「過去に聞いたことない」専門家も驚き H3ロケット打ち上げ失敗
信頼性が大きく低下した国産ロケット!三菱重工業の株価も大きく下げ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7日、新型主力機H3ロケット初号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から発射した。
2段目エンジン着火確認されず指令破壊
JAXAによると、2段目のエンジンの着火が確認されず、地上から指令破壊の信号を出した。搭載した地球観測衛星「だいち3号」を予定の軌道に打ち上げられず、発射は失敗した。
この失敗について、科学技術ジャーナリストの松浦晋也さんは「(ロケットの)2段目のエンジンの不着火による打ち上げ失敗は、過去に国内外でもあまり聞いたことがなく驚いている。原因がまだ分からないが、初号機の失敗は決して珍しいものではない。どれだけ早くリカバリーできるかが重要だ」と話した。
三菱重工業でH3ロケットなどの開発に携わった小笠原宏・東京理科大教授は「2段目にはLE―5という、マイナーチェンジを繰り返しながらも(先々代の)H1ロケットから使われている信頼性の高いエンジンが積まれている。1段目の燃焼がうまくいったことで、正直『よかった』と安心していた。LE―5で過去にこれまでこうした事例はなく、『まさか』という思いだ」と驚きを語った。原因については「点火がうまくいかなかったのか、点火の条件に達しなかったのかはまだ分からない」と述べた。
JAXA「原因分からず呆然」打ち上げビジネスに痛手
日本の新たな主力ロケット「H3」初号機は、7日午前、種子島宇宙センターから打ち上げられましたが、打ち上げは失敗しました。JAXAは原因究明を急いでいます。
H3初号機は、7日午前10時37分に打ち上げられました。ロケットが上がっていく様子は鹿児島県内の各地からも見られ、順調に飛行しているように見えましたが…
JAXAによりますと、2段目エンジンが着火せず、ミッション達成の見込みがないとして、打ち上げからおよそ15分後に指令破壊信号が出され、打ち上げは失敗しました。
機体は搭載されていた地球観測衛星「だいち3号」とともに、フィリピンの東の海上に落下したということです。
当初の計画より2年遅れとなり、先月の打ち上げも直前で中止になるなど、相次ぐトラブルを乗り越え、万全で迎えたはずの打ち上げが失敗し、JAXAは。
(JAXA 岡田匡史H3プロジェクトマネージャ)「関係者の皆さんに申し訳ない。地元の方々はじめ、多くの人に見守っていただいた中で、このような結果になり申し訳なく思っている」
打ち上げのおよそ5分後に予定されていた2段目エンジンが着火せず、そこから破壊信号を出すまでのおよそ10分間については。
Q.この間の管制室の雰囲気は?
(岡田匡史H3プロジェクトマネージャ)「……思い出せないぐらい。呆然としていたような気がする、私自身は。エンジンを空中で着火するのはすごく神経をつかっているところ。通常の確認でしっかりやってきたが、なぜこのようなことが起こったのか分からず、さっき言ったように私自身、呆然としている」
世界的にも高い打ち上げ成功率97.8%を誇ったH2Aの後継機で、低コスト化も目指した新たな主力ロケットの打ち上げ失敗は、国際的な衛星打ち上げビジネスの受注拡大を目指す上で、大きな痛手となります。
JAXAは、信頼回復のためにも対策本部を設置して、原因究明を進める方針です。
マイコメント
再三の打ち上げ中止に見舞われていたH3ロケットがやっと打ち上げられたが、これまでにも
例がない2段目ロケット着火失敗のニュースには驚くばかりです。
しかし、打ち上げ中止や今回の着火失敗が同じような電気系統のトラブルであることから
失敗するような何かを仕込まれていたのでは?と考える向きも私だけではないはずです。
原因を早期に突き止め再度の発射にこぎつけられることを祈っております。
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