「水が飲めない子ども」クラスに2、3人

水分補給が重要となってくる時期ですが、今「水が飲めない子ども」が増加しています。水ジャーナリストの橋本淳司氏の取材では、1クラスに2、3人はいるというデータも。
「味がしないから苦手」「飲んだことがない」という子どももいるそうです。

 

【写真を見る】“水が飲めない子ども”増加 「味がしない」「飲んだことがない」コロナ・熱中症が原因か【ひるおび】

小林由未子アナウンサー:
子どもが2歳なんですけど、保育園や幼稚園に通っている子で水が飲めないというのはよく耳にします。

コメンテーター 平野ノラ:
うちの子は3歳なんですけど、お水は普通に飲みます。ただ私が小さい時からお水が嫌いで、美味しいと思ったのは30代ぐらいですね。それまで味があまり好きじゃなかったです。

背景に「習慣の変化」

アクアスフィア・水教育研究所代表の橋本淳司氏は、背景に「家庭での水飲み習慣の変化」があるといいます。

2020年の新型コロナ流行以降、冷水器や水道から直接水を飲まないよう学校側から指導があり、水筒持参が習慣化。
また熱中症対策として、経口補水液やスポーツドリンクを飲むよう促されることで、「水よりもスポーツドリンクの方が体にいい」と思っている子どももいるそうです。

橋本氏によると、家庭での習慣と新型コロナ、温暖化の影響で水が飲めない子が増えてしまったのではないかということです。

スポーツドリンクは水などと併用を

スポーツドリンクは塩分や栄養分を含んでおり熱中症対策には有効ですが、飲みすぎには注意が必要です。
炭酸飲料やジュースなどの清涼飲料水にはペットボトル1本(500ml)あたり約30g~60g相当の糖分が含まれています。

いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤院長によると、スポーツドリンクの過剰摂取で「のどの渇き」、「吐き気」、「倦怠感」など様々な症状が引き起こされることもあります。
「スポーツドリンク」と、「水や麦茶などの糖分を含まない飲み物」をバランスをとって飲むことが大切だと話しています。

恵俊彰:
小さいお子さんですからね。環境を作ってあげないと選べないですもんね。
スポーツなどをして熱中症対策ということで経口補水液やスポーツドリンクを飲むということも必要ですし、一方では水分を取るという意味で水はもちろん必要なものですよね。

子どもに水を飲ませるためには

橋本氏は、家庭や学校での意識づけが大事だといいます。

◆家庭の習慣として「みんなで水を飲む」
◆学校でも意識的に水を飲ませるようにする

ある学校では、サマースクールや遠足などの行事で水だけを飲ませるようにしたところ、水が苦手だった子どもが次第に飲めるようになったということです。

小林由未子アナウンサー:
公園などで子どもを遊ばせると、自動販売機で何か買おうと思うと麦茶やスポーツドリンクが高い確率で売り切れているんですよ。子どもが水を飲めないとなると水分補給をどうしようと慌ててしまうので、普段から水を飲ませておくと安心ですよね。
お子さんをお持ちの方には水を飲む習慣はすごく大事なんじゃないかと私は思いました。

恵俊彰:
東京都の水が美味しいってひるおびでもやりましたし、フッ素がたくさん含まれているから虫歯にもなりにくいという情報もありますからね。
もっと水の情報を理解していく環境が必要なのかもしれません。

ひるおび 2024年7月19日放送より)