梅毒に関連する末梢血単核球のマイクロRNA発現プロファイリング
ncbi.nlm.nih.gov 2022/02/22
MicroRNA expression profiling of peripheral blood mononuclear cells associated with syphilis
概要
背景
梅毒トレポネーマ感染は重大な免疫反応を引き起こし、組織損傷を引き起こす。感染の根底にある免疫機構はまだ不明だが、マイクロRNA(miRNA)が免疫細胞の機能に影響を与え、その結果、他の微生物感染時の抗体応答の生成に影響を与えることが示されている。しかし、これらのメカニズムは梅毒トレポネーマでは不明だ。
メソッド
この研究では、健康な個人、未治療の梅毒患者、血清絶食状態の患者、および血清学的に治癒した患者において差次的に発現されたマイクロRNA の包括的な分析を実行した。
マイクロRNA は、血清学的診断時に採取された患者の末梢血からプロファイリングされた。次に、これらの異なマイクロRNA の標的配列解析と経路解析の両方を実行して、重要な免疫経路と細胞シグナル伝達経路を特定した。定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応 (RT-PCR) をマイクロRNA 分析のために実行した。
結果
合計 74 個の示差的に制御されるマイクロ が同定された。
RT-qPCR で確認後、3つのマイクロRNA (hsa-miR-195-5p、hsa-miR-223-3p、hsa-miR-589-3p) が、抗血清学的状態と血清学的治癒状態に有意な差を示した。1つの マイクロRNA (hsa-miR-195-5p) は、未治療の患者と健康な個人の間で有意な差を示した。
結論
これは、 梅毒トレポネーマ感染のさまざまな段階における末梢血単核球 (PBMC) におけるマイクロRNA 発現の違いについての最初の研究となる。
私たちの今回の研究は、3つのマイクロRNA の組み合わせが、梅毒トレポネーマ感染の非侵襲性バイオマーカーとして機能する大きな可能性を秘めており、これにより梅毒感染へのより適切な診断と治療が促進されることを示唆している。
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