韓国最大野党、大統領に退陣要求 応じなければ「弾劾手続きに突入」
韓国では過去に朴槿恵(パク・クネ)大統領(当時)が弾劾され、失職したことがある。
韓国の最大野党「共に民主党」は4日、国会議員の連名で声明を発表した。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による3日夜の「非常戒厳」宣布が「国民を愚弄(ぐろう)し、民主主義を踏みにじった」と指弾し、尹氏の退陣を要求した。尹氏がこれに応じない場合、「弾劾の手続きに突入する」と宣言した。
声明は、尹氏の非常戒厳令の宣布について「いかなる要件も守っておらず、明白な憲法違反だ」と批判。「これは内乱行為であり、完璧な弾劾の理由となる」と指摘した。韓国の憲法は、大統領が戒厳令を宣布できる要件について「戦時・事変またはこれに準じる国家非常事態」などとしている。
国会(定数300)で弾劾訴追案を可決するには在籍議員の3分の2以上の賛成が必要となる。
韓国では過去に朴槿恵(パク・クネ)大統領(当時)が弾劾され、失職したことがある。韓国国会は2016年、親友による国政介入は違憲だとして朴氏に対する弾劾訴追を圧倒的多数で可決。憲法裁判所は17年、国政介入を違法・違憲と認定し、朴氏の罷免を言い渡した。
【ソウル福岡静哉】
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