カロナールは小児の解熱剤として利用されるものだが、医師の処方以上に飲ませると
危険な薬剤です。また、決して長期にわたって服用するものでもありません。
コロナに感染したとき高熱があった時にも利用されたらしい。
これが死亡率を上げた原因かもしれないと思うのです。
【風邪薬】PL顆粒と同じ市販薬はある?パイロンPL顆粒との比較と注意点を解説
風邪症状で病院に行き、PL顆粒が処方されたという方もいるのではないでしょうか?PL顆粒は風邪症状に対して処方されることが多いお薬です。
そんな処方薬PL顆粒と同じ成分を含む市販薬「パイロンPL顆粒」が2017年8月にシオノギヘルスケア(株)から販売されました。CM等でみられた方もいるかと思います。
実は、処方薬と市販薬パイロンPL顆粒は、成分は同じですが、1包あたりの量や飲み方などに多少違いがあります。
今回は、処方薬PL顆粒と市販で販売されているパイロンPL顆粒の比較・違いについて解説するとともに、PL顆粒服用の注意点や、よく受ける疑問・相談にお答えする形で説明していきます。
※この情報は、2017年12月時点のものです。
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1.処方薬PL顆粒について
風邪症状で病院を受診すると、PL配合顆粒(=PL顆粒)が処方されることがあります。風邪の総合感冒薬として、主に、発熱、頭痛、のどの痛み、鼻水・鼻づまりなどの症状に対して使用されます。
PL顆粒には、主に薬効を示す4つの成分が配合されています。
・サリチルアミド・・・・・痛みを抑えたり、熱を下げる作用
・アセトアミノフェン・・・・・痛みを抑えたり、熱を下げる作用
・無水カフェイン・・・・・解熱鎮痛効果を助けたり、眠気や疲労感を和らげる
・プロメタジンメチレンジサリチル酸塩・・・・・鼻水などのアレルギー症状改善(抗ヒスタミン作用)
1962年から販売されている歴史の長いお薬で、今でもなお処方されることの多い風邪薬です。また、処方薬においては、幼児用PL配合顆粒というものがあり、一般的に2歳〜11歳の方にはこちらが処方されます。
ちなみに、PL顆粒の一般名は「プロメタジン 1.35%等配合非ピリン系感冒剤」です。
2.市販薬パイロンPL顆粒は処方薬と同じ?
そんな処方薬PL顆粒ですが、2017年8月にシオノギヘルスケア(株)から「パイロンPL顆粒」が販売されました。パイロンPL顆粒は、指定第2類医薬品に分類されています。
今まで体調をくずされたときにPL顆粒を飲んで乗り切っていたという方にとっては、同じ成分のものを薬局やドラッグストア等で購入できるようになったのは朗報かと思います。しかし、成分は同じですが、1包あたりの量や飲み方などに多少違いがありますので、比較していきます。
2-1. 成分の比較・違い
<処方薬PL顆粒の成分>
成分・含量 1回服用1g(1包)中
サリチルアミド 270mg
アセトアミノフェン 150mg
無水カフェイン 60mg
プロメタジンメチレンジサリチル酸塩 13.5mg
<添加物>
乳糖水和物,トウモロコシデンプン,塩化ナトリウム,白糖,含水二酸化ケイ素
<パイロンPL顆粒の成分>
成分・含量 1回服用0.8g(1包)中
サリチルアミド 216mg
アセトアミノフェン 120mg
無水カフェイン 48mg
プロメタジンメチレンジサリチル酸塩 10.8mg
<添加物>
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、塩化ナトリウム、白糖、含水二酸化ケイ素
<比較>
処方薬PL顆粒とパイロンPL顆粒では、1回服用分、1包あたりの量に違いがありますが、含まれている成分量の比率や添加物は同じです。
パイロンPL顆粒の取扱店舗を見る
2-2. 飲み方の比較・違い
<処方薬PL顆粒の飲み方(用法・用量)>
通常,成人には1回1gを1日4回経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
2歳から11歳の方には幼児用PL配合顆粒あり
<パイロンPL顆粒の飲み方(用法・用量)>
次の量を食後なるべく30分以内に、水またはぬるま湯でおのみください。
成人(15才以上):1回量(1包0.8g)を1日3回服用する。
※15才未満では服用させないこと
<比較>
処方薬では、1日4回服用ですが、パイロンPL顆粒では、1日3回服用です。
また、パイロンPL顆粒は、15才未満では服用させないこととなっています。
安全性が高いお薬とはいっても、その方の背景にある病気や症状を診断することなく服用するため、副作用症状など服用に注意を要します。漫然と市販薬を服用してしまうと思わぬ病気を見逃してしまう可能性もあります。そのため、市販薬では、服用回数や年齢などに制限があります。尚、処方薬においては、また2歳〜11歳の方に一般的に使用する幼児用PL配合顆粒というものがあります。2歳未満の小児への服用は禁忌(飲んではいけない)となっています。
2-3. 効能効果の比較・違い
<処方薬PL顆粒の効能・効果>
感冒若しくは上気道炎に伴う下記症状の改善及び緩和
鼻汁,鼻閉,咽・喉頭痛,頭痛,関節痛,筋肉痛,発熱
<パイロンPL顆粒の効能・効果>
かぜの諸症状(のどの痛み、発熱、鼻みず、鼻づまり、くしゃみ、悪寒(発熱によるさむけ)、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和
<比較>
言葉の表現は多少違いますが、効能効果としては、処方薬とパイロンPL顆粒では大きな違いはありません。
2-4. 価格の比較・違い
<処方薬PL顆粒の価格>
処方薬の場合は、保険適用され、指示された日数分のお薬が出されます。
参考までに、薬価としては、1g 6.4円とされています。ジェネリック医薬品も販売されており、その薬価は、1g 6.2円です。
<パイロンPL顆粒の価格>
パイロンPL顆粒は、1350円(参考価格)で販売されており、1箱あたり12包(4日分)となっています。
<比較>
一般的に処方薬の場合は、保険適用され、病院を受診・診断を受け、処方せんを必要とします。また、薬局においてもその他の費用負担がかかりますので、一概に処方薬と市販薬の価格を比較することはできません。
3.PL顆粒服用の注意点(副作用等)
古くから販売されているお薬なので、安全性は比較的高いお薬ですが、飲み合わせや副作用など注意すべきこともあります。
抗コリン作用のある成分が含まれているため、緑内障の方、前立腺肥大の方では症状を悪化させる可能性があるため禁忌(飲んではいけない)となっており、注意が必要です。
また、アスピリン喘息の方など、他の風邪薬や解熱鎮痛薬を服用してぜんそくを起こしたことがある方も禁忌(飲んではいけない)、注意が必要です。
PL顆粒に含まれているアセトアミノフェンは、市販の風邪総合薬に含まれていることも多いですが、過剰に服用すると重篤な肝障害を起こしうるため、注意が必要です。また、PL顆粒に含まれるその他の成分(抗ヒスタミン剤など)も市販薬によく使用されていることから、成分の重複に注意が必要です。
主な副作用としては、眠気、口の渇き、胃腸障害(食欲不振等)などがあります。
気になる症状が続く場合には、服用を中止し、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
注意事項についてこちらで記載することが全てではありませんので、必ず医師や薬剤師、又は、公的文書等で確認するようにしてください。
PL顆粒添付文書
4.PL顆粒に関する疑問・相談
続いて、PL顆粒に関してよく受ける疑問・相談にお答えしていきます。
4-1. 名前が違うPL顆粒がある?
処方薬においては、名称が異なるジェネリック医薬品が存在しています。顆粒だけでなく錠剤タイプのお薬もあります。
・サラザック配合顆粒
・セラピナ配合顆粒
・トーワチーム配合顆粒
・マリキナ配合顆粒
・ピーエイ配合錠 など
4-2. 他の風邪総合薬との併用は?
基本的に、PL顆粒に含まれている成分は、一般的な風邪総合薬にも含まれていることが多い成分です。成分名が違っても、体への作用が同じものもあります。このような作用が同じ成分を重複して過剰に摂取してしまうと副作用のリスクが高まる危険性があります。
そのため、基本的には他の風邪総合薬と併用はしないようにして下さい。もし服用するような場合には、必ず薬剤師など専門家に相談するようにしましょう。
4-3. 妊婦の服用は大丈夫?
PL顆粒は、妊娠中でも医師の判断で治療上、必要と判断した場合に処方されることがあります(治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合)。医師の判断で処方された場合は、服用しても問題ないとお考え下さい。
必ず産婦人科等、主治医に相談し、判断を仰ぐようにしましょう。市販薬等含め、自己判断での服用はしないようにして下さい。
4-4. 授乳中の服用は大丈夫?
授乳中服用する場合は、臨時(短期)で服用する場合には問題ありません。ただ、長期間にわたっての服用は避けるようにしましょう。PL配合顆粒に含まれている成分のひとつ、カフェインが母乳中に移行するためです。
可能であれば、授乳直前や直後のタイミングで服用することをお勧めします。血液中の薬の濃度が高くなる時間帯の授乳を控えることにより、赤ちゃんへの影響を最小限に抑えることが可能です。
赤ちゃんへの影響がどうしても心配で、お薬を飲めないという場合は、主治医に相談し、PL配合顆粒服用中は、母乳を控えるようにしましょう。
妊婦,産婦,授乳婦等への投与
- 妊婦(12週以内あるいは妊娠後期)又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[サリチル酸製剤(アスピリン等)では動物試験(ラット)で催奇形作用が,また,ヒトで,妊娠後期にアスピリンを投与された患者及びその新生児に出血異常があらわれたとの報告がある。]
- 妊娠後期の婦人へのアセトアミノフェンの投与により胎児に動脈管収縮を起こすことがある。
- 妊娠後期のラットにアセトアミノフェンを投与した試験で,弱い胎児の動脈管収縮が報告されている。
- 授乳婦には長期連用を避けること。[本剤中のカフェインは母乳中に容易に移行する。]
古くから販売されており臨床経験が豊富にある中で、妊娠中の服用が禁忌(飲んではいけない)となっていないため、注意は必要ですが必要以上に心配することはありません。医師と必ず相談するようにしましょう。
参考)添付文書上の記載:妊婦,産婦,授乳婦等への投与
4-5. PL顆粒は、ドーピング検査において使用可能か?
「薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック 2017年版」を参考にすると、PL配合顆粒、幼児用PL配合顆粒は使用可能薬に記載されています。
最新の情報を確認するため、ご自身で大会事務局等に確認されることをお薦めします。
5.おわりに
今回は、処方薬PL顆粒と2017年8月に販売されたパイロンPL顆粒の比較・違いについて解説するとともに、PL顆粒服用の注意点や、よく受ける疑問・相談にお答えする形で説明しました。
処方薬PL顆粒とパイロンPL顆粒では、含まれている成分の比率や添加物等は同じですが、1包あたりの量や飲み方に違いがあります。
市販で購入できるお薬と言えども、服用にあたって注意がいる方や飲み合わせや副作用など気をつけなければいけないこともあります。必ずご自身でも使用説明書(添付文書)をよく確認し、購入するようにしましょう。
また、症状がひどい、続く場合には、自己判断で市販薬の使用を続けるのではなく、早めに医療機関を受診するようにして下さい。
→https://www.kusurinomadoguchi.com/column/pl-granules-13448/
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