拡大路線で業績低迷に加え飼料や燃料コスト上昇が要因
鶏卵最大手のイセ食品(東京・千代田)は11日、会社更生手続きに入ったと発表した。グループ会社も更生手続きに入り、帝国データバンクによると2社合計の負債総額は453億円。全国に生産拠点を構え、米国やアジアに進出するなど拡大路線を続けてきたが、近年は業績が低迷して過剰債務に陥っていた。飼料や燃料など生産コストの上昇も重なり、資金繰りに行き詰まった。
他に更生手続きに入ったのは、イセ(富山県高岡市)。2社の株主と債権者が東京地裁に会社更生法の適用を申請し、同日受理された。今後は再建に向けてスポンサーを探すとみられる。金融機関との間で、当面必要な資金の融資を受けるための契約を締結済みで、商品の供給などに影響はないとみられる。
イセ食品の創業は1912年。「森のたまご」などのブランド名で鶏卵を全国のスーパーなどに卸している。国内7カ所で鶏卵のパッキング工場を構えるほか、1980年代には米国へ進出し、米国トップクラスの事業規模となった。イセ食品の売上高は500億円程度とみられる。
近年は過剰債務を抱え、資金繰りが悪化していた。1月には資金確保のため、札幌市のグループ会社を同業に売却すると決めた。
イセ食品の創業家出身であり、長年にわたり代表取締役を務めてきた伊勢彦信前会長は2021年6月末で退任した。業績が低迷し、取引金融機関などから経営責任を問われたのが理由のようだ。
伊勢氏は日本有数の美術品収集家として知られる。18年夏ごろには伊勢氏が関わる会社が、格安スーパーとして関西圏で知名度が高い「スーパー玉出」を買収して話題となった。
マイコメント
鶏のエサの主成分はトウモロコシ、大豆、カルシウムなどですが、この中でも今年の夏はトウ
モロコシが値上げになる可能性が高いので、鶏の飼料が高騰するかもしれません。
そうなると、今の値段で売ることは難しくなり、ガソリンなどの重油価格も上昇していることから
鶏舎の暖房費もかさむと思われるので卵の値上げは避けられないだろうと思います。
卵が値上がりすると、サンドイッチ、ケーキ、パンなど関連商品が軒並み値上げになります。
そうなると、日本経済はスタグネーションに陥る可能性が出てくると思います。
あまり悲観的なことは書きたくないのですが、世界経済と密接に関係あるロシア・ウクライナ
戦争が長期化する懸念もあり、可能性が高そうです。
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