三菱UFJ銀行 半沢頭取が会見 元行員の十数億円相当を窃取事件で
金融庁からは三菱UFJ銀行に報告徴求命令が出される
三菱UFJ銀行の行員が支店の貸金庫から十数億円相当の金品を盗み取っていた問題で、16日午後、半沢淳一頭取ら経営幹部が会見し貸金庫の鍵の管理体制に不備があったことや再発防止に向けた具体的な対応などについて、説明することにしています。
※頭取の記者会見をライブ配信でお伝えしています。
【ライブ配信中 三菱UFJ銀行が会見】
《記者会見での銀行の説明は》
半沢淳一頭取「銀行のビジネスの根幹を揺るがす事案」と陳謝
三菱UFJ銀行の半沢淳一頭取は、今回の事件について記者会見で、「信頼・信用という銀行のビジネスの根幹を揺るがす事案だと厳粛に受け止めており、お客様や関係者の皆様に心からおわび申し上げます」と述べて、陳謝しました。
《記者会見前までの情報》
三菱UFJ銀行 半沢頭取が会見へ 貸金庫問題で
三菱UFJ銀行では、練馬支店と玉川支店に勤めていた管理職の40代の女性行員が4年半にわたって支店の貸金庫を無断で開け、中に入っている金品を盗み取っていたことが明らかになりました。
銀行は被害額が時価にして十数億円にのぼるとし、先月、この行員を懲戒解雇しています。
銀行は、16日午後、半沢頭取ら経営幹部が問題が発覚してから初めて記者会見を開きます。
関係者への取材でこの行員は、顧客に渡している鍵のスペアキー=「予備鍵」を使って貸金庫を開けていたことがわかっています。
これらの支店では貸金庫を開ける際、銀行用の鍵と顧客に渡している鍵の2種類が必要ですが、「予備鍵」は顧客の鍵がなくなった場合に備えて支店で管理されていて、この行員は管理責任者だったということです。
16日の会見では、こうした経緯を説明するとともに鍵の管理方法や不正を防止する対策に不備があったとして、今後は「予備鍵」を支店ごとではなく本部で一括管理するなどの再発防止策についても説明する見通しです。
貸金庫 どうやって開けた?
三菱UFJ銀行の貸金庫のサービスは、全国にあるおよそ300の支店で提供されていて、契約件数は、およそ13万にのぼっています。
関係者への取材によると、問題が発覚した練馬支店と玉川支店の場合、貸金庫を開けるには、貸金庫が置かれている部屋の鍵と、貸金庫そのものを開ける鍵の2種類が必要です。
貸金庫そのものを開ける鍵は顧客に渡していますが、顧客がなくした場合に備えて「予備鍵」と呼ばれるスペアキーを銀行側で保管しています。
予備鍵は、支店内で割り印を押した封筒に入れて保管していましたが、金品を盗み取った行員は予備鍵の管理責任者で、封筒を開けて鍵を取り出し、貸金庫を開けていたということです。
これまでの調査に対し、この行員は「1人でやった」などと説明しているということです。
金融庁 三菱UFJ銀行に報告徴求命令
三菱UFJ銀行の行員が支店の貸金庫から十数億円相当の金品を盗み取っていた事件で、金融庁は銀行に対し、法律に基づいて、原因や再発防止策に関する報告徴求命令を出したことがわかりました。
三菱UFJ銀行では練馬支店と玉川支店で店頭業務の責任者を務めていた管理職の40代の女性行員が4年半にわたって支店の貸金庫を無断で開け、中に入っている金品を盗み取っていたことが明らかになりました。
銀行は被害額が時価にして十数億円にのぼるとして、先月、この行員を懲戒解雇した上で、警察にも相談しながら事実関係の調査を進めています。
関係者によりますとこれを受けて、金融庁は、16日、三菱UFJ銀行に対し、法律に基づき報告徴求命令を出したことがわかりました。
金融機関の信用を損なう深刻な事態とみて、原因や再発防止策を報告するよう求めています。
この事件をめぐっては、加藤金融担当大臣が今月13日の閣議のあとの会見で「大変遺憾な事態だ」と述べた上で、金融庁として銀行による原因究明や再発防止策を確認していく考えを示していました。
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