ドイツと英国政府が国民全員に対して少なくとも72時間分のサバイバルキットを準備するように勧告
これで、ほぼすべてのヨーロッパの国が戦争準備態勢に
戦争の準備
ヨーロッパでは、いろいろな国が、「第三次世界大戦に備えた準備」を国民に勧告しています。
スウェーデンでは、昨年 11月、「危機や戦争が来たら」という戦争への備えを呼びかけるパンフレットを全国民に配布しました。
・スウェーデン政府が国民に「戦争への備えを呼びかけるパンフレット」500万冊を配布
地球の記録 2024年11月19日
スウェーデン政府が国民に配布したパンフレット
昨年 10月には、EU が、すべての国民に、「核攻撃災害に備えた備蓄をするように」と勧告したことが報じられています(翻訳記事)。
今年 3月、オランダ政府は、国民に「戦争への備えのための72時間のサバイバルキット」の準備を促しました(翻訳記事)。
そして、今回、ドイツと英国が、このオランダと同じ「 72時間自給自足できるサバイバルキットを準備するように」と、全国民に勧告したと報じられています。
ドイツでは、
「子どもたちにも戦争への備えを教えなければならない」
として、学校で「戦争が起きた場合」についての授業も始められるようです。
戦争を起こしたくて仕方ないのは、ヨーロッパのほうですけれど、ともかく、(誇大妄想か、合理的な予測かは別として)ヨーロッパ各国は、大きな戦争が近づいていることを困民に示しているようです。
ドイツと英国の今回の勧告についての報道です。
ドイツ政府は、子供たちを戦争に備えさせるよう教師たちに指示:EUが第三次世界大戦の脅威が高まる中、国民に72時間サバイバルキットを準備するよう指示したことを受け、学校は民間防衛に「より重点を置く」ように促される
Germany tells teachers to get children ready for WAR: Schools urged to give ‘greater focus’ to civil protection after EU told citizens to prep 72-hour survival kits amid growing WW3 threat
dailymail.co.uk 2025/04/07
ドイツ内務省は、欧州の治安情勢の悪化と第三次世界大戦の脅威の高まりに対応して、学校での民間防衛訓練を呼びかけ、国民に食料、水、必需品の備蓄を促している。
ハンデルスブラット紙への声明で確認されたこの前例のない措置により、ドイツの小学生たちは、不安定な戦争のようなシナリオにどう対応するかを教わることになる。
同省報道官は、最近の地政学的情勢の憂慮すべき展開や、ロシアが数年以内に NATO 領土を攻撃する準備を整えている可能性があるとの専門家の証言を踏まえ、「学校を含め、民間防衛にもっと重点を置くべきだ」と述べた。
保守系キリスト教民主同盟(CDU)の防衛報道官ロデリヒ・キーゼヴェッター氏は、児童が緊急事態に備えた訓練を受けることは「絶対に必要」だと述べ、児童は「緊急事態に特に脆弱で、特に影響を受ける」と述べた。
彼は、ウラジーミル・プーチン大統領率いるロシアとの戦争の可能性に国民を何年も備えさせてきたフィンランドのシステムをモデルにした、災害対応に関する基礎訓練の義務化を求めている。
ドイツ政府は、連邦市民保護・災害援助庁を通じてすべての学校と教師に国家危機資料を提供する用意さえあると述べている。
同省はまた、戦時準備に関する欧州委員会の新たな取り組みを承認し、欧州連合の勧告に従い、ドイツ国民全員に少なくとも 72時間分の非常用物資を準備するよう勧告した。
防衛報道官キーゼヴェッター氏は、北欧諸国に比べてドイツは危機への備えの体制が「後進的」で「回復力が非常に低い」と指摘した。
今回の備えの推進は、ドイツが大規模紛争に対して悲惨なほど備えができていないという懸念の高まりを受けてのものだ。それは単に装備の貧弱な軍隊というだけの問題ではない。
赤十字の職員たちは、実際の緊急事態ではドイツ国民の大部分が全く無防備な状態に陥ると警告しているが、内部評価ではドイツの民間防衛システムが全く資金不足で無秩序、さらには時代遅れであると示唆されている。
先月、ドイツは民間防衛を戦時最低水準まで引き上げるために、300億ユーロ (約 4兆8000億円)という莫大な金額を費やす必要があるとの推計が出された。
ドイツ連邦情報局とドイツ陸軍の監察総監カーステン・ブロイアー氏は、ヨーロッパを脅かす大規模な戦争は現実的なシナリオであると指摘した。
「われわれの分析によれば、ロシアは 4年から 7年以内に NATO の領土を攻撃する能力がある」とブロイヤー氏は最近、ベルリンで開かれた安全保障会議の出席者たちに語った。
EU は現在、27カ国からなる加盟国すべての家庭に 3日分のサバイバルキットを準備するよう求めており、戦争の脅威が高まる中、EUはすべての国民が 72時間の自給自足に備えられるよう確保したい考えだ。
EU 市民は、サバイバルキットの一部として、マッチ、防水パンチに入れた身分証明書、ボトル入りの水、エナジーバー、懐中電灯など、12個の重要なアイテムを備蓄するよう指示されている。
英国でも同様の勧告がなされている。ロシアが英国のエネルギーパイプラインを破壊しようとしているとの懸念から、安全保障顧問らは英国民に 72時間分のサバイバルキットを用意するよう警告している。
英国は、石炭火力発電所の閉鎖につながるネットゼロ環境目標を追求しており、電気を供給し続けるために、海外からのガスと電力の供給にますます依存するようになっている。
英国のガス供給の約 40%はノルウェーから輸入されており、その多くは 700マイルのランゲレッドパイプラインを通じて運ばれてくる。
ロシアが破壊工作を計画しているのではないかという懸念は、ここ数カ月、ロシアのスパイ船の一つ「ヤンター」が北海で英国の重要な海中インフラの地図を作成しているのが発見されて以来、高まっている。
英国では、この冬、停電寸前までいったと報じられているが、非常用備蓄とデンマークから海底で輸入された電気であやうく停電を免れた。
安全保障専門家らは、国民に 3日分のサバイバルキットを持参するよう勧告している EU の例に倣って、英国の家庭もそうすべきだと主張している。>これには、水、保存食、医薬品、電池式ラジオ、懐中電灯、身分証明書、アーミーナイフなどが含まれる。
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