元旦に2件のテロが発生し、国会議事堂とワシントン記念塔に同時に雷が落ちた日から始まった2025年の米国
元旦の予兆
2024年の終わりは、まあ、風邪のようなものを引いていたせいもあるのですが、すっかり静養モードで過ごさせていただきました。
昨日の元旦などは、久しぶりに午前中からテレビなどをつけて茶の間でお酒を飲んでいたのですが、「ほお、午前中から孤独のグルメか…」と、見るともなく見たりしていて、ウトウトして目覚めると、「ほお、またも孤独のグルメか…」と、今度は夕方くらいまでウトウトして目覚めると、
「ほお…またも孤独のグルメか…って、いつまでやってんだよ」
などとつぶやきつつ一日が終わりました。
昨日はほぼニュースは見ませんでしたけれど、今朝見てみますと、少なくとも米国では、元旦からいろいろと起きていたようです。
まずはテロ(のようなもの)が2件立て続けに起きていたことを知りましたが、それとは別に、象徴的な出来事としては、
「大晦日に米国議会議事堂とワシントン記念塔に同時に雷が落ちた」
という報道が伝えられていました。
2024年12月31日。議会議事堂を直撃した落雷
news18.com
この時、「同時に」ワシントン D.C. にあるワシントン記念塔に雷が落ちたことも報じられています。
だからどうだということでもないのですが、ちょうど米国の政権が交替する直前ということもあり、また、元旦に起きたテロ(かもしれない)事象のひとつは、ラスベガスにある「トランプホテル」前で起きたもので、それは車両の爆発でした。
以下の動画を見ますと、結構派手な爆発で、しかも車両は「テスラ車」ということになっていました。
自然の爆発とはあまり思えない感じではあります。
そして、この元旦には、他にルイジアナ州のニューオーリンズにあるバーボン・ストリートという有名な観光地で、
「 ISIS の旗を掲げた車が群衆に突っ込み15人死亡」
という、やはりテロらしき事件もありました。
今は、いわゆるイスラム国という日本語がまだ使えるものなのかどうかよくわからないですが、その ISIS です。
以下は米ロイターの報道の冒頭です。
ISIS旗を掲げた運転手がニューオーリンズの群衆に突っ込み15人死亡
reuters.com 2025/01/02
1月1日の元旦、ISIS の旗を掲げたトラックを運転していた米陸軍の退役軍人が、間に合わせのバリケードを迂回してニューオーリンズの混雑したフレンチクォーターに突っ込み、15人を殺害した。
当局によると、この攻撃は他者の協力を得て実行された可能性がある。
容疑者は、テキサス州出身でアフガニスタンに従軍した経験を持つ米国人、シャムスッド・ディン・ジャバール容疑者(42歳)で、群衆に体当たりした後、警察との銃撃戦で死亡した。
事件が起きた場所は、音楽とバーで知られる歴史的な観光地として知られるストリートで、当時、大勢の人が新年を祝っていたところに、「猛スピードの車が突っ込んで来た」のでした。
ずいぶん前から、
「一人で実行するテロで最も効率的な兵器は自動車」
であることを書くことはありました。
自動車は、銃やらナイフやらとは比較にならないほど凶悪な凶器となります。
今回も、群衆に車が突っ込んだことにより、15人が死亡して、30人以上が負傷しています。
実際には無差別のテロを起こすためには、特別な武器や兵器は必要なく、やや大きめの車があれば十分である事実は、この数年で何度も突きつけられていることです。
すでに、かなり以前のこととなりますが、数年前に繰り返されたイスラム国と呼ばれていた組織によるヨーロッパでのテロは、大量の死者を出した事件の多くが自動車を使ったものでした。
2016年と2017年のヨーロッパでの自動車を使った主なテロ
・2017年8月 スペイン・バルセロナ 死者13人
・2017年6月 英ロンドン 死者8人
・2017年4月 スウェーデン・ストックホルム 死者4人
・2017年3月 英ロンドン 死者4人
・2016年12月 ドイツ・ベルリン 死者12人
・2016年7月 フランス・ニース 死者86人結果:同時期のヨーロッパでの車を使ったテロでの死者数は 127人
同じ時期のヨーロッパでの「自動車以外によるテロ」の犠牲者数は 52人でした。その大部分(50件)は「爆弾」で、ナイフによる死者は 2人、銃はゼロです。
爆弾の被害は大きいとはいえ、爆弾を持ち込んだりセットするには、技術も必要ですし摘発もされやすいものですが、「自動車を運転しているだけで摘発されることはない」という(犯人にとっての)セキュリティの気楽さもあり、実際にテロが頻発し始めると、この自動車によるテロが最も増えていくと私は思っています。
テロとは異なりますが、11月に中国広東省で起きたスポーツ用多目的車(SUV)による無差別攻撃事件でも、公式の死者数は 35人に達していました。
これらの攻撃の特徴は、
・特別な訓練が要らない(車の運転ができればそれでいい)
・組織は関係なく、一人だけで実行できる
・無差別であるならば、ほぼ失敗しない
というようなことがあります。
ちなみに、自動車によるテロとは全然関係ないですが、
「世界で自動車事故で亡くなる人の数は 1年間で 130万人」
です。
こんな大量破壊兵器を私は他に知りません。
自動車そのもののことはともかく、米国に何らかの大規模テロの時代がきわめて近づいていることを元 CIA の標的担当官だったサラ・アダムス氏という方がメディアに述べていました。
元CIA標的担当官サラ・アダムス氏
Shawn Ryan Show
米国内に「 1000人規模」のアルカイダの戦闘員が米国本土襲撃に備えていると彼女は語っていました。
何より、米国への「違法移民」の数は、バイデン政権だった時期に飛躍的に増加していまして、2024年は過去最多となりました。
以下のグラフがそうですが、これはあくまで「確認(逮捕や国外追放など)された数」であり、未確認の違法移民がどけだけ米国内に滞在しているのかはまったく不明です。
アメリカ国境で確認された違法移民の数の推移(1920年代-2024年)
BDW
元旦の米国で起きたテロのようなものを含めたいくつかの事象は、 2025年の米国で起きるかもしれないことを象徴的に物語っている気もします。
そして、米国が動揺すれば、日本を含めた各国も動揺します。
元 CIA の標的担当官だったサラ・アダムス氏が語った内容を取り上げていた記事をご紹介して締めさせていただきます。
元CIA職員が警告:米国内に1,000人のアルカイダ戦闘員が次回の米国本土攻撃に備えている
Former CIA Officer Warns: 1,000 Al-Qaeda Fighters In US For Next Homeland Attack
zerohedge.com 2025/01/02
ショーン・ライアン・ショーでの最近の討論で、元 CIA 標的担当官サラ・アダムス氏は、アメリカ国内でアルカイダのテロリストが計画している壊滅的な攻撃について警告した。
元旦のニューオーリンズのテロ攻撃と、そのわずか数時間後にラスベガスのトランプホテルの外でレンタルされたテスラ社のサイバートラックの後部に搭載されていた可能性のある車載式即席爆発装置(VBIED)が爆発したことを受けて、アルカイダの潜伏細胞が活動を開始している可能性がある中、このインタビューは、今後起こりうる事態について重要な洞察を提供している。
ライアン氏はアダムズ氏に以下のように質問した。
「はっきりさせておきましょう。 米国内にアルカイダの訓練を受けた戦闘員が 1000人以上いると、あなたは 100%確信しているのですか?」
現在、中東情勢に豊富な経験を持つ国際脅威アドバイザーのアダムズ氏は、以下のように答えた。
「そうですね、アルカイダは今回の攻撃のために 1000人を訓練し、派遣したと言っています。まず、私は米国内に 1000人以上のアルカイダメンバーがいると考えていますが、本土攻撃の場合、その数字はアルカイダの主張に基づいているため、誇張している可能性はあります。しかし、ハマスの攻撃では約 1400人が参加していたため、数字が大きく異なるわけではないと考えています」
アダムズ氏は、2025年に起こり得る本土攻撃についてさらに詳しい情報を提供した。
バーボン・ストリート(元旦のニューオーリンズのテロ現場)でのテロ攻撃と、ニューオーリンズのシーザーズ・スーパードームでのシュガーボウルの延期は、何かもっと大きなことが起こりつつあることを示唆している可能性がある。
アダムズ氏は 12月31日の夜、つまり攻撃の数時間前にこう書いた。
「このようなことがあまりにも多く起きています。アフガニスタンから我が国への攻撃が起きれば、その結果生じる道徳的損害は壊滅的となるでしょう」
一方、トランプ政権 1期目で国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めたマイク・フリン将軍は、Xに次のように書いた。
繰り返しますが、結局のところ、それを何と呼ぶかは重要ではありません。 重要なのは、 何らかの機関または部門で以前に情報があったが、それに基づいて行動しなかったかどうかです。意思決定者の失敗であり、情報の失敗ではありません。
予防こそが我々の目標であり、諜報活動の懸命な努力の成果です。それに従わず、あらゆる手がかりを追い求めなければ、事後対応モードに陥ってしまいます。
悲しいことに、これが我々の現状なのです。私の家族は昨夜、真夜中にバーボン・ストリートを歩いていました。
もう一つの大きな疑問は、 次に何が起こるのか、
そして知識のある人々は次の攻撃を防ぐために情報を迅速に相互に交換しているのか、ということです。
対テロ組織に近い米連邦政府の情報筋によると、最新の情報報告の一部では、事前に訓練を受けたアルカイダのテロリストがバイデン・ハリス政権の開放された南部国境から米国に入国したことが示唆されている。
この情報筋は、これによりさらなる攻撃のリスクが高まると警告した。
バイデン・ハリス政権のアフガニスタンからの悲惨な撤退は、アルカイダによる世界的なジハード運動を引き起こした。
とにかく、バーボン・ストリートの虐殺は、サラ氏が述べたように、アルカイダによる祖国への組織的攻撃の幕開けとなるのだろうか?
それとも、米国民への先制警告は、より積極的な国内監視を煽り、恐怖をあおる試みなのだろうか?
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