「減税までしたのに」岸田首相が国民を逆恨み?追い詰められているか
岸田首相「減税までしてやったのに」国民逆恨みも12月辞任の可能性…萩生田政調会長、木原前官房副長官ら大物議員が“落選危機”
「『俺は減税までしてやったのに……』と、周囲に愚痴をこぼしているそうですよ」(自民党関係者)
岸田文雄首相は今、国民を“逆恨み”するほど追い詰められている――。
「これまで、防衛費の増額や異次元の少子化対策の財源として、増税する可能性が囁かれてきました。ところが、岸田首相は9月25日になり、突然『税収増を国民に適切に還元する』と言いだし、党内で減税を検討するよう、萩生田光一政調会長に指示を出しました」(政治部記者)
一部では、“増税メガネ”と揶揄されることに嫌気がさしたからだと指摘されるが、事態はより深刻だ。
「不人気すぎて、官邸内ですら解散どころか総辞職を迫られるとみる向きがあるほどです。減税策も安易な人気取りとしか受け止められず、支持率はアップしないでしょう」
と指摘するのは、政治ジャーナリストの野上忠興氏だ。
実際、10月の世論調査によると、内閣支持率は、時事通信では26.3%、「毎日新聞」では25%と過去最低だ。
「これが11月と12月に続けて下がるようであれば、年内解散は論外。実際、“岸田自民”では選挙に勝てないという結論も出ています。すでに報じられているとおり、9月に自民党がおこなった情勢調査は『自民41減』『公明10減』という結果。岸田首相もこの結果を受け『なんでこんなに負けるんだ』と愕然としたそうです。党選対関係者の間では、11月下旬の補正予算成立直後に解散をした場合、50減の可能性ありとの見方まで取り沙汰されています」(野上氏)
個別の議員の勝ち負けを精査すると、続々と大物議員が“討ち死に”する可能性が出てきたという。
「筆頭は、萩生田政調会長ですよ。2021年の衆院選では、次点候補に約10万票以上の差をつけたのに、今では周囲に『俺は次の選挙で落ちるんだ』と嘆いていると伝えられています。確かに、東京24区で萩生田氏が勝利を収めてきたのは、公明党=創価学会と、陰で統一教会による徹底的な応援があったおかげです。しかし統一教会との深い関係が発覚したため、創価学会は『裏切者だ』とおかんむり。今から統一教会に助けを頼むわけにもいかず、本人が言うとおり、当選に黄信号が灯ったといえるでしょう」(同前)
落選危機の背景には、スキャンダルも影を落としている。
「木原誠二前官房副長官にとって、『週刊文春』がキャンペーンを張る妻の元夫の不審死事件は致命的。前回は次点候補と約6万票差でしたが、十分危険水域です。また、下村博文元政調会長も安泰ではない。森喜朗元首相に『清和会の会長にしてくれ』と土下座したと暴露され、実質的に政治生命を絶たれています。本人は否定していますが、有権者は信じないでしょう。そのほか、名の知れたところでは、松島みどり議員も厳しい戦いが待っています」(同前)
共通するのは、公明党との亀裂と、保守派の自民離れだ。
「東京での選挙協力をめぐり自公の間に亀裂が入りましたが、未だに関係を修復しきれていません。麻生太郎副総裁の『創価学会はガン』発言などもあり、公明党が自民の応援を指示しても、現場の学会員の動きが極端に鈍くなっているんです。公明党は、最大で1選挙区当たり2万5千票の集票力があるといわれていますが、前回の選挙で次点と2万票差以内だった自民党議員は57人もいます。さらに“岸田嫌い”の保守派層にとって、次の選挙では維新の会という受け皿も用意されている。危機的状況です」(同前)
選挙に勝てない総裁は降ろされる――。岸田首相は今、菅義偉前首相と同じ道を歩んでいるという。
「菅前首相は、補選で負け続けた結果、辞任しました。岸田首相についても、年内に支持率が回復しなければ党内の岸田離れが加速。総辞職の流れに巻き込まれると見る向きが台頭しています」(同前)
首相のメガネには、自分の寂しい末路だけは見えていないようだ。
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