植物由来の代替卵が全国のスーパーで発売される
カゴメと共同開発の「代替たまご」が全国スーパーへ
「卵不足の中で小売りや飲食店から非常に多くの問い合わせをいただいており、我々が想定していた以上に反応が大きいと思っています」
プラントベース食品専門のカフェ・2foodsを運営するTWOの東義和代表はこう語る。
TWOは4月4日、食品大手カゴメと共同開発した動物性タンパク質を使わないプラントベースエッグ(代替卵)「Ever Egg」※の常温タイプ(レトルト)を、2foodsのオンラインショップ・店舗、および全国のスーパーマーケットなどで販売することを発表した。
※同一製造ラインでは、動物性原料を含む商品を製造している。
「常温のレトルト」開発で、全国のスーパーへ展開
2foodsは、植物性食品の「ヘルシーさ」と、ジャンクフードならではの「病みつき感」を両立する「ヘルシージャンク」を掲げ、都内・全5店舗で約40種類の植物性食品メニューを提供している。
TWOのPRプランナーの清信奏江さんはブランドコンセプトを次のように語る。
「食欲をそそる、病みつきになるようなおいしいものでないと、なかなか日常的に食べ続けるのは難しいのではないでしょうか。(2foodsでは)おいしく食べた結果がヘルシーで、そして、ブラントベースであることからエシカルな食であるということを目指しています」
この世界観を実現するために、TWOは2021年4月に食品大手のカゴメと包括業務提携を締結。植物性食品の共同開発を進めてきた。
2022年3月にはその第一弾の商品として、ニンジンと白インゲン豆を原料とした冷凍タイプの代替卵「Ever Egg」を使ったオムライスの販売をスタート。応援購入サービス・マクアケで先行販売すると、最終的には目標の6倍を上回る600万円超の売り上げを達成し、2022年6月には2foodsのオンラインストアなどで一般販売も開始していた。
ただ、冷凍タイプの販売段階では製造キャパや需要を検証しながら進めていたこともあり、自社ECなどに限って展開していた。また、全国に小売り販売することも、冷凍便での輸送が必要になるという物流面での課題もあって難しかった。
今回、常温タイプを開発したことで物流面の問題が改善。関東圏に展開する京王ストア系列をはじめ、全国規模に展開するスーパーなどへ販路を拡大できるようになった。
東代表は、販売先となるスーパーの詳細や店舗数については言及しにくいとしながらも
「大きいチェーンさんとはすでに話をしているので、そういう規模(全国規模)になると思います。これからカゴメさんと共に拡販をしていきたいと思っています」
と幅広く販売していくとした。
代替フードの存在感が高まる
「Ever Egg」の常温タイプの販売価格は、2foodsの店頭価格で398円(税込)と、一般的な卵と比べると若干割高だ(スーパーやECなどではオープン価格)。
東代表は、
「製造ロットが少なく、どうしても原価の部分が高くなってしまう。製造効率もまだまだ効率化できているとは言い難い。そこから逆算した価格になっているのが現実です。だからこそ、需要を喚起して企業努力の中で下げていきたい」
と販売価格の捉え方を語る。
アメリカの有名代替肉ベンチャーのビヨンド・ミートなど、一部では競争環境の変化によって売り上げに陰りがみられている側面はあるものの、代替食品の市場は基本的に成長産業だとして期待されている。
東代表は、日本も大きな変わり目に差し掛かっていると指摘する。
「日本でも例えば今回のリテール(小売り)への展開の中で、そういう入口には来てるのかなと思っています。
消費者の選択肢が増えることで、どこかのタイミングで(日本でも)ブレイクスルーが起きる。それは絶対に5年以内だと思っています。卵に限らず、プラントベースフードは少なくとも選択肢として今より存在感が強くなると見通しています」(東代表)
2foodsではこの流れを加速させるために、自社で商品を開発しながら「店舗」を運営するという独自のビジネス戦略を進めてきた。
「そこでメディア掲載や一般の方のSNSを通じて、2foodsや商品を知っていただく。それが、レストランやスーパーへ流通していくきっかけになったり、それを通してブランドを強くしていったりする、というエコシステムを考えています」(PRプランナー・清信さん)
今回のEver Eggの展開は、まさにこのビジネスモデルに沿って展開してきた事例だ。実際、事例はまだ少ないながらもBtoBでの展開も進めている。
また、2foodsでは自社のオンラインショップで大豆を主原料とした冷凍タイプの植物性ナゲット「エバーチキンナゲット」も販売している。東代表は、こちらについても一般販売やBtoBへの展開といった拡販の準備を進めているという。また現在、新商品の開発も進めており、今後同じビジネスモデルで展開していきたいとしている。
なお、国内では、キユーピーが2021年6月から業務用としてプラントベースエッグの「HOBOTAMA」を発売。2022年3月からは、「EC限定」で一部地域へ一般販売を開始していた(現在はECで全国販売)。キユーピー広報は「HOBOTAMAはさまざまな事情で卵を食べられない方に向けて開発した商品」としており、卵価格が高騰している中で代わりにするものではないとしている。
マイコメント
卵不足はこのためにあったのかと思います。
卵が足りない状況を作り出し、人々に人工卵を食べさせる。
この記事では原材料にニンジンや白いんげんを使って作ったようですが、それでも卵の色を
出したりするためにいろんな材料を使っていると思います。
もしかしたら、m-RNAたんぱくが使われていたりして・・・。
謎のようなものには手を出さない方が賢明です。
本物の卵を食べましょう。
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