コメ不足拡大で備蓄米の追加6万トン早期入札へ 江藤農水相「年度内の可能性も排除せず」
江藤氏は「集荷業者に集まっていないエビデンス(根拠)がそろったので、早めに追加する方が正しいと判断した」と説明した。
江藤拓農林水産相は4日の記者会見で、コメ価格の高騰に対応するための備蓄米の放出に関し、追加の6万トンの入札を早期に行う認識を示した。江藤氏は「年度内の可能性も排除せず、できる限り早く準備を進める」と強調し、流通状況に大きな改善が見られなければ6万トンをさらに上積みして追加放出する考えも示唆した。
農水省が2月28日に発表した大手業者による1月末時点のコメ集荷量の減少幅が前年同期比で23万トンとなり、政府が備蓄米を放出する際に「不足の穴埋め分」とみていた昨年末時点の21万トンよりも拡大したことに対応する。江藤氏は「集荷業者に集まっていないエビデンス(根拠)がそろったので、早めに追加する方が正しいと判断した」と説明した。
農水省は2月14日に21万トンの備蓄米を放出すると発表。初回放出は15万トンとし、残りの6万トンは流通状況などを調査した上で放出を判断すると説明していた。今月3日には初回分に放出する15万トンについて入札公告を出し、大手の集荷業者を対象に10~12日に入札を実施する予定。スーパーなどの店頭に並び出すのは早ければ3月下旬から4月ごろと見込んでいる。
コメント