日本の自動車税は高すぎ? 「若者のクルマ離れ」についての考察に注目 維持費の高さも話題に
新車の自動車税は下げられたが旧車はそのまま据え置き
いわゆる”若者のクルマ離れ”の原因についての考察がSNS上で話題になっている。
【写真】うちをさんが所有するBMW 自動車の魅力が詰まった1台
きっかけになったのは
「新年度ということで、
“若者のクルマ離れ”の原因の99%はこれ()」
と自動車愛好家のうちをさん(@yuki19920102)が投稿した今年度の自動車税通知書。
通知書に記載された額面は39500円。これを高いととるか安いととるかは人それぞれだが、自動車の維持にはこのほかにも駐車場代やガソリン代、諸々のメンテナンス代がかかることを考えると、あえて自動車を持とうとする若者が減ってしまうのも無理ない話だ。うちをさんの投稿に対しSNSユーザー達からは
「就職し、手取り14マソ前後の概算だと、軽すら持てなさそうなんですよね…
自分は釣りをしないと死ぬ病なので、車に金を払うだけの生活ができそうにない…」
「また、その時期が近づいてくる!今年はその後に車検というものも付いてくる!もっと安くならんものか!」
「やはり維持費だよねえ・・・。雪国は普通の維持費の他に、冬用ワイパーと冬用タイヤ等々の雪国用の装備も必要なので、更に嫌になるw」
「自動車税というより自動車に係るお金が高すぎるのですよね。自動車を買うだけならまだしも、そのあとの維持費が高すぎて…」
など数々の共感のコメントが寄せられている。
うちをさんに話を聞いてみた。
ーーうちをさんは自動車の愛好家でいらっしゃいますが、維持費についてどのようにお考えですか?
うちを:最初は自動車税、車検、保険、ガソリンなどクルマは凄いお金がかかるなぁと思っていましたが、クルマを持って経験できる事を考えると安いものだなと今は感じています。普段行けないところに愛車で行く、思い出、経験は素晴らしいものだと思っています。
ーーうちをさんは現在30歳ということでいわゆるクルマ離れの若者世代だと思います。周りの同世代の方は自動車の所有についてどのように感じておられると思いますか?
うちを:私は今クルマ関係の仕事をしており、周りの同年代は皆クルマを持っています。みんな維持費は特に気にしておらず、愛車でどこに行こう何をカスタムしようなど日々が充実しているイメージを感じています。
ーー若い世代にも確実に自動車好きな層がいるということですね。
これまでのSNSの反響へのご感想をお聞かせください。
うちを:4月で新年度になったとのことでふと自動車税を思い出しツイートしました。皆同じことを思っている人が多いと感じ、やはりこれからの時代でこのような税の仕組みを考え直さなければならないのでは?と感じました。
◇ ◇
日本の自動車税の設定は先進諸国のなかでも比較的高水準。現在、JAF(日本自動車連盟)など自動車関連団体が参画する「自動車税制改革フォーラム」は「自動車税制改正に関する要望書」を政府や関係省庁に提出し、自動車ユーザーの税負担軽減の実現を訴えているが、それが現実するのはいつの日になるだろうか。
(よろず~ニュース特約・中将タカノリ)
マイコメント
日本の自動車税は高いという国民の非難が大きくなってくると必ず出てくるのが財務省
肝いりの反論記事「自動車税は世界各国と比べ高くない」というものです。
例えばこうした記事です。
「世界的に見ても税負担が重い」は本当なのか
自動車税の納付書が送られてくる季節。複数台所有(3~4台)を続けております私も、毎年この季節は憂鬱(ゆううつ)です。
しかし、調べてみれば、日本の自動車ユーザーの税負担は、トータルではそれほど重くない。少なくとも欧州よりは軽いのです。なぜなら欧州は付加価値税がおおむね20%で、日本の消費税の2倍。クルマを買う時をはじめとして、あらゆる出費にかかる税率が10%違う。これが積み重なると相当な額になる。
燃料税も日本よりずっと高い。だいたい日本の2倍だ。日本はその分、自動車税や重量税などの「保有しているだけでかかる税金」が高いけど、トータルでは欧州のほうが少し高い、という構図になっております。
日本自動車連盟(JAFのことね)や日本自動車工業会は、日本の自動車保有税が高いことだけを取り上げて、負担軽減運動を続けておりますが、それは商店街を一角だけを望遠レンズで撮影して「三密だ」と言うのにも近く、公正ではないと考えております。日本は高速道路料金が世界一高いので、それも含めると欧州といい勝負でしょうかね。ただし高速道路料金は税金じゃない(消費税分を除く)。
→https://www.webcg.net/articles/-/42734
また、こういう資料もある。おそらく財務省が出していると思われますが・・・。
確かに外国と比較して日本のガソリン価格は安いように見えます。
しかし、この資料で足りない視点があります。
それは諸外国との実勢給与の比較です。
失われた30年と言われて久しいのですが、最近の世論や政府の調査でも日本の平均給与が先進国と
比較してかなり低いことがわかってきています。
それを各国の給与と比較した場合の支払い能力として見た場合どうなうのでしょうか?
上図で一番ガソリン価格の高いイギリスの平均給与は30代で約480万円です。
対して日本は約400万円です。
また、イギリスのガソリン税が高いのには理由があり、それは過去にインフレがあったときに
そのインフレ率をガソリン価格に乗じて税額を決める制度があり、これがガソリン税を上げる
要因になっていました。しかし、今は国民の大きな反発に遭いこの制度は廃止されました。
そして現在はガソリン税を高くしている目的がガソリンの消費を抑制し二酸化炭素排泄量を
減らすという環境対策にありました。日本はそうではありませんね。道路整備が目的です。
ただ単に高いと言ってもその国の事情があるのであって一概に比較できません。
日本はガソリン税の他に自動車取得税or環境性能割、重量税、自動車税がかかり、さらには
高速道路料金、駐車場料金と持っているだけで5年で新車一台が変えてしまいます。
果たして、これが適正と言えるかははなはだ疑問です。
そういえば先日話題になっていたトリガー条項は廃止しないと決まったようですね。
いかに日本において財務省の力が強いか見せつけられた一件でした。
コメント