ガザ地区でポリオが蔓延する中、イスラエル軍は「ガザに展開する兵士たち全員にポリオワクチンを接種する」と発表
イスラエルのやることは無茶苦茶ですね。目的はさらにポリオを蔓延させるため?
戦争が進行中のガザ地区で「ポリオが蔓延している」ということが報じられています。その中で、イスラエル軍が、
「ガザに展開しているイスラエル軍兵士にポリオワクチンを接種する」
と、ニュースリリースで発表しました。
つーか…。「それ大丈夫なんか?」という気はします。
最近いろいろな国で、乳幼児に対してのポリオワクチンの集団接種キャンペーンが行われています。
しかし、たとえば、4000万人以上の乳幼児たちにポリオワクチンを展開中したパキスタンでは、「その後、唐突にポリオの流行が始まった」と、昨年 12月に報じられていました(翻訳記事)。
そもそも、ポリオワクチンって、普通は赤ちゃんや乳幼児に接種するものだと思うのですが、イスラエル軍の機動兵士に赤ちゃんや乳幼児は、おそらくいないですよね。
> ポリオワクチンの接種時期と接種回数
>
> 3か月 – 7歳5か月までに2回接種。1回目と2回目の間隔は6週間以上あけます。 know-vpd.jp
イスラエル軍が兵士に接種するワクチンのタイプが、生ワクチンなのか不活化ワクチンなのか等は知らないですが、変にガザ地区の状況を悪化させなければいいのですが…。
そもそも、ガザ地区の、特に子どもたちの間の病気の蔓延は、とにかく「栄養の不足」ですから、それを解消しないと、どうにもなりません。以下の記事では、皮膚病の蔓延について書いていますが、免疫の観点からは同じです。
(記事)ガザの子どもたちの間で栄養失調での免疫崩壊によると思われる「皮膚病の蔓延」が壊滅的に
地球の記録 2024年7月13日
イスラエル軍のガザに展開する兵士たちへのポリオワクチン接種についての報道です。
ガザでポリオウイルスが蔓延する中、イスラエル軍はポリオウイルスから身を守る対策を実施
Israeli army shields itself from poliovirus as disease runs rampant in Gaza
The Cradle 224/07/22
イスラエルによる下水道を含むインフラの破壊により、危険な病気がガザ地区全体に広がっている。
イスラエルの大量殺戮戦争によりパレスチナ地区全体に広がったポリオウイルスに対してパレスチナ人が無防備な状態にあることを受け、イスラエル軍は、7月21日、イスラエル軍兵士にポリオワクチンを提供するキャンペーンを開始した。
「イスラエル国防軍は、汚染された水を飲んだり口に触れたりすることで感染するポリオウイルスの残骸が発見されたさまざまな地域でサンプル検査を実施した」とイスラエル軍はプレス声明で述べた。
「調査結果を受けて、イスラエル国防軍は保健省と連携し、イスラエル国防軍兵士とイスラエル国民の健康維持のため、機動部隊にウイルスワクチンを接種することを決定した」と声明は付け加えた。
声明によると、このキャンペーンは陸軍の技術・兵站部によって開始され、ワクチン接種は段階的に実施される予定だという。
これは、パレスチナ保健省が、ユニセフと連携して行われた下水サンプル検査でガザ地区にポリオウイルスが存在することが発見されたと警告する声明を発表してから数日後のことだ。
パレスチナ保健省は 7月18日の声明で、ポリオウイルスの存在と蔓延は避難民の過密、保健衛生インフラの破壊、医療用品や清掃用品の不足が原因だと述べた。
これはガザ地区の何千人もの住民にとって脅威であると警告し、戦争の即時終結、安全な水の供給、イスラエル軍によって破壊された下水道管の修復を求めた。
パレスチナの医療関係者は 7月21日、ザ・ニュー・アラブ紙に対し、イスラエルのガザ攻撃により、戦争により機能停止となっている淡水化施設を含むインフラの 60%以上が破壊されたと語った。
情報筋は、同地区の医療部門が深刻な医薬品とワクチンの不足に苦しんでいることを強調した。
数十万本のポリオワクチンが、ガザ地区に持ち込まれたとのイスラエルの主張に対し、ガザの政府メディア局長イスマイル・タワブタ氏はニューアラブ紙に次のように語った。
「イスラエルの主張はすべて真実ではない。イスラエル当局は攻撃か病気や飢餓によってガザ地区のパレスチナ人全員を殺害することを決定したようだ」
「下水中のウイルスは真の健康災害の前兆であり、何千人もの住民をポリオ感染の危険にさらしている」と彼は続けた。
世界保健機関(WHO)やその他の機関は、イスラエルの戦争が始まって以来、包囲された地域全体に 有害な細菌や深刻な病気が広がっていると警告してきた。
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