世界中で麻疹の症例が増加する中、麻疹ワクチンは機能獲得研究によって開発された
「そのワクチンは強い感染能力を獲得し、そして体外へ29日間排出される」ことを知る
米国のパンデミックワクチン研究は停止されたけれども
最近、ワクチンについてのいくつかの報道などがありまして、たとえば、アメリカ政府は数日前に、
「新たなパンデミック・ワクチン研究への資金提供を打ち切った」
とサイエンス誌が報じています。
報道の内容は、以下で翻訳しています。
・アメリカ政府が、パンデミックのための改良型ワクチンや新ワクチンへの資金提供を停止
BDW 2025年3月29日
これは、「将来起きると想定されているパンデミックのためのワクチン開発」への資金停止で、事実上、これらの研究は打ち切られることになるようです。
それはそれでいいのですが、では、「従来からの予防接種は?」というと、そのほうには変更がないようです。
そもそも、現在のアメリカの保健衛生対策のトップである保健福祉長官のロバート・F・ケネディ・ジュニア氏は、2月に行われた公聴会で、たとえば、麻疹(はしか)ワクチンについて以下のように述べています。
RFKジュニア氏:「私は麻疹ワクチンを支持し、ポリオワクチンも支持する。私は、保健福祉長官として、人々がワクチン接種を受けることを困難にしたり、妨げたりすることは決してしない」
これとの絡みで、少し面白いサブスタック記事を読みました。
ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏は、米国メディア「チルドレン・ヘルス・ディフェンス」の創設者であるのですけれど、長年、このチルドレン・ヘルス・ディフェンスを支持してきたジョン・フリートウッドさんという方が最近その番組に出演したのだそうですが、その後、サブスタック記事に以下のように投稿していました。
チルドレンズ・ヘルス・ディフェンスは、麻疹ワクチンウイルスが GOF (機能獲得)技術で作成されたことを確認する査読済みの研究を私が引用した後、私のインタビュー部分を削除した。
これが、先ほど引用した、RFKジュニア氏が「私は麻疹ワクチンを支持する」という立場に沿ったものなのかどうかはわからないですが、チルドレンズ・ヘルス・ディフェンス側は、「麻疹ワクチンは、機能獲得研究に分類できる実験を通じて開発されたものではない」という主張をしたようです。
麻疹ワクチンは、一般的には MMR ワクチン (麻疹・風疹・おたふく風邪の混合)として知られていますが、それはともかくとして、
「麻疹ワクチンって機能獲得研究を通じて開発されたの?」
と意外感があり、フリートウッドさんの主張を確認してみました。
機能獲得実験とは
まず、「機能獲得実験(GOF)」とは、どんな定義か。
これはアメリカの話題ですので、米国議会の定義を見てみます。
米国議会によるGOFの定義
生物に新たな能力や強化された能力を与える遺伝子変異。このような変化は自然に起こることが多い。
さらに、科学者は実験を通じて生物にこのような変化を誘発することができる。機能獲得(GOF)研究は、新しい特性を獲得したり、既存の特性を変えたりする生物に関する幅広い科学的研究分野である。
「実験を通じて、新しい特性を獲得したり、既存の特性を変えたりする」ことすべてが、機能獲得実験と考えて構わないようですが、では、麻疹ワクチンはどうなのか?
ここで登場するのが、アメリカの生物兵器防衛の専門家という物々しい方の査読済み論文です。
論文の筆頭著者は、アンディ・キリアンスキー氏という方で、「アメリカ陸軍戦闘能力開発司令部 化学生物センター (DEVCOM CBC)」という物々しい組織に所属している方のようです。
この方の論文「機能獲得研究と臨床実践との関連性」には、以下のように書かれています。
2016年5月の論文より
生弱毒化麻疹ワクチンは、ウイルスの向性を変える突然変異が起こるまでウイルスを継代培養することで作成された。
この技術は、現在の定義によれば、GOF研究とみなすことができる。
麻疹ワクチンは、「ウイルスの向性を変える突然変異が起こるまでウイルスを継代培養することで作成された」ことから、これが機能獲得研究だと明言しています。
しかし、この何が問題なのか。
この突然変異によって天然の麻疹ウイルスから何が変化したのか。
先ほどのフリートウッドさんの記事には、かなり専門的な説明がなされているのですが、非常に大雑把に説明しますと、
「感染できる受容体が増えた」
ようです。
自然の麻疹ウイルスが CD150 という受容体だけを利用していたのに対して、ワクチンウイルスのほうは、CD46 という受容体を利用できる機能を獲得しています。
これにより何が起きるのかというと、「感染力が強まる」のです。
フリートウッドさんの記事より
麻疹ワクチンウイルスは、CD150 を使用する能力を保持しながら、CD46 を追加の受容体として使用する能力を獲得し、感染力を劇的に高めた。
活性化免疫細胞を主に標的とすることから、ほぼすべての有核ヒト細胞に感染する可能性があるまで拡大したことで、ウイルスの感染力は大幅に、おそらく桁違いに高まった。
…麻疹ワクチンウイルスは、その開発過程において、特に受容体の利用において、明らかな機能獲得を経験した。
CD150 から CD46 への移行は、このことの最も強力な証拠であり、ウイルスがより広範囲のヒト細胞に感染することを可能にする機能獲得を示している。
それで、この感染力が高まったワクチンウイルスにさらに問題があるとすれば、「外部に排出される」のですね。
以下の 2024年8月の論文にあります。
・麻疹、おたふく風邪、風疹のワクチン接種を受けた小児における麻疹ワクチンRNAの排出
Shedding of measles vaccine RNA in children after receiving measles, mumps and rubella vaccination
この論文には、タイトルそのものもに「シェディング (Shedding)」と入っていますが、これも大雑把にいえば、
「麻疹ワクチンウイルス RNA は接種後最大 29日まで検出される」
のだそうです。
論文では、初回接種後に 34%の子どもが麻疹ワクチン RNA 検査で陽性反応を示したことにもふれられています。
また、米 CDC の 1995年の調査では、ワクチン接種を受けた子どもの 83% の尿中に麻疹ウイルスが排出されていたことが判明したことにもふれられています。
世界中で麻疹の大流行を起こしているのは何か?
さて、そして、ここから思う、
「現在世界中で、麻疹の大流行が起きている、その理由は?」
ということになっていくのです。
理由は何でしょう(苦笑)。
ベトナムやモロッコでは、壊滅的な麻疹の流行が起きていますし、他にもヨーロッパ各地でもアメリカでも流行の拡大が続いています。その中で、世界中の保健当局が行い続けてきたのが「強力なワクチン接種キャンペーン」でした。
麻疹ワクチンの「有効性」については、以下の記事の後半に、さまざまな論文をご紹介しています。
・改めて麻疹とワクチンの歴史を見てみる中で気づく、予防神話のカルト神はどこからでも私たちを狙っているという現実
In Deep 2025年3月1日
先ほどのジョン・フリートウッドさんは、最近の記事で、今年の米テキサス州での麻疹の大流行に関しての記事を書いていました。
それをご紹介して締めさせていただきます。
ちなみに、このようなことが起きているとしても、これは「陰謀」ではなく、「無知による大いなる過誤の歴史」と言えます。
そして、過ちを認めない全世界の医学界の状況を示す歴史です。
医療がどれだけカルトに沈んでいるかを示す証です。
テキサス州は今年、MMRワクチン接種を1万5000回以上実施したが、現在、麻疹の症例数は2024年の米国全体の症例数を上回る
Texas Gave 15,000 More MMR Shots This Year – Now It Has More Measles Cases Than the Entire U.S. Had in 2024
Jon Fleetwood 2025/03/26
テキサス州では、2024年と比較して今年は 15,000件多い麻疹ワクチン接種を実施したが、現在、麻疹の流行が拡大しており、テキサス州の症例は、昨年米国全体で報告された症例の総数を超えている。
2月には、テキサス州ゲインズ郡の保健地区が麻疹ワクチンを無料で配布するキャンペーンを実施した後、麻疹の症例が 242%増加したという報告がなされた。
テキサス州でワクチン接種率が上昇した後に麻疹が流行したことで、ワクチンの有効性と基本的な設計に疑問が生じている。
タイムラインと数字
CBSニュースによると、昨年 1月1日から 3月16日の間に、州内で 15万8000回の麻疹ワクチン接種が行われた 。
今年の同時期には麻疹ワクチン 17万3000回分が接種された。
現在、テキサス州の麻疹症例数は、2024年のアメリカ全土の症例数を上回っている。
テキサス州保健局は金曜日、1月下旬以降、同州で 309件の症例が確認されたと報告した。
アメリカ疾病管理予防センター(CDC)の データによると、昨年は米国全土でわずか 285件だった。
さらに悪いことに、CBSによると、西テキサスでの麻疹の症例は「依然として増加傾向」にあり、「地元の公衆衛生当局は、ウイルスは少なくともあと数ヶ月は広がり続けると予想しており、公式の症例数はおそらく実際よりも少なく数えられているだろうと述べている」という。
数字は嘘をつかない。テキサス州では、ワクチン接種の取り組み強化の結果、記録的な麻疹の流行が起きている。
麻疹ワクチンウイルスは機能獲得の産物であり、ワクチン未接種者に感染する可能性がある
米軍の生物兵器防衛専門家は、2016年5月に感染症ジャーナルに掲載された論文の中で 、麻疹(MMR)ワクチン内の生きたウイルスは「現在の定義では GOF (機能獲得)研究とみなされる技術」を使って作られていることを確認している。
GOF実験により、ウイルスの感染力が強くなる可能性がある。
自然界で発見されたとされる野生型の麻疹ウイルス(モンテフィオーレ89株)は、主に CD150 と呼ばれる受容体を利用して免疫細胞に侵入し、感染する。
しかし、ワクチン株(エドモンストン株)は、体内にもっと多く存在し、ほとんどのヒトの有核細胞に発現している CD46 と呼ばれる別の受容体に結合する能力を獲得するように研究室で操作されている。
これは、MMR ワクチン接種を受けた人に注入された麻疹ウイルスは、追加の細胞受容体を使用する能力を獲得したため、野生型ウイルスと比較して、より多くの細胞に侵入する可能性があることを意味する。
そして、このワクチンウイルスも外部に排出される。
臨床ウイルス学ジャーナルに 2024年8月に発表された査読済みの研究では、麻疹ワクチンのウイルスが最近ワクチン接種を受けた子どもの体内で 29日間排出されることが確認されており、これはワクチン接種を受けた人が未接種の人に約 1か月間ウイルスを拡散させる可能性があることを意味する。
1995年の CDC の調査では、ワクチン接種を受けた子どもの 83%の尿中に麻疹ウイルスが排出されていたことが判明した。
この遺伝子組み換えワクチンウイルスは、ほぼ 1か月間排出され、野生株よりも広範囲のヒト細胞に侵入することができるため、ワクチン自体が感染急増の一因となっているのかどうかという疑問を無視することは難しくなる。
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