貿易摩擦の激化を受け、中国は米国への重要鉱物の輸出を禁止
中国は 12月3日、軍事用途に広く使われているガリウム、ゲルマニウム、アンチモンといった重要鉱物の米国への輸出を禁止した。米国による中国の半導体業界への最新の取り締まりの翌日、貿易摩擦が激化した。
この制限措置は、北京が昨年導入し始めた重要鉱物の輸出に対する既存の制限の執行を強化するものだが、米国市場にのみ適用される。
来月のドナルド・トランプ次期大統領就任を前に、世界の二大経済大国間の貿易摩擦は最近エスカレートしている。
中国商務省は、軍事と民間の両方に使用できる二重用途の物品に関する指令を出したが、これは国家安全保障上の懸念を理由としている。
即時発効するこの命令では、米国に出荷されるグラファイト製品の最終用途についても厳格な審査が義務付けられている。
同省は「ガリウム、ゲルマニウム、アンチモン、超硬合金の米国への輸出は原則として認められない」とした。
ガリウムとゲルマニウムは半導体に使用され、ゲルマニウムは赤外線技術、光ファイバーケーブル、太陽電池にも使用されている。アンチモンは弾丸やその他の兵器に使用され、グラファイトは電気自動車のバッテリーの体積で最大の構成要素だ。
この動きは、ニッケルやコバルトなどさらに幅広い用途を持つ他の重要な鉱物も含め、中国政府が次に標的にする可能性があるという新たな懸念を引き起こしている。
ホワイトハウス報道官は、米国は新たな制限措置を検討中だが、対応として「必要な措置」を講じると述べたが、詳細は明らかにしなかった。
コメント