ダイハツ不正行為を生んだ日本の“会社あるある”の企業体質…《理解できなくもない》の声まで
日本の会社が抱える問題体質はどこにでもあり、ダイハツだけの問題ではない。結局、経営幹部に問題解決能力がないことを露呈している。
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20日、国内で生産・開発している全28車種の安全性に関する試験で不正行為が確認されたと発表したダイハツ工業(大阪府池田市)のことだ。今年4月に海外向け4車種で不正が発覚した問題を調査していた第三者委員会は、最も古い事例で1989年に不正があったと認定。ダイハツが国交省に提出した第三者委の調査報告書によると、新たに25の試験項目で174件の不正が判明した。
同社は国内外で生産している全車種の出荷を停止。国交省は21日、道路運送車両法に基づき、ダイハツ本社に立ち入り検査を行った。
生産終了や海外向けを含めると64車種に上る今回の不正はなぜ起きたのか。
第三者委の報告書では「一番の要因としては、管理職が認証試験の実務や現場の状況に精通しておらず、また、報告や相談を行っても認証試験の担当者が抱える問題の解決が期待できない結果、現場の担当者レベルで問題を抱え込まざるを得ない状況が生じたことであると思われる」としているのだが、SNS上で《うちの会社も同じ。あるあるだよね》などと声が出ているのが、第三者委が公表している、社員に対するヒアリング、アンケート調査の声だ。
■職場風土として「できない」 が言えない雰囲気が残っている
「管理職は表向きは『何でも相談してくれ』 というものの、実際に相談すると、『で?』 と言われるだけで相談する意味が無く、問題点を報告しても 『なんでそんな失敗したの』 『どうするんだ』『間に合うのか』 と詰問するだけで、 親身になって建設的な意見を出してくれるわけではない」
「職場風土として、『できない』 が言えない雰囲気はまだまだ残っているのではないかと感じる (中略) 特に日程の短縮や部品の変更の織込みの議論になった場合には、出来るためにどうするのか? みたいな問いかけが日程短縮したい部署(人など)から提起される」
「開発日程を遅らせることは絶対にNGの風潮が強く、日程に間に合わないと感じ手を挙げると 『なぜ間に合わないのか』 『どうしたら間に合わせられるのか』『今後どうするのか』 の説明に追われ、 設計に注力したくて手を挙げたのにその他の業務が一気に増えることが目に見えているので、 禁じ手を使ってしまいたくなる気持ちは理解できなくもない」
報告書を読んだユーザーなどからはこんな投稿がみられた。
《うちの職場でも出来ないというと、上司に締め上げられるだけ。だから何も言わない》
《うちの上司もそう。「で?」って冷たく突き放す。アドバイスが欲しくて相談しているのに役立たず》
「ダイハツには、自分の抱える問題は他者に頼ることなく自分の責任として解決する風潮があった模様」
第三者委の報告書には、こうも書かれていたが、こうした会社は日本全国あちこちにありそうだ。
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