「よろず屋寸話」斜陽化が露わになったマスコミ

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フジテレビ 社会問題

「よろず屋寸話」斜陽化が露わになったマスコミ

マスコミの世論工作もそろそろ化けの皮がはがれ始めた

テレビが発明されたとき、DSはこれで世界中の人々を洗脳できると小躍りして喜んだというエピソードを聞いたことがあります。
 このDSの狙いは見事に的中し、テレビはマスコミによる人々を洗脳、誘導する機器として極めて効果的に働いてきました。
 しかし、そうした洗脳が効かなくなってきたということが、とうとう日本でも発生した事例がありました。
 それが兵庫県の斉藤元彦知事にまつわる騒動です。
 マスコミの印象操作が大きく影響して、斉藤知事のパワハラによって県職員が自殺に追い込まれたというイメージが定着し、県議会で知事は失職させられ、再度県知事選挙が行われる事態となりました。
 マスコミが大々的に報道したことから、当初は斉藤氏が再選されるのは難しいと見られていました。
 しかし、SNSで斉藤氏を擁護する論調が現れ、さらに「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏が斉藤氏を擁護する演説を行ったことから空気が一挙に変わってきました。
 兵庫県民のみならず日本国中がマスコミの誘導に乗らず、「斉藤知事は、そんなに悪くないのかもしれない……」という思いが芽生え、斉藤知事の当選が決まりました。
 もちろん私にはパワハラの真相はわかりませんが、マスコミの誘導に人々が乗らなかったエポックメイキングな出来事といえると思います。
 ネットで語られていましたが、これまで県知事がスキャンダルで潰された例はたくさんあるそうです。潰された知事は、ひっそりと表舞台から姿を消すのが通例でしたが、それが今回ひっくり返ったわけです。
 マスコミよりSNSが力を持ったという画期的な出来事でした。

 これまで力を持っていたオールドメディア(テレビ、新聞、週刊誌)の中でもテレビが占める割合(影響力)は大きかったと思います。
 私が九州の片田舎で幼少期を過ごしていた頃、「鉄は国家なり」という言葉が語られていました。
 意味は、「鉄鋼の生産が国の力の源」ですが、戦後の復興期で鉄の生産が重要という時代背景がありました。その後人々に余裕が出てくると、今度は3C(カラーテレビ、クーラー、自動車)という言葉が出てきました。テレビが人々の生活に浸透し、人々の情報収集と娯楽に極めて大きな位置を占めるようになります。
 その象徴的な例が、1972年に紅白歌合戦の視聴率が80%に達したことです。テレビは、もはや生活の一部であり、文化の一部にもなったとまでいえそうです。
 しかし、時代の流れと伴に、テレビはその影響力を失っていきます。80%の視聴率を誇った紅白歌合戦は、2023年には29%にまで落ち込みました。
 今回の記事は、テレビに代表されるマスコミが、いまや斜陽産業になったという事実を吉田繁治さんのメルマガから抜粋して紹介したいと思います。


 ・・・<「吉田繁治さんのメルマガ」Vol.1488 から抜粋開始>・・・

TVメディアの影響力は、自宅にいる時間が長い退職者が増える65歳以上の世代(世代人口は3617万人:構成比29%:2020年)に限定されると判断していいでしょう。働く65歳未満は、圧倒的にSNSです。これが、われわれの生きている時代です。世界中の選挙の結果に、これが表れています。

1980年代までのTV時代のものだった紅白歌合戦の視聴率が2023年には29%だったことはうなずけます。1972年には実に80%だったのです。インターネットのない、50年前の1970年代、40年前の1980年代はオールドメディアが最大の影響力を発揮していた時代です。

脳の外部栄養は、情報と言葉です。オールドメディア(TV・新聞・週刊誌)の影響力は、65歳以上の世代(3167万人:人口の29%)に限定されたものだとしていいでしょう。

新聞の購読数も、2000年が最大の4700万部(一般紙+スポーツ紙)、世帯数として記録されているのは4740万世帯(世帯平均人数2.6人)ですから、ほぼ全世帯が新聞をとっていました。固定電話の普及も100%だったでしょう。

2023年には、単独世帯が34%(1850万世帯)に増えて総世帯数は5800万(世帯平均人数2.1人)です。ところが、新聞の購読数は2850万部に減っています。購読率は2000年の49%、半減しています。2021年で65歳以上がいる世帯数は2580万世帯です。

新聞の購読数2850万部は、ほとんどを65歳以上がいる2580万世帯がとってたものだと言えるでしょう。新聞をとらないこと、TVも見ないこと、固定電話がないこと、情報はスマホ、iPad、PCで得ることが、65歳以下の現役世代の特徴です。

記憶では2012年ころから、新聞情報に、事実の偏った解釈と感情的なものが増えてきたように思っています。新聞のテキストの構造主義的分析を、このメールマガジンで確か二度行いましたが、記者やコラムニストが無意識に根拠としている観念や理論に偏向があるのです。米国ではもっとひどく、諜報機関のCIAにならって事実のねつ造をしています。諜報は、事実をあったかのように作り上げ、自派に有利になる対応行動を示す構造のものです。

 ・・・<抜粋終了>・・・


 そういえば私も社会に出た頃は新聞をとっていました。
 しかし、ネットが普及し、新聞記事の内容もネットで読めるようになると、新聞購読を止めてしまいました。
 固定電話も、スマホを使うようになると止めてしまいました。ネットの契約で、固定電話は無料で付けられるのですが、電話はスマホで事足りるのでつけていません。
 それでも私はテレビ全盛時代に社会生活をおくってきた世代だからか、テレビはありました。でもテレビは情報伝達が、テレビ→視聴者と一方向のみであること、さらに偏向報道が徐々にひどくなってきたことで、だんだん観なくなっていきました。
 ネットであれば、自分の知りたい情報にすぐにアクセスすることができます。さらに自分が情報の発信者になることもできます。
 情報を得ることの利便性、効率性を考えれば、ネット(特にSNS)がテレビを凌駕することは必然だともいえます。

 思えば、私が就職期を迎えた頃、テレビ局は花形中の花形でした。
 就職倍率は数百倍だったと記憶しています。もちろん巷には、インターネットという言葉すらなかった時代です。
 ところが近年、子供がなりたい職業としてユーチューバーが上位にのぼるようになりました。
 エンタメは子供達に身近なものですが、テレビではなく自分で動画を配信するユーチューバーが人気になっていることに時代の流れを感じます。
 こうした流れを決定づけたのは、なんといってもスマホの爆発的な普及です。
 再び、吉田さんのメルマガから紹介させていただきます。


 ・・・<「吉田繁治さんのメルマガ」Vol.1488 から抜粋開始>・・・

G7ではあいついで、政治体制の転換が起こっています。世界は、2010年ころからの新しいメディアであるSNS(Social Networking System:いわば社会情報システム)がWiFiで張られ、情報はリアルタイムで世界同時化しています。

SNSには、会社組織で行うメディアにはある、
・たとえば新聞の編集(記者が書いた記事の重み付けと情報の方向の編集)、
・テレビメディアの編成(番組の重み付け、時間配分、内容の筋書き)がありません。

個人がプロデューサーと出演者を兼ねますから、情報の根拠のなさ、根拠の部分性、個人の感情的な好悪がふくまれます。つまりフェイクと真正なものが渾然としています。しかしSNSの情報をひろって読んでいると作成者の作った内容から、自然に価値の判断ができるようになります。個人の作文や、メールの判定とおなじです。

 ・・・(中略)・・・

SNSはインターネットの恩恵で、2010年ころから広がって誕生した80億人の個人のメディアです。スマホの普及台数はすさまじいものになっています。世界の人口74億人の約69%、50億人と推計されています(2023年)。人口が世界の1.6%の日本でも1年に3263万台、2.1兆円が売れています(経産省)。平均で3年に一回は買い換えられ、通信速度と機能が使いきれないくらい高性能になっています。

1台のスマホは、CPUの能力(スループット)において1990年代の数億円のスーパーコンピュータの性能をすでに越えています。インターネットにつながるスーパーコンピュータをポケットに入れて持ち歩く時代ですから、現代は「とんでもない時代」です。iPadやPCも生産台数が桁違いのスマホの機能を追いかけています。世界50億人のスマホでリアルタイムに見られているものが、SNSです。世界を変えるのは当然のことでしょう。

「どこでも、いつでも、どんな情報でも瞬時に得られる」という、パソコンとインターネットの初期(1980年代後期)に言われていたことが、2010年から予想外だったスマホで実現しました。その間は約30年、やはり30年は区分ができる一つの時代(世代)です。

スマホの利用には、世代別に予想通りの差があります。
・13歳から59歳・・・約95%(ほぼ全員)
・60歳代・・・・・・・・74%(10人のうち7人)
・70歳代・・・・・・・・47%(10人のうち5人)
・80歳以上・・・・・・・20%(10人のうち2人)

 ・・・(中略)・・・

スマホの年齢別の普及率とはちょうど逆に、オールドメディアの新聞の購読とTVの視聴では65歳以上が中心です(男女合計)。

・10代・・・・・ 60分(1日平均)
・20代・・・・・120分
・30代・・・・・150分
・40代・・・・・150分
・50代・・・・・180分
・60代・・・・・260分(総務省:2015年)

データが約10年古いので、スマホがほぼ全員に普及している2024年では、10代から50代のTVの試聴時間は、たぶん2/3以下の30分から100分未満でしょう。それに共稼ぎ世帯は、全世帯の70%に増えています。共稼ぎ世帯での親のTV視聴時間は、上記データの1/3に減っていると推計できます。

 ・・・<抜粋終了>・・・


 これでわかることは、60歳未満の勤労世代のほぼ全員がスマホを持ち、SNSによる情報収集を行っていることです。
 それに対し、オールドメディア(テレビ、新聞、週刊誌)から情報を得ているのは60歳を超える世代に限られています。
 テレビや新聞を情報源とする世代は少数派になり、SNSによって情報収集する世代が社会の主流派になっているのですから、マスコミの誘導が効かないのは当然といえます。
 こうした状況を知っていれば、兵庫県知事選の結果も容易に予想できたのかもしれません。

 あるセミナーで、田舎のおじいちゃん、おばあちゃんの情報源はNHKのニュースと地元の新聞だと聞いたことがあります。
 NHKのニュースで言っていたことと、地元の新聞に載っていたことが同じなら、おじいちゃん、おばあちゃんは、それが“事実”だと受け入れてしまうそうです。
 そうした世代こそ、テレビ、新聞、週刊誌のオールドメディアを今でも支えている世代です。最近、テレビで健康、長寿に関するCMが増えてきたことがそれを示しています。
 そして、この世代は高齢化により着実に減っていく運命にあります。
 一時期は花形産業だったマスコミは、いまや消えゆく斜陽産業と化したようです。
 さらにDSの走狗となり、虚偽とねつ造で人々を欺く報道をしてきたことを人々が気付き始めたことが、斜陽化に拍車をかけることになると思います。


 (2024年11月23日)

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出た! 日経平均5万円、10万円説



 日経平均株価は、日本のバブル期のピークとして1989年12月29日に38915円の史上最高値(当時)をつけました。
 まさに、日本中の多くの人々が株と土地の高騰に酔いしれ、イケイケドンドンの気分の真っ最中でした。
 そんな時期にささやかれていたのは、日経平均は5万円になる、いや7万円まで行く、といったユーフォリア(一時的な幸福感や興奮状態)でした。
 そして今、いよいよ、そのユーフォリアに酔いしれたことを言う人が現れてきました。
 以下の森永卓郎氏と朝倉慶氏の議論を観てみて下さい。





 新NISAをやっている人は、朝倉氏の意見に賛同しているのだろうと思います。
 私は、以前から言っているように森永氏の意見に賛同しています。ただし森永氏の言うように日経平均が3千円まで暴落するかどうかはわかりませんが、今回のバブル崩壊は、1929年のアメリカのバブル崩壊を超えた、人類史上最大のバブル崩壊になるのは間違いないと思っています。

 それにしても驚かされるのは、朝倉氏は、今後バブル崩壊は起きないと言っていることです。
 朝倉氏は本を書く知識人なので、人類の歴史で何度もバブルが起き、それが崩壊してきた歴史を知っているはずです。
 それなのに、今回はバブルの崩壊は起きないと断言していることは驚き以外の何物でもありません。
 今の経済システム(資本主義経済)を続ける限り、バブルの発生と崩壊は繰り返す宿命にあると私には思えます。
 以下の動画が参考になります。





 バブルが発生すると必ず言われることは、「今回は違う」という言葉らしいです。
 つまり今回のバブルは以前のように破裂せず、これからも繁栄は続いていくという毎回繰り返されるユーフォリアです。
 「今回は違う」ではなく、「今回も同じ」です。
 日経平均5万円、10万円説が出てきたということは、“その時期”が間近に迫ってきているように私は感じています。


 (2024年11月21日)

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