値上げの春再び、家計圧迫 給与デジタル払い、出産一時金増額―4月からこう変わる
これだけ上がって、さらに選挙後消費税増税があるかも?
4月1日からしょうゆなどの食品やサービスの価格が引き上げられる。原材料価格などが高騰しており、昨年に続く「値上げの春」に、家計は圧迫されそうだ。スマートフォン決済アプリで給与を受け取れる「デジタル払い」の解禁や出産育児一時金の増額などの制度改正も予定されている。
キッコーマンは「こいくちしょうゆ 1リットル」の希望小売価格を420円から451円に引き上げる。鳥インフルエンザ流行に伴う鶏卵価格高騰で、キユーピーは昨年10月に続きマヨネーズを値上げ。450グラム入りの参考小売価格を45円引き上げ520円とする。味の素もマヨネーズなどの出荷価格を約5~9%上げる。
森永乳業は400グラム入り「ビヒダス プレーンヨーグルト」の税別希望小売価格を10円上げて240円に。東洋水産は「マルちゃん焼そば 3人前」の価格を引き上げる。帝国データバンクが2月末に発表した食品主要195社の集計では、4月の食品値上げは4892品目に上り、単月としては昨年1月以降で3番目の多さ。帝国データは「今年6月までは前年を上回る水準の値上げが続く」(担当者)と見込む。食品以外では、佐川急便が宅配便の基本運賃を平均約8%引き上げる。
制度改正では、給与のデジタル払いが解禁され、厚生労働省が決済アプリ事業者の申請を受け付ける。残業代については、中小企業で月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が25%から50%に引き上げられる。
出産育児一時金は原則42万円から50万円に増額。改正育児・介護休業法で、従業員1000人超の企業は男性社員の育児休業の取得割合を年1回公表することが義務付けられる。子ども政策の司令塔となる「こども家庭庁」が発足し、少子化や虐待など複数省庁にまたがっていた課題に一元的に対応する。
68歳以上の年金は2022年度比で1.9%引き上げられる。ただ、給付を抑制する「マクロ経済スライド」の発動で実質的に目減りする。マイナンバーカードと健康保険証が一体化した「マイナ保険証」普及のため、従来の保険証を利用した際の受診料がアップ。12月末までの特例措置で、窓口負担3割の場合、初診と再診時に6円上乗せする。
特定の条件下で、運転を完全自動化する「レベル4」の自動運転による公道走行が解禁。一方、NHKは正当な理由がないのに受信料を支払わない人に対し、受信料の2倍に当たる割増金を請求できるようになる。
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