「防衛へ年金流用」積立金返納で野党、岸田首相を批判

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岸田総理 政治・経済

「防衛へ年金流用」積立金返納で野党、岸田首相を批判

増税反対世論を騙して年金から流用することは増税と同じです

 岸田文雄首相は防衛費増額に向け、複数年度にわたって財源を確保する枠組み「防衛力強化資金」の創設を打ち出した。3日に閣議決定した特別措置法案に沿い2023年度予算案ベースで4兆5919億円の税外収入を見込むが、この中には本来は年金財源に戻していた積立金の国庫返納が含まれる。政府は年度内成立を目指すものの、野党からは「防衛への年金流用」(共産党議員)との批判が上がっており、論議を呼びそうだ。

 同法案などに沿った方針によると、政府は国立病院機構(NHO)の積立金422億円、地域医療機能推進機構(JCHO)の同324億円を「不要見込み」として国庫に返納させ、防衛費増額の財源に充てる。

 積立金は事業で生じた黒字分に相当し、次期事業計画に必要な分を繰り越して残余金は国へ戻す決まりだ。本来の返納先はNHOが国庫、JCHOは年金特別会計と定められている。今回の特措法案では、防衛費財源に充てる目的で返納先を国庫に一本化した。

 1日の衆院予算委員会で共産党の宮本徹氏は「年金特別会計への戻しを定めている積立金を法律を変えてまで流用するのは国民の理解を得られない」と批判。「コロナは収束しておらず備えは必要。NHO積立金の国庫返納は止めてほしい」とした上で「年金財源を剥がすのはもっとおかしい」として、JCHOについては仮に返納の場合でも本来の取り決めである年金特別会計に対して行うよう求めた。しかし岸田首相は「積立金はコロナ対策によって積み上がったもの」との認識を示した上で、「特例として協力いただく」とくみしなかった。

 「そもそも年金特別会計へ戻す理由があるはずだ」との宮本氏の確認には、所管の加藤勝信厚生労働相が「JCHOは年金の資金を活用して設立を図った経緯があり(残余金などは)年金特別会計に納付する形になっている」などと説明。「国庫へ戻す根拠のなさを事実上認めるような答弁」(立憲民主党議員)に、野党席から失笑が漏れた。

 国内最大規模の医療従事者労組「日本医療労働組合連合会(医労連)」なども「本来の使途目的と違う。医療のためにこそ使うべきだ」などとして反対を表明している。政府与党関係者は「コロナ禍という緊急事態の下で積み上がった資金であり返納を求めることは妥当だ」(自民政調幹部)などと説明。繰入先の変更については「政策上の工夫の一環」(同)としている。(有吉敏、三木崇)

マイコメント

政府が年金資金を流用してまで防衛費の穴埋めに使おうとしていることは財務省が金を出さない
ことが原因だろうと思います。

防衛費増のための残り1兆円を何としてでも国民に出させるという財務省の思惑がそこにあります。
国債を発行すればいいものをなぜ、ここまで国民負担に拘るには何らかの理由があるはずです。

財務省の力の誇示なんだろうか?
防衛費増が米国からの要請であることには間違いはなく、それを財務省が拒否しているのか?

謎ですね。

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