「ヨーロッパ産のワインには水道水の1000倍ものPFASが含まれている」という研究
ヨーロッパのワインに含まれるPFAS濃度が高い。原因はPFAS系農薬にあると考えられる。
新たな研究によると、ヨーロッパ産のワインには水道水の 1000倍もの PFAS が含まれている。環境毒素が最も多く含まれるワインの中には、システムボラゲット(スウェーデン国営のアルコール販売チェーン)のベストセラー商品も含まれている。
スウェーデン自然保護協会も加盟している欧州農薬行動ネットワーク内のさまざまな欧州環境団体と協力し、49種類の赤ワインと白ワインの PFAS 分析を実施した。
結果は、検査されたすべてのワインに高濃度の PFAS 物質 TFA (トリフルオロ酢酸)が含まれていることを示した。
特に TFA の含有量は近年記録的な割合で増加しているが、1988年以前のワインにはこの物質が全く含まれておらず、2020年以降は含有量が爆発的に増加している。
これらのワインには、1リットルあたり 21,000〜 320,000ナノグラムの TFA が含まれていた。
スウェーデン自然保護協会の事務局長カリン・レクセン氏はプレスリリースで以下のように述べている。
「ブドウはおそらく散水に使われた水だけでなく、PFAS 系農薬によっても汚染されたと考えられます。これは、PFAS が自然界に広がると私たちの食べ物がどのような影響を受けるかを示す明確な事例です」
TFA 値が高い最悪のワインの一つは、システムボラゲットのベストセラーのボトル入り赤ワイン、French Grand Sud Merlot だ。
このワインには 1リットルあたり 22万ナノグラムの TFA が含まれており、これはスウェーデン自然保護協会が昨年検査したスウェーデンの水道水の約 1000倍に相当する。
「これは、PFAS 排出が何をもたらし、どれほど広範囲に拡散しているかを示しています。私たちは PFAS 危機に直面しており、自然界では決して分解されないこれらの有害物質が、ワインを含めて、ますます多くの食品に浸透しているのです」とレクセン氏は言う。
コメント