森永卓郎さん、朝のNHK番組で「賃金が上がらないのは消費税のせい」と明言
NHK総合テレビのニュース番組「おはよう日本」は19日、「年収」をテーマにした特集を放送。経済アナリストの森永卓郎さん(64)が視聴者の疑問に答え、低賃金の理由を消費税率引き上げにあると指摘した。
番組ではまず、森永さんが2003年に発売した著書「年収300万円時代を生き抜く経済学」を紹介。森永さんは「(当時)『年収300万円というあり得ない話をして、人々の恐怖感をあおって本を売ってもうけてるんだ』っていう批判をされたんですけれども、その通りの世の中になっちゃった」と振り返り、「それを通り越して、非正社員の場合だと年収170万が平均というぐらい、一気に収入が落ち込んでいくことが日本で起こった」と解説した。
さらに「バブル崩壊以来賃金が上がらないのはなぜ?」という視聴者の疑問に答え、その理由を「消費税率の引き上げ」と断言。消費税率引き上げによって賃金が低下し、その結果、消費減につながり、企業の売り上げも低迷するという悪循環に陥っていると指摘した。
また将来の年金について、「もらうことはできますが…支給額は大幅に減る」と予想。現在、標準世帯の夫婦合計で月額21万円の厚生年金が、30年後には月13万円と、38%減少すると明かした。加えて老後資金は「年金が下がるなら5000万円近い資金が必要」とも述べ、「生活費を半減させるか、亡くなるまで働き続けるしか解決の方法はない」と断じた。都会と田舎の中間に住み、自給自足の生活をする「トカイナカ」という考えも示した。
衝撃的な放送内容にツイッターでは「森永卓郎」がトレンド入り。「『バブル崩壊後賃金が上がらないのはなぜ?』という問いに、『それは消費税の引き上げのせい』とズバリ指摘してくれた!」「明確な答え。そもそも三十数年前は消費税なんかなくても国は運営できていたんですから」「個人がそれぞれ経済的に生き抜く力が必要なんですね」「これが公共放送で堂々と流れたことは非常に喜ばしいことです」とさまざまな意見があふれた。
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厚生労働省が公表している日本人の平均給与をグラフにしたのが下図です。
青で示している棒が消費税が初めて創設された年とその後変わった年です。
1989年 消費税3%創設
1997年 消費税5%に上げる
2014年 消費税8%に上げる
2019年 グラフにありませんが、消費税10%になった年。
グラフを見るとわかるように創設された年はまだデフレが始まっていないので賃金は上昇して
いますが、1992年には賃金は下がっています。
それでも経済の持ち直しにより賃金は再び増加傾向になりましたが、1997年に消費税が5%になり
翌年の賃金は下がりました。その後少し持ち直しましたが、2001年以降はずるずると下がり続けて
最も下がった2014年に再度消費税が8%に上げられました。
しかし、この時は政府の景気浮揚対策もあり賃金は上昇傾向に転じましたが、ピーク時の1992年の
賃金を回復するところまではいきませんでした。
こうしてみると日本人の平均給与に消費税が重くのしかかったことは明らかなようです。
それ以外の要因としては何度も書いているように商法大改正により株主の権利が強くなり企業に
配当金の増額を要求することが多くなり、それに応えるために人件費を減らし続けた結果でも
あります。
消費税が国民の消費の足を引っ張り、企業の収益を低下させ、そこに商法改正による株主配当の
増額が重なり人件費のさらなる抑制があったためと思います。
同時に政府による非正規労働者の職種拡充により低賃金で雇用できる機会を企業に提供したため
さらに平均賃金が低下し続けたといういうことです。
明らかにこれは政府の失策です。
もし、日本経済の持ち直しを期待するならば商法の株主の発言権を弱め、消費税を3%まで低下
させるべきだろうと思います。
そうすれば経済は再び活況を取り戻すでしょう。
しかし、日本の再復興を望まない輩がいることも考えておいた方がいいでしょう。
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