ぴょんぴょんの「日本人は自動車を食え?」 ~食料自給率、数%まで追い詰められたジリ貧日本
日本の実質的な食糧自給率は10%以下がほとんど
鈴木宣弘氏の、なが〜い講演録をまとめてみました。
内容は、時事ブログの読者の方なら、すでにご存知のことばかりです。
しかし、現状を知れば知るほど、
日本て国は、アメリカというタコに抱きつかれて、窒息寸前ですね。
なのに、それに気づいている人がほとんどいないって、どゆこと?
内容は、時事ブログの読者の方なら、すでにご存知のことばかりです。
しかし、現状を知れば知るほど、
日本て国は、アメリカというタコに抱きつかれて、窒息寸前ですね。
なのに、それに気づいている人がほとんどいないって、どゆこと?
ぴょんぴょんの「日本人は自動車を食え?」 ~食料自給率、数%まで追い詰められたジリ貧日本
鈴木宣弘氏が警鐘を鳴らす「4つの危機」
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「4つの危機」だが、
第一の危機は、コロナ禍による物流の停止で、いまだに回復していない。
第二の危機は、2021年秋から中国が食料を爆買いして、食料価格が高騰している。
第三の危機は、異常気象による世界各地の不作。
そして、これら3つの危機にトドメを刺したのが、
第四の危機、ウクライナ紛争の勃発だ。
とにかく、これら「4つの危機」によって、小麦はじめ穀物、原油、化学肥料が値上がりし、調達がキビしくなっている。
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だが、ウクライナは耕地を荒らされて、種まきもできない。
海上も封鎖され、小麦の輸出もできない。
しかも、自国を守るために食料・資材を輸出規制する国が、30カ国に及んでいる。
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最大調達先だった中国は、国内需要が高まったため輸出を抑制。
ロシアとベラルーシに依存していたカリウムも、日本は敵国認定されて輸出してもらえない。
今や、化学肥料の値段は2倍になって、製造中止になったり、今後の見通しが立たなくなっている。
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(長周新聞)
(続きはこちらから)
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しかし2022年2月、日本にとって、さらに追い打ちをかけるようなできごとがあった。
穀物メジャー第2位だった「丸紅」が、穀物部門の米ガビロン社を売却すると発表した。
「日本が持っていたはずの食糧調達能力がごっそり奪われたわけ」だ。
(時事ブログ)
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「ガビロンの肥料事業や米北部の穀物保管設備、米西海岸の穀物輸出ターミナルは丸紅子会社に残した。世界的な食料需要の高まりを見込み、注力領域と位置づける肥料など他の食料・農業関連事業は引き続き注力する方針。米国から日本やアジア地域への穀物供給も継続する。」(日本経済新聞)
食料を輸入に頼る国になってしまった日本
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国内農業は、高齢化や担い手不足で生産が減っている。
食料、種、肥料、飼料を海外依存しすぎてる日本は、これからマジヤバだ。
鈴木氏「この食料安全保障の危機は、すでに何年も前から予測され、私も警鐘を鳴らしてきた。」(長周新聞)
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今のとこ、物価が上がったと言っても、まだ食いもんに不自由してねえから、こんな映像はSFかホラーにしか見えねえだろが、こういう未来がないとは言えねえな。
「“これは確実。これから日本では、餓死者と自殺者が猛烈に増えてくる。”と予想していますが、今の自民党政権下において、これは避けられそうにありません。“食糧そのものが完全に足りなくなることは無い”と思われますが、現時点でギリギリの生活をしている人々が、現在の収入では十分に食べられなくなるのです。」(時事ブログ)
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米ロ戦争でもしも15㌔㌧の核兵器100発が使用されたとしたら、直接被爆による死者は2700万人。「核の冬」による食料生産の減少と物流停止によって、2年後には世界で2億5500万人の餓死者が出るが、そのうち日本が7200万人(人口の6割)で世界の餓死者の3割を占めるという。
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パン食が普及し、米の消費量が減り、余った穀物を日本に売りつけるため貿易自由化を進め、関税を撤廃させ、米が余って水田が使われなくなり、結果、日本の伝統的農業は壊滅した。
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さらには種苗法改定で、農家が自分で種取りすることまで難しくなってしまった。
鈴木氏「『種を制するものは世界を制する』というグローバル種子企業の利益に乗せられたというほかない。」(長周新聞)
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(長周新聞)
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鈴木氏「現場の苦しみは増している。肥料も飼料も価格は一昨年の2倍になり、燃料を含む生産コストは急騰しているのに、国産農産物の価格は低いままで、コメの価格はむしろ下がっている。」(長周新聞)
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(長周新聞)
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つまり、アメリカの一声で、すべてが決まるのは知ってるだろ?
農水省の官僚だった鈴木氏は言う。
「日本政府関係者は、日本の国内農家や海外への『援助』という言葉を口にするだけで震え上がる。『米国の市場を奪う』と受け止められて米国の逆鱗に触れると自分の地位が危ないからだ。実際に反対を押し切って乳製品の援助をした農林水産大臣は当時『国士』と呼ばれたが、今はもう生きていない。だから、政治行政関係者は震え上がっていて、
私が『援助政策』について話すだけで、声を震わせて『その話はやめてくれ』という。」(長周新聞)
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中川一郎氏
Wikipedia[Public Domain]
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鈴木氏「多くの農水省職員は種子法を廃止したいとは思っていないが、官邸から『お前の宝にはお前が手を下せ。説明もお前が考えろ』と命じられ、夜な夜な断腸の思いで泣いて泣いて、翌日しどろもどろの説明を国会でやって怒られる――という現実がある。」
それに耐えられなくなった畜産担当局長が、「S官房長官に『これはやり過ぎです。生産者、消費者みんな困りますからやめていただきたい』と直談判したら、『よく言った』ということでクビになった。課長も『お前も一緒に来ていたな』ということで飛ばされ、みんな震え上がった。」(長周新聞)
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と思えば、こういうヤツも。
鈴木氏「しばらく干されていたが『私は寝返ります。日本の農林水産業を潰します。農水省もなくします』と宣言して官邸の信頼を勝ちとり、事務次官に任命された人物もいる。(長周新聞)
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「その中で一番力を持っているのが、経済産業省さんですね。今(安倍政権)の官邸の色んな流れというのは、裏では経産省さんが動かしているという側面があります。(中略)…だから、自動車の利益を絶対に守るためには、彼らは昔からそうなんですよ、命でも…国民の命でも犠牲にしていい、というのが彼らの考え方なんです。本当に!」(Dancing the Dream)
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農産物の関税撤廃を進め、食料を輸入に依存する構造を作ったのは経産省だと。農業の衰退には、自動車など輸出産業を守りたい経産省の存在が大きいと。
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米の価格が下がって、相対的に補助金の割合が高まっているが、それでも3割。
欧州では、農業所得のほとんど100%が補助金だ。たとえばフランスじゃ、小麦の生産が赤字になると補助金が赤字を補填するので、所得に占める補助金の割合が235%にも上る。
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経産省だけじゃない、農業予算の削減一本槍で予算を組んだ財務省にも非がある。
食品に関する安全基準が最も緩い国
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農薬と言えば、グリホサート。
アメリカでグリホサートを直接散布された大豆、トウモロコシ、小麦を、世界で一番輸入しているのはどこの国か?
そればかりか、世界の流れに反して、グリホサートの残留基準値を極端に緩和したのはどこだ?
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アメリカ産ジャガイモに使う、発がん・神経毒・農薬も「食品添加物(防カビ剤)」扱いにして、残留基準値を20倍に緩和したのは、どこの国か?
また、GMジャガイモを4種類も立て続けに認可したのは、どこの国か?
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アメリカじゃ消費者が賢いので、ホルモン使用牛肉は売れない。
だが、日本では「安い!」とばかり、アメリカのホルモン牛肉に喜んで飛びつく。
アメリカだけじゃない。
EUで食うオージービーフにはホルモンは入ってないのに、日本で食う牛肉はオージービーフも、アメリカ産も、カナダ産も全部ホルモンが入っている。
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アメリカのお達しで「遺伝子組み換えじゃないから、審査も表示もするな」てことで、「ゲノム編集」も完全野放しなのは、どこの国?
しかも、「世界で初めて、動物のゲノム編集を実用化しました」っていばってる、恥ずかしい国はどこ?
海外じゃ、日本でゲノム編集されたマダイやトラフグが、寿司屋に出回ってるらしいぞ。
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諸悪の根源は、アメリカとその言いなりになっている政府であって、非難の的になる農水省はかわいそうってのが、鈴木氏の説明でイヤと言うほどわかったよ。
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鈴木氏「アメリカの利益のために最大限の努力をするのが、日本の使命な訳だから。」
「アメリカの利益をいかに高めるかが、日本の行政政治の役割であって、それをやらないと、自分が長く地位にいられない訳ですよね。全てが非常に短絡的だけども、国民を、まさに差し出す訳ですね。国益を差し出す事で、自分が生き延びるという事ですね。これが、日本の権力構造ですよね。」
(Dancing the Dream)
鈴木氏「思考停止的な米国盲従に日本の未来はない。」
(長周新聞)
著者
マイコメント
この記事を読むと本当に来年以降は危ないと感じますね。
日本の農業政策がアメリカに牛耳られていて自国の農業政策を振興しようとすると
担当の官僚や政治家が首や左遷されたり、はたまた失脚・暗殺されたりと怖いですね。
先ほど近くのスーパーに魚を買いに行きましたが、軒並みこれまでの1.5倍くらいの
値札が付いていて思わず「えっ!」わが目を疑いました。
今年の夏ごろには398円だったものが今や680円です。
これに消費税が加算されますからものすごく高く感じられます。
そのため多くは買えず数品買って帰ってきました。
これが来年以降には2倍近くになり、さらに品薄になるだろうと思います。
そうなるとわが国民は買い占めに走るでしょうからスーパーの棚から多くの商品が消え
多少高くても我慢して買っていたものが品物がなくて買えないという事態になることが
予想されます。
今から少し大きめの冷凍庫を買い食料品の冷凍保存をしようかと考えてしまいました(笑)。
笑い事じゃないかもしれませんね。
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