「自賠責保険」値上げでドライバー大激怒! 積み立て6000億円踏み倒し、財務省はもはや脱法組織か
財務省の基本的な考え方は国民は奴隷というもの
6000億円もの大金が返還されず
被害者救済のために積み立てられている自賠責7500億円のうち、6000億円がいまだに財務省から返還されていない。それも20年も前からである。一般会計の補填(ほてん)であり、まったくの目的外利用であることは明白だ。
それを歴代内閣も利用してきた。交通事故被害者団体などが声を上げ、ようやく2018年末、国土交通省(国交省)に返還を約束する覚書を交わしたが、2018年度の被害者救済事業の支出が23億円、2019年度が150億円と考えればまったく足りない。
国交省の運用は年1%としているので、この返済額では6000億円の利息分にもならない。2022年度は増額されて54億円が返金されたが、これでは100年たっても返し終えることのない、いわば 「借りた者勝ち」 になっている。事実上の踏み倒し状態になる可能性すらある。
こともあろうに政府は来年度、2023年度からの自賠責の値上げを決めた。6月9日に衆院本会議で賛成多数により可決、政府および財務省はいまだ6000億円を自賠責の積立金から借りたままにもかかわらず 「交通事故の被害者支援を充実させるため」 として、最大1台あたり150円の値上げを決めた。
財務省は脱法組織か
値上げを決めたのは7500億円中、6000億円を借りたまま返さない、政府と財務省のせいである。交通事故の被害者支援のための原資を80%も奪われている現状で、借金の張本人が
「支援を充実させるため」
とはどういう了見なのだろうか。
自賠責の積立金は、財務省の一般会計の補填に使われている。その使途も一般会計ゆえ明確ではない。本来は交通事故の被害者支援のために使われるはずの6000億円を、政府や財務省はいったい何に使っているのか、それを
「足りないから値上げ」
ではユーザーが納得できるわけがない。
ましてやこの改正案は、自民、公明、国民はもちろん立憲や維新も賛成に回っている。反対したのはれいわと共産党、院内会派の有志の会だけだ。ユーザーにとって、与野党ともこの件においては敵ばかりだ。
つまるところ、日本国は6000億円を
「すぐに返す必要はない。足りないのでユーザーからさらに徴収すればいい」
そう考えていると受け取ってもらって構わない、という意思表示なのだろう。
2001(平成13)年、第1次小泉内閣による規制緩和で国の自賠責再保険制度が廃止された。これにより積立金の運用が始まったと同時に、政府および財務省の補填に使われてきた。
この時点から考えれば、1兆円以上も一般会計という都合のいい目的外利用により、ユーザーの支払ってきた積立金は奪われてきた。
そもそも財務省は15年間返していない。第2次安倍内閣時代の当初は事実上の返還拒否状態だった。財務省設置法(第3条)では
「健全な財政の確保、適正かつ公平な課税の実現、税関業務の適正な運営、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保を図ること」
とある。つまるところ、この件に限れば日本法を守らない脱法組織ということになる。
「約5倍の値上げ」
2023年度から値上げされる自賠責保険150円分は、保険料そのものではなく上乗せされる「賦課金」の値上げということになっている。これまで賦課金は32円だったので、なんと 「約5倍の値上げ」 だ。小さな金額と思うかもしれないが、そもそも賦課金は加害者不明のひき逃げや無保険車による事故の被害者のために使われる。
ここまで書いてきて筆者(日野百草、ノンフィクション作家)もキツネにつままれたような感覚に陥ってしまった。そもそも自賠責の積立金7500億円そのものがこうした事業、救済に使われるはずで、6000億円は政府および財務省が借りたままなので残り1500億円では積立金が不足する。だから救済は賦課金で、なので値上げします、
ではユーザーの理解が得られようはずもない。
2021年度の積立金からの持ち出しは77億円、ということは6000億円を財務省が返さず1500億円のままならあと20年程度で自賠責の原資は底をつく。実際は毎年少額の返済をするため多少は延命されるだろうが、耳をそろえて6000億円を返してくれれば済む話だ。
値上げはもちろん、運用益の低さや国土交通省所管の自動車安全特別会計の不足に苦しむことも現状よりは改善されるに違いない。
この国の議会は「交通事故の被害者支援を充実させるため」という聞き心地の良い言葉でいともあっさり値上げを決めた。財務大臣が自民党なら国交大臣は公明党、与野党ともに大半は値上げに賛成、ユーザーは今回も蚊帳の外で金だけ払わされる。
ガソリンの二重課税、古い車に重課されるグリーン化特例、自動車税や重量税そのものの値上げと同様一方的に決められ、払わされる。政府および財務省がユーザーの支払った自賠責の積立金のうちの80%、6000億円を返すこともなく一般財源として目的外利用を繰り返している。
それをなぜユーザーが、一般国民が新たに負担しなければならないのか。「交通事故の被害者支援」を妨げている張本人は政府と財務省ではないか。
繰り返しになるが、借りた金は返すのは当たり前のことである。
日野百草(ノンフィクション作家)
マイコメント
これだけユーザーに不満が出ているのに対して財務省がだんまりを決め込んでいるのは
もはや返す気がないということだろう。
国民から自賠責保険料を集めている官僚も財務省の前に泣く子も黙る財務省と言うことで
返済を強く促すことができないのだろう。
この国は明らかに税法上は国民を奴隷としか見ていないようです。
足りなければ取ればいい。
彼らは奴隷なのだから。
と言う思考になるだろうか。
税金が国民のために使われていないのであれば税金を納める必要はないだろうと思います。
なぜなら私たち国民は彼らの肥やしではないからです。
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