持続化給付金の「悪のビジネスモデル」が見えてきた 〜 電通はもとより経産省は共犯か、主役か?

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国会 政治・経済

持続化給付金の「悪のビジネスモデル」が見えてきた 〜 電通はもとより経産省は共犯か、主役か?

協議会の役員8名が全て兼業・非常勤、21名の従業員は全て出向者

 3日の衆院・経済産業委員会「持続化給付金」委託事業をめぐる集中審議は見応えがありました。電通の委託事業の全貌に迫るもので、特に大串博志議員、笠井亮議員、川内博史議員の3者連続質疑では、それぞれ重要な事実を浮き彫りにしました。これまでの野党合同ヒアリングでは、他の省庁に比べ経産省の横柄な回答が目立ちましたが、今回の委員会からは経産省がこの疑惑の共犯者であることがうかがえました。

 大串議員の質疑では、競争入札の公示日4/8以前、4/2に3社に事前のヒアリングをしていたことが判明しました。問い合わせのあった1社の他、中小企業庁の方から声かけをしたのがデロイト・トーマツ社とサービスデザイン推進業議会でした。それを認めた中小企業庁・前田長官はかつて経産省・商務情報政策局を担当する審議官でしたが、3日、文春が協議会との癒着を報じています。と同時に協議会設立当時の理事であった元電通・平川健司氏が2018年以来ずっと業務執行役員をやっており、実質的なトップとして一連の流れを知っている人物として浮上しました。

 笠井議員は、これほど巨額の事業を受ける協議会の役員8名が全て兼業・非常勤であること、21名の従業員は全て出向者であることの異常性を問うた後、協議会、そしてその再委託先である電通への守秘義務はあるけれども、電通の外注先へは国からの守秘義務はないことを確認し、申請した人々の個人情報が守られる保証はないことを指摘しました。これは大変な問題で、給付申請では何度も不備を指摘してかなり詳しい情報を収集しています。他方で、電通の再委託先であるパソナ、大日本印刷、トランス・コスモスと電通テックは共同で「情報銀行」ビジネスを始めています。これは買い物履歴や健康データなどの個人情報を預かって利活用し、その対価としてポイントやサービスを支払うというものですが、本来は得られないような個人情報や与信情報が「外注先」から流出しない保証はありません。先ほどの元電通・平川健司氏は経産省とともにこうした事業に関わっている可能性が疑われています。

 そして川内議員は、経産省が開示を拒むデロイト・トーマツの入札価格で切り込みました。経産省側は「企業が公表を拒否している」と答弁しましたが、川内議員の事前調査でそれが嘘であることがあっさりバレています。またサービスデザイン推進業議会の決算書が官報に公示されていないことも指摘し、法律事項に違反しているような団体を巨額事業の委託先に選んだ手抜かりを問いました。そして根本問題として、実態のないトンネル会社を元請けにし、電通をほぼ全部委託の下請けにした「経産省の作ったビジネスモデル」を疑惑の核心として批判しました。

 第二次補正予算でも、持続化給付金事業は予定されています。しかし今のままではさらに増額した850億円の事務委託費を犯罪的な「サービスデザイン推進業議会」を通じた電通に吸い上げられ、相変わらず国民は辛酸を嘗めることになります。

(まのじ)

持続化給付金問題 “幽霊法人”が経産省最高幹部の部署から1300億円超を受注

引用元)
 持続化給付金事業を実体のない“幽霊法人”が受注していた問題で、この法人が設立からこれまで、経済産業省の最高幹部が在籍している部署から累計1300億円を超える発注を受けていたことが、「週刊文春」の取材でわかった。
(中略)
 現在前田氏は経産省中小企業庁の長官を務めているが、今回の持続化給付金を所管するのは中小企業庁だ。サービス協議会は、持続化給付金事業(769億円)を含めて、設立以来4年で1576億円を経産省から受注しているが、そのうち少なくとも1300億円以上、率にして8割以上が、前田氏が幹部を務める部署からの受注だった
(以下略)
 

給付金業務、「電通系」中心に回す 外注先の全容が判明

引用元) 東京新聞 20/6/3

(以下略)
(続きはこちらから)


マイコメント

よくもまあここまでネコババし放題だったのか!

と思うほどです。

電通、パソナは規制緩和と言いながら自分たちの利益を確保するために

行ったことだというのがバレてしまいましたね。

コメント

  1. ねこ より:

    また、流れが変わってきましたね。

    竹中、パソナ、電通、経済産業省にとって
    国民に絶対知られたくない事が、ここに来て
    思いっきり出てしまいましたね。うはははは !!

    以前なら、このような情報の出方はなかったのに。

    なかなか面白くていいですね。

    板垣英憲氏の記事では、今井と佐伯が経産省をなんとか死守
    したいために安倍政権を追い詰めるみたいな。

    パソナ、電通、経産省の汚職は、お手柔らかに、お咎めなしに
    してもらう代わりに「桜を見る会」での件で安倍の首をって
    やつなのかもしれませんが、こういう情報も一氣に拡散してしまう
    時代ですしね・・・低次元の争いやってますわ。

    それに今日、菅官房長官が消費税は社会保障のために必要とか
    行ってたけど、若手の安藤議員は数日前に消費税は廃止、
    財源はありますとキッパリ言ってましたし、現代通貨論の
    事や、日銀の国債のことなどが、もっと多くの国民に簡単に
    伝われば安倍政権、菅の言ってることや御用学者の言ってる
    ことが、すでに破綻してることに氣づくはずですが。

    あと、安藤氏は、税制を昭和の税制に戻さないといけないと
    ハッキリ言っちゃいましたね。

    消費税ゼロ、税制を昭和の税制に戻す・・・野党の消費税を
    限定的に5%なんたらは、この時点で負けましたね。

    菅の言い方を真似ると

    「消費税ゼロ、税制を昭和の税制に戻しても、全く
    問題ない」ですね。

    ↑ 皮肉たっぷりの想いを込めて書いてみました?

    そういえば、スペインがベーシックインカムを政府が
    承認したという記事をみましたが、いきなりスペインが
    ベーシックインカムを導入・承認するとは・・・ですね。

    • hide229406 より:

      ねこ 様

      政府はかなり言い訳に苦労しているようで
      今度はGoToキャンペーンをいったん取りやめる
      と言い出したようです。

      これはいつもの手です。
      止めてしまうことで国民の関心を失わせようと
      しているだけで、次は別の名称を使って同じ
      ことをやろうとするでしょう。
      何しろ名前を変えてしまえばわかりませんからね。

      消費税はゼロにすべきです。所得に関係なしに
      必ず取られますから。
      続けたければ300万円までの所得層に所得の10%
      を政府が毎年支給すればいいことです。
      そうすればGDPも上向き日本経済はかなり良好な
      状態になるでしょう。
       
      ベーシックインカムの欠点は財源確保に問題が
      生じることです。経済が停滞すれば財源不足に
      陥り継続困難になります。
      スペインのベーシックインカムは主に低所得層
      にむけてのものになりますので、前述の収入の
      10%を支給するのと似たようなものですね。

      税制度は本来所得の再分配も目的なのですが
      日本は取れるところからは取るだけ取るという
      きわめていびつなものです。
      国民が黙っているのがいけないのでしょう。

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