積雪が平年比3~4倍で都市機能まひ 列車運休、空港停電…生活の足ストップに大わらわ 青森の年末年始
火事で消防車が現場にたどり着くも除雪で消火作業できず!
年末年始は青森県内で災害と言われるほどの雪が降り続き、積雪量は一時、平年の3倍から4倍となったところもあります。停電に列車の運休除排雪が追いつかず都市機能がまひしました。
※倉島彩能 記者
「12月29日午前10時の青森市です。連日降り続く雪の影響で歩道は狭くなり、バス停が雪に埋まっています」
降り続く雪は記録的な豪雪に…。子どもたちは大喜びですが…
※雪遊びをする子ども
「雪だるまとか作ると楽しい。雪かきは手伝わないけど」
最大9連休の年末年始の生活にも重い負担となっていきました。
※雪かきをした人
「雪が重くて今年は特に大変です。足腰がもう…」
「朝はだいたい5時半頃に起きてやっているけど追いつきません。もうくたくた…」
弘前公園では雪の重みで木が倒れ、多くのエリアが立ち入り禁止となりました。
青森の積雪は、平年、年末年始は緩やかに増えていきますが、今シーズンは12月29日に1メートルを超えると、その後も増えていき、1月5日は最大139センチに達して、平年の約3倍から4倍で推移しました。
この年末年始、移動に欠かせない「生活の足」に大きな影響が出ました。
まずは鉄道。12月30日のことでした。
※中澤美寿妃 記者
「東青森駅に来ています。私の後ろに見えているのが脱線した車両です」
東青森駅では貨物列車の機関車が脱線。JRはこれに加えて、大雪のため除雪が追いつかず、線路に倒木も相次ぎ、連日、運休する列車が発生しました。
※弘前駅の利用客
「弘前はいま、“陸の孤島”。青森にも秋田にも行けない。ここへ滞在するより他にない」
帰省客や旅行客で交通機関の混雑がピークの1月2日。続いて空港に目を移すと…
※中澤美寿妃 記者
「青森空港です。停電の影響でエスカレーターが止まっています。搭乗手続きもストップしていて、空港内は多くの人で混雑しています」
この停電は、倒木によって高圧線が切れたことが原因とみられています。
空港に向かったとしても、除雪した雪を駐車場の一角に寄せるため、止めることができる台数が減り、さらに9連休が重なって利用者が増え、車が駐車できない状態が続きました。
そして、生活道路も…
※三嶌亮二 記者
「こちらの道路は実は横断歩道、道路から寄せられた雪がうず高く積もっていて、信号がついていますが、渡ることできなくなっています」
1月4日。道路の端に雪が高く積み上げられ、それに伴って車道も…歩道も…道幅が狭くなっていきました。
※雪かきをした人
「道路は狭いからどこの道路を通ってもだめ。そしてまた雪が降って雪を置くでしょう。だんだん積もってブルドーザーが来ないから、それが一番だめ」
火事に出動した消防車が現場にたどりつこうにも動かせず、スコップを持ち出して除雪作業といった場面もありました。
青森市役所には除排雪に関する相談が相次いでいて、3日の時点で8000件を超えました。本格的な雪の時期はこれからのはずですが、すでに「想定を超える豪雪」に自治体は大わらわとなっています。
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