「岸田総理がこの国を社会主義国家にする」まもなく日本を襲うことになる過酷な現実…“異次元の少子化対策”で少子化加速へ
少子化政策の前に消費税を下げれば所得が10%アップした効果と購買力増加による経済活性化になり、税収も増え消費税不要となる
空疎なキャッチフレーズだけを並べ、中身が分からない “後出し政権” と揶揄(やゆ)される岸田文雄政権。年頭に打ち出した「異次元の少子化対策」も、具体的な政策は後回しで財源も不明とあって非難囂々(ごうごう)だ。はたして、岸田首相は一体、何をどうやってやろうとしているのか。
「メニューは出したが料理が分からない」と伊吹文明元衆院議長
空疎なキャッチフレーズだけを並べ、中身が分からない “後出し政権” と揶揄(やゆ)される岸田文雄政権。年頭に打ち出した「異次元の少子化対策」も、具体的な政策は後回しで財源も不明とあって非難囂々(ごうごう)だ。はたして、岸田首相は一体、何をどうやってやろうとしているのか。
「メニューは出したが料理が分からない」と伊吹文明元衆院議長
岸田文雄首相が「異次元の少子化対策」に挑戦すると聞き、いまさら何を言うのかと首をかしげた人は多いだろう。耳目を集めるフレーズを唱えるものの、机に並べるメニューは経済的支援の強化やサービス拡充、働き方改革という従来の3本柱に過ぎないからだ。例にならって子ども関連予算も「倍増」するというが、その財源すら示さない新たなリーダーシップ像を見せている。だが、首相が繰り返す「新しい資本主義」とは結局のところ「社会主義」であるのだと考えれば合点がいくというものだ。新自由主義からの脱却を掲げる岸田政権の “護送船団方式” によって、むしろ日本の少子化は進行するように見える。
「『岸田レストラン』はメニューを出したんだけど、どういう料理なのかよく分からない」
1月26日、自民党の二階派会合でこう苦言を呈した伊吹文明元衆院議長に共感する人は少なくないだろう。岸田首相は昨年末、防衛費を今後5年間でGDP(国内総生産)比2%に倍増させることに伴い「将来世代に先送りすることなく、今を生きる我々の責任で対応すべきものだ」として、法人税や所得税、たばこ税の3税を増税する方針を示した。これに伊吹氏は「何をどう積み上げたら2倍になるのかという話をメニューとして教えてもらわないと」「それをせずに『料金はこういう形でいただきます』というのは理解が難しいのではないか」と指摘している。
伊吹流の独特な言い回しと言えるが、要するに岸田政権はスローガンやフレーズと「数字」は掲げるものの、メニューの「中身」は後にならない限り分からない “後出し政権” であるということだ。首相による育児休業中のリスキリング(学び直し)支援発言や、長男で首相秘書官を務める翔太郎氏の “公用車観光” 報道などを見ても、コロナ禍と物価高で苦しむ国民の生活や思いを理解しているようには見えない。
消費増税回避なら年金や医療、介護の保険料を子ども関連予算に転用か
だが、首相が唱える「新しい資本主義」の真髄は、言葉を換えた「社会主義」にあると考えれば胸にストンと落ちる。伝統的にリベラル色が濃い派閥「宏池会」を率いているとはいえ、さすがに「社会主義とまでは…」と見る向きもあるだろう。ただ、物価高に対抗する手段として「官製賃上げ」に頼り、金融所得課税の強化などを打ち出す姿勢などを見ても、歴代の自民党政権とは違う “異質性” を感じざるを得ないのだ。経済を成長させる道筋を明確に描かず「分配」を声高に訴えてきた岸田首相の真髄は、そこにあるのではないか。
では、どのように首相は「異次元の少子化対策」に挑戦するつもりなのか。いつものように「中身」は後にならなければ分からないのだが、首相は ①児童手当など経済的支援の強化 ②幼児・保育サービスなどの拡充 ③働き方改革の推進――の3つが柱になるとしている。新たな会議を設置して小倉将信少子化担当相に3月末までに「たたき台」を練らせ、6月末までに子ども関連予算の倍増に向けた「大枠」を示すという。
首相が好む「倍増」とするためには、最低5兆円規模の財源が必要だ。4月発足の「こども家庭庁」の来年度予算案は4兆8000億円であり、「倍増」のための安定財源を容易に見つけられる規模とは言えない。この点、首相に近い自民党の甘利明前幹事長は、将来的に消費税率の引き上げが検討対象になると受け取られる発言をしたが、首相側近の木原誠二官房副長官は1月22日のフジテレビ番組で消費税増税の可能性を否定した上で「まず中身を決める。財源論はあとだ」と語っている。
安定財源の役割を果たすのは法人税、所得税、消費税の基幹3税となるが、防衛費大幅増に伴い法人税と所得税は増税方針が決まっている。残っているのは消費税だけであり、将来的な消費税率の引き上げを否定した政府高官発言を信じることはできないのだが、仮に消費税増税を回避したとしても、残念ながら国民負担は高まる可能性が高いと言える。
その理由は、首相が1月23日の施政方針演説で「各種の社会保険との関係、国と地方の役割、高等教育の支援のあり方など様々な工夫をしながら、社会全体でどのように安定的に支えていくのか考えていく」と述べているからだ。念頭にあるのは年金や医療、介護といった社会保険から拠出する基金方式であり、「社会全体」という言葉に見られるように、本来は保険給付事業に充てられるはずの保険料を子ども関連予算に “転用” する形となる。
地方自治体の創意工夫を台無しにする全国一律「金太郎飴」政策
国民への増税を回避できたとしても、上昇が止まらない保険料負担がさらに増加することになれば負担増は同じだ。「増税」が「保険料負担増」に置き換わっただけになる。1月30日の衆院予算委員会で、立憲民主党の岡田克也幹事長から次元の異なる少子化対策の意味を問われた首相は、「日本全体として子ども・子育て政策はそれぞれの国民が自分たちの未来に関わるものだという意識を持って取り組む」と答えている。噛み合わなかった議論から見えるのは、やはり歳出改革や国債発行による財源確保ではなく「社会全体」に広く負担してもらおうというものだ。
極めつけは、財源として地方自治体に負担を強いることを念頭に入れていることにある。それは何を意味するのか。例えば、東京都の小池百合子知事は、18歳まで毎月5000円の支給や、保育料の第2子以降の無償化(所得制限なし)など、国に先駆けた独自策を打ち出している。大阪府の吉村洋文知事は、0歳から大学院卒業までの世代で教育の無償化を実現すると唱え、福岡市は来年度から0~2歳の第2子以降の保育料を完全無償化し、三重県桑名市でも18歳まで児童手当を拡充する方針だ。
だが、岸田政権はこうした自治体の独自色を嫌い、子育て財源の地方負担を検討しているのだ。つまり、東京都や大阪府などから独自政策のための財源を奪い、全国一律の「金太郎飴」方式を採ろうとしている。それぞれの自治体は増税することなく、無駄の削減などによって財源を捻出し、新たな施策を打ち出しているわけだが、岸田政権は「そんなに財源に余裕があるなら国によこせ」と言わんばかりなのである。
財源を奪われる結果、何が起こるかと言えば自治体の創意工夫や活力は失われ、独自政策を打ち出すことはできなくなる。企業や人口が集中する大都市は財源を大きく奪われ、「受益と負担」の話どころではなくなるだろう。まさに新たな「護送船団方式」が生じることになるのだ。
「異次元の少子化対策」によって少子化はますます加速していく
自民党は野党時代に「旧民主党政権の『子ども手当』(児童手当)に所得制限を導入すべきだ」と主張していたが、今や「反省した」として所得制限撤廃を訴える。児童手当の大幅拡充などによって「異次元」を達成したという実績を掲げたい思惑が透けて見えるが、このままいけば自治体から財源を奪うという、従来にはなかった意味での「異次元」に過ぎず、社会主義型の対策が生まれるだけだ。自助、共助、公助の流れに重きを置く本来の自民党政権ともスタンスが異なる。
自治体から国に財源を移して対策を実行するのは、国民からすれば単に予算上の “付け替え” であり、独自政策を打ち出している自治体の住民にとっては、国の「全国一律・金太郎飴」方式によってサービスが低下する可能性もある。こうした点を踏まえれば、岸田首相が唱える「異次元の少子化対策」は不発に終わるように見える。
仮に児童手当が大幅に拡充されたとしても、自治体から奪取した財源では賄い切れずに、保険料が将来上昇していけば、国民負担は増していく。すでに首相は増税プランや物価上昇で企業や人々の負担増を招いており、転用や “付け替え” によって何も変わらないどころか、さらなる負担率上昇で経済的な理由から結婚や出産を控える向きが増えるだろう。そうなれば、「異次元の少子化対策」は絵に描いた餅に終わる。
企業や個人が努力した結果、所得が増えれば税や保険料負担がさらに上がり、自治体が創意工夫で独自色を発揮すれば財源を奪う。昔から「出る杭は打たれる」と言われるが、成長によって新たな富を生み出さず、国内にある「パイ」を奪うだけの一時しのぎでは、国力が衰退するのは自明だ。
岸田首相による「社会主義」が実現すれば、日本から飛び出す人々が増加していくのではないか。首相による「異次元の少子化対策」によって、むしろ我が国の少子化は加速し、国力を取り戻せない危機に向かうように思えてならない。
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まず、少子化問題は政府がいくら財政的にテコ入れしても解消しないという現実が目前に
あり、それに対応していかないといけない現状にあります。
その原因としてコロナワクチンが不妊をもたらし、今後出生率が大幅に下がるからです。
これではいくらお金があっても改善されないことなので無理筋の話で、そこを理解して
政策を進めないと本末転倒な結果をもたらします。
政府の考える少子化対策の柱は、1)児童手当など経済的支援の強化、2)学童保育や
病児保育、産後ケアなどの支援拡充、3)働き方改革の推進、の三つとなる模様です。
問題は防衛費と同じように児童支援の要となる財源をどうするかです。防衛費問題でも
国民負担が大きな問題となり、曖昧な財源論を出しただけで国民負担をどうするかの話は
現在のところ立ち消えになっている。
その代わりに出てきたのが念頭に首相が提唱した少子化問題です。
今回取り上げた記事が指摘しているようにその財源を社会保障費の値上げでカバーする
ということならば国民の負担がさらに増え、児童支援が空砲化してしまいます。
政府から児童手当を月数万円もらったけど、社会保険料が数万円増え経済的負担が増した
だけで変わらないという現実を生みます。
だから、今は消費税をゼロにすることです。月30万円の収入がある人から見れば月3万円
収入が増えたと同じことになり、負担軽減の心理的効果が購買力を大幅に増加させ、経済
活性化につながるはずです。
そうすれば税収も増えるので消費税分を補って余りあるものとなるでしょう。
今の岸田政権のやり方ではどんどん国民の負担が増すだけであり意味がないものです。
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