犯人は農水省と財務省、そしてJA
今や国内の国産米5kgの価格は5000円に値上がりしているのに、海外では、例えばインフレが起こっている米国のLAで、輸送コストや関税がかかっているにもかかわらず、日本米(ブランド米でも)5㎏が3000円程度で売られているそうです。
何故このようなチグハグな事態が発生しているのかといえば、やはり根底の問題は、国が長年行ってきた減反政策に大元の原因があり、一方で、輸出米には(実際にはやはりWTOの規約違反になる)新規需要米補助金や輸出米として消費税の還付金があるので、国内よりも安い値段で売ることが可能なのだと。
このことについてメディアが報じない裏の事情を含めて解説して下さっている動画があったのでご紹介します。
YouTube動画「海外の日本の米が日本で売られているより安い理由」 (18分8秒)
文字起こし(概略)
今回も誰も言わないシリーズと銘打ってますので、マスコミが表では言わない裏の事情というのをしっかり皆様にお伝えさせてもらおうと思います。
海外で売られてる日本米がなぜ安く売られてるか、表には出ない2つの大きな理由があるんです。
本日は3月4日になるんですけれども、輸送費とか関税をかけても海外で売ってる日本のお米というのは日本のスーパーとかで売ってるお米よりも断然安い、これどうなっとんだっていうことで、その理由をしっかり解説させてもらおうと思います。
昨日、中日新聞の朝刊の1面で、現在日本の米が去年と比較したらほぼ約2倍(の価格)になってるっていうことを言ってるんですよ。
いくら物価が上がってるって言ったって、(日本人にとって)お米主食がですよ。去年の2倍、これちょっとおかしすぎですよね。
そんな中、日本で(小売価格が)高騰しまくってるお米が、海外で買うと日本で買うより安いと。
これね、おかしな話ですよね。実際に、こちらこれねネットニュースにちょっと載ってたの引用してるんですけども、アメリカのねロサンゼルスで売られれてるお米5kgというのが19.99ドル、いわゆる日本円で約3000円なんですよ。もちろん輸送費とか関税とかの諸経費足しても。
もうこういう側面だけでもおかし過ぎるっていうことなんですけど、アメリカは超インフレで物価高になって、コンビニでコカコーラの600mのペットボトルを買うと2.5ドル、約380円もするんですよ。それで日本の米5kg約3000円っていうのはいくらなんでもね物価的に見てこれちょっと安すぎじゃないかっていう風にやっぱり捉えないといけないんですよ。
これ、いくらなんでもね、日本の国民馬鹿にされすぎてるんじゃないかっていうことで、皆さんが怒り心頭っていうのも仕方ないと思うんですよ。
ということで、今回は理由をしっかり解説させていただきまして、更に、メディアではほとんど触れられない、輸出米貿易の国際的な違反行為についてと、輸出における税金の優遇措置についてしっかり補足(解説を)させてもらおうと思っております。そして最後にその輸出問題の私なりの解決法を述べさせてもらいまして締め括ろうと思っております。
海外では日本産のお米がなぜここまで安く売られているのかっていう理由、それは、輸出されるお米というのは、春先には既にその数量と価格というのは契約が終わってしまってるからなんです。
こちらは60kg玄米の相場取引価格になるんですけれど、去年の2月は1万303円だったのが、今年の1月はなんと2万6485円。去年の2月というのは約40%も安かったことになるわけなんです。
今海外で売られてるお米というのは、去年の2月の価格をベースに考えられて、ここに輸送費と関税を加えたとしても、現在日本で売ってる価格より圧倒的に安く売られている(と言う表の説明)というのも(一応は)納得いくじゃないですか。
(実は)マスコミが表ではまず言わない裏の事情、別視点の裏事情で解説させてもらうと、実はこの売買(契約)締結時の価格という理由以外に、表には出ない2つの大きな理由っていうのがあるんです。
まずその1つなんですが、実は国や地方から多大な補助金というのが支給されてるんです。
米の新市場開拓促進事業と言いまして、一反の面積に対して4万円の補助金が国から出ることになってんです。
更に地域差はあるんですけれど、産地交付金というのも出ることになっているんです。新規需要米生産向上等の取り組みで、10r、一反で5000円の交付金が出たりとか、複数年取り組むことで1万円、更に作付け面積を大きくすると2万円余分に公布金がもらえるなんてこともあるんです。
このように、輸出米にはもう至れり(尽くせり)の補助金というのが出される仕組みになってるわけなんです。
これだけ余分に補助金が出れば、(海外では)そりゃ安く販売できるに決まってるじゃないですか。
これ、国がやってる正規の補助金なんだから、疚しいことないじゃないか、って意見もあるかもしれないですけどね、実はこれすごく大きな問題があるんです。
WTOの農業協定において、この輸出補助金というのは硬く禁じられてるんです。
実はこのことについては国会でも答弁されているんです。農水省さんの答弁としては「有意に補助金をかけてるという事実はあるが今回に関してそれは輸出米限定というわけじゃなく、新規需要開拓米、いわゆる加工米だとか需要米、それに輸出米、全てひっくるめたものに対しての補助金だからこれは(協定違反に当たらず)大丈夫なんですよ」というわけのわからん答弁をしてるんです。
でもですね、このWTOの規約違反まで犯してこっそり輸出米に補助金につけて輸出しようっていう政府の意味がね、私にはねよくわかりません。
これには、その事業そのものに彼らにとって美味しい何かというのが潜んでるからやってんだっていう風に思われてもね仕方ないじゃないですか。
そして裏2つ目になるんですが、それは消費税還付金です。こちらなんですけど、実はねアメリカのトランプ大統領「この消費税、日本のあるものについてこれは関税に値する」と。「これやめなければ我々は報復関税を仕掛けてやるんだ」って怒ってるんですよ。
これ、ちょっとどういうことなのかっていうのを説明させてもらおうと思います。
日本のとある企業というのが、100万円の商品をある消費者に売ったとしましょう。そうすると、これ消費税率10%で110万円になって、その10万円というのは消費税の預かり分だという計算になるわけですよね。そしてその企業がAという商品を作るために、原材料費とかでね仕入れ高50万円あったとしましょう。そうするとその50万円にも当然消費税がかかりますから50万円に10%、55万で5万分がこれ仕入れの消費税として支払われてるわけなんですよね。
ということで計算式は売上消費税10万マイナス仕入れ消費税5万=5万円。この5万円分が税務所に税金として消費税として支払れるというのが計算式になるわけなんです。
しかしですね、ここでこのAという商品を輸出に回すとすると、海外で購入する消費者さんには消費税もちろんちょうだいって言えませんから、これ売上消費税というのがゼロになっちゃうわけなんですよ。
しかしですね、当然この企業、Aという商品を作るにあたり原材料費とかでこれ50万かかっててこの(際に)5万円(消費税)支払ってますから、消費税これどうなるかっていうと、売上消費税が0円、引仕入れ消費税5万=マイナス5万円ということになるわけなんですよ。
ということになりまして、なんとこれ、その5万円が税務所から還付で戻ってくるということになるんです。
税金払うんじゃないですよ。税金戻ってくるということなんですよ。これですから輸出比率の高い大手企業というのはものすごい金額の消費税還付がもらえるということになるわけなんです。
ちなみに2022年の消費税還付の総額というのはなんと7兆円を超えるんですよ。
ということで、輸出をいっぱいやってる大手企業というのは消費税を払うのではなく、消費税で潤ってるということになるわけなんです。
これはね、お米の輸出担っている大手業者さんだとかメーカーていうのも同じで、お米を海外に輸出すると消費税還付金が戻ってくるということになるわけですから、お米を海外で売る時は(国内)より安く売れる要因の1つになるっていうことになるわけじゃないですか。
日本では米が足らないということで価格高騰になってしまって、もうしょうがないから海外から米輸入しようっていう風でやってるのに、です。
国の方はね。日本の米海外に輸出してね。しかもそのことに対して多額の補助金までつけてるって、ちょっとこれわけわかんないですね。
そしてね、トランプ大統領、日本は輸出入の際の消費税還付金で優位に立ってるから、「ちょっとお前らどういうことだ」って怒るの無理ないですよね。当然大統領に、「俺たちは関税で報復だ」って言われてもね、ちょっとこれしょうがないっすよ。
海外で売られてる日本産の米が安い、この問題に対して、じゃあどうすればいいかっていう改善(策)なんですけど、皆さん「これ簡単で、分かってますよ、輸出米やめれば終わりだ」って思っていらっしゃいますよね。しかし、そうじゃないんですよ。私は輸出米はやるべきだていう風に主張したいんです。
「お前、財務省農水省の手下か」って激怒されてる方多数おられになると思うんですけど、是非、私の説明ちょっと最後まで聞いてください。
今回ですね、米新市場開拓と促進事業の輸出米の交付金、これは何かと言うとですね、生産調整減産政策の保助金の一部なんですよ。生産調整のために転作用として他の作物や、もちろん今回輸出米、そして飼料米、加工米などを生産させることによって、主食米を制限させようという政策なんですよ。
もう、こちらのグラフこれ見ればすぐ分かるんですけど、国は4000億円以上毎年かけて生産調整してこうやってもう田んぼの面積をずっと減らし続けてるわけなんです、意図的に。
それはね、こうやって、もう田んぼの面積が減り続けてお米の生産量そのものが減ってくれば、供給量が減ってしまうと。それが需要が上回ってしまった場合、簡単にそんなお米の価格なんか高騰してしまいますよ。
事実今回はもうこのあいだの7月の時点で40万t足らなくなってるんですから、需給のバランスが崩れてしまって、単に輸出米だけやめりゃいいって話じゃないんですよ。日本はこの減反やめれば、まだ1000万t以上の米を生産することが可能なんです。
とにかく田んぼ減らしやめて農家さんにはMaxでお米作ってもらったらいいんですよ。
もしね、お米たくさん作って余ったって言うなら、そんなの輸出に回しちゃえばいいんですよ。
世界は食料不足で困ってんだからそういうとこで貢献したらいいんですよ。事実今日本人は700万t食べるか食べないかのレベルなんだから、1000万t以上作ったら300万t以上余剰ができるんですよ。
そうすればこんなお米がねバカみたいに高騰することなんかありえない話なんですよ。更にね、輸出じゃなくて余ったお米というのはもう米粉にすればいいんですよ。
米の値段がめちゃめちゃ上がってる10月に政府はね輸入小麦を値下げするんですか?そうじゃないだろって。「米粉をもっと推奨しろよ」って私は言いたいです。
そうすれば日本の低い食料自給率だって余裕で上げることできますよ。
米増産したら、もう簡単に日本の食料自給給率上げることが出来ます。
「食」というのはね国家の礎ですから、どの国も自給率100%目指して、先進国はやるの当然なんですよ。なのに日本は下がり放し。これどういうことですか?
それなのに、去年の11月、財務省さんは財政制度審議会で、農水予算は減らすべきだてという声明を出してるんです。どういうことかというと、日本は今後、食料自給率というのを過度に意識することは不適当だと、もう食料は海外から輸入すればいいんだってことを、そこで言っているんですよ。
(財務省が)言ってることめちゃめちゃですよ。そして備蓄米についてなんですけど、お米300万t以上余剰があるわけですから、毎年500億円以上もかけてね備蓄用意する必要もなくなるんですよ。お米の生産調整・減反やめればお米の価格が下がって、しかも日本の食料自給率と食の安全保障はベって開けることは簡単にできるんですよ。
いやいやちょっと待て、もう日本物価高になっとんだから、農家さんだって資材代だとか燃料代めっちゃんこ経費かかっとるもんで、お米の価格下がったら困るに決まっとるがや。何言うとんだって。そうやって、大丈夫なんですよ。なぜかと言うとですね、先ほどのお米の生産調整だとか、備蓄米の国家予算これね、お米増産すりはゼロで済みますから、4000億円以上毎年浮くんですよ。
更にですね、今年お米の価格、倍になってますから、当然ね、消費税、これも倍ということになるわけですね。更にですねお米、今輸入ガンガンしてますから、なんとね輸入関税10kg(当たり)3410(円)ですよ。この2つをね、年間分足すとですね、なんと2000億円以上の税収アップになってるんですよ。4000億円と2000億円でもう6000億円。これもね、お米頑張って増産したっていう農家さんに直接個別保証で給付すりゃいいんですよ。
ちょっと皆さん、これ見て下さい。国は防衛費バンバンバンバン上げてて、ここ数年にはすごい勢で上がってんですよ。なのに見てください、農水予算ずっと下降、下がり続けてるんですよね。もうね、簡単ですよ。食がなければ国は守れないですよ。日本はですね、元々食料自給率とほぼないに等しいんです。
種の自給率、肥料の自給率、あとエネルギー自給率全然ないんですから。まずね、武器買う、防衛だ、あーだ(こーだ)いうより、食料の確保しなきゃ。
始まるんじゃないですか、もうね台湾有事とかが。万が一(有事が)起ってシーレーンが壊れてしまったらですよ、食料の輸入なんて全くできないんじゃないですか。もうそうなったら戦う前にね、もう国民餓死でゲームオーバーでですよ。
本当の防衛は何かと言ったら、ミサイルとか戦闘機買うことじゃないんです。農水予算をしっかり上げて農家さんに個別保証を直接与える。そういうことが防衛につがるわけなんですよ。
私がここまで述べてきたことは何かと言うと、国はですね、多大な国家予算使って、私たちが食べていかなきゃいけない食用のお米をずっと減らし続けて、今回米不足で価格高騰で、そこから余分、米に消費税徴収で。更に輸入米が入ってくる、輸入関税でまたたんまり徴収。そういうね、本質っていうのを皆さんに気づいて欲しかったわけなんですよ。そのためにこの動画アップしてます。
もうね、この事実を知ってしまうとですね、最悪、もう財務省もシャレにならん、農水省もダメだとね、もう非難して責任押し付けたくなるんですよね。
その気持ちすごく分かります。しかしですね、その責任というのは今まで無関心で、それに気づかず、それをやらせ続けてしまってきたっていう我々にもあるんですよ。
そして私もその1人だったんですよ。もっと我々はですね、自分たちの未来の食の安全保障やそれに関わる政策、そういうものに興味を持たないといけないですし、それに対して行動が伴ってないといけないんじゃないかって私は思うんです。
私はですね、今回のこの米騒動の本質っていうのをこの動画を通じて皆さんにお伝えすることが先ほど言った行動の一環だていう風に捉えてやっております。皆さんにもそれぞれの立場があってね、私とは考え方そのものが異なるって方ももちろんおられるでしょう。しかしですね。より多くの方にこのことに関心を持ってもらって取り組んでいただければですよ、きっとね、未来はいい方向に行くんじゃないかって私は信じたいんですよ。
はい、では今回は以上となります。
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