自動車などの大量生産に必要な「型式指定」の取得に関して自動車メーカーなどが不正を行っていた問題で国土交通省は新たにトヨタ自動車の７車種で不正が見つかったなどとして３１日、道路運送車両法に基づく是正命令を出しました。
トヨタに是正命令が出されるのは初めてです。
トヨタでは国の「型式指定」の申請にともなう認証試験をめぐり７車種で不正を行っていたことが明らかになり、このうち生産中の３車種について出荷を停止しています。
トヨタは内部調査を進めた結果、新たな不正事案は見つからなかったと７月５日に発表していますが、国土交通省が本社に立ち入り検査するなどして詳しく調べたところ新たに別の７車種で不正が確認されたということです。
これらを受け国土交通省は３１日午後、トヨタの佐藤恒治社長を呼び出し、是正命令書を手渡しました。
是正命令では１か月以内に抜本的な再発防止策を策定し、当面、四半期ごとに再発防止策の実施状況を報告するよう求めています。
「型式指定」をめぐる不正で国土交通省が道路運送車両法に基づいて是正命令を出すのは４例目で、トヨタに対しては初めてとなります。
トヨタの佐藤社長は「今回の認証問題に関してお客様ならびに販売店の皆様、仕入れ先の皆様、ステイクホルダーの皆様に対しまして多大なご心配ご迷惑をおかけしておりますことを心よりおわび申し上げたい」と述べて陳謝しました。
その上で「是正命令は私自身大変重く受け止めている。真摯に受け止めて改善の努力をすすめてまいりたい」と述べました。
トヨタ自動車によりますと今回新たに不正が見つかったのは過去に生産していた車種も含め７車種だということです。
このうち現在も生産している「ＲＡＶ４」、「ハリアー」
「レクサスＬＭ」については基準に適合しているかどうかを確認中だとしていますが、国土交通省から出荷停止の指示は受けておらず、生産自体は継続する方針です。
また、同じく生産中の「ノア・ヴォクシー」は国土交通省の調査で不正が発覚したため、７月２９日から生産と出荷を止めていますが、基準適合性が確認されたため準備ができ次第、生産を再開するということです。
また、これらの車種についてただちに使用を止める必要もないとしています。
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