家計を直撃する様々な値上げラッシュ

　公明党の山口那津男代表は１２日の党会合で、ウクライナ危機による一段の原油価格高騰に備え、「補助金に加えて、税の対応としてガソリン税を一時的に引き下げるトリガー条項の凍結を解除し、利用者に値下げを実感してもらうことが必要だ」と強調した。（2022/03/12-14:23）

　明治（東京）は１０日、家庭向け１６７商品の値上げを発表した。原材料価格の上昇などが理由。４月出荷分からチーズ２０品と油脂類４品を値上げし、５月出荷分からは菓子類１３６品とレトルトカレー７品の価格を引き上げる。上げ幅は最大約１１％。子ども向けの小粒チョコ「アポロ」「マーブル」「チョコベビー」、西日本限定のスナック「カー…

　輸入小麦の売り渡し価格引き上げで、小麦を原材料とする食品への影響は必至だ。コロナ禍からの経済回復などを背景に、既に食品の多くが値上げされており、食卓にとってさらなる打撃となりそうだ。

　農林水産省は９日、政府が買い付けて国内の製粉業者に売り渡す輸入小麦の価格を４月１日から１７．３％引き上げると発表した。１トン当たり７万２５３０円で、現在の算定方式となった２００７年以降では、０８年１０月の７万６０３０円に次ぐ過去２番目の高値水準。ただ、深刻化するウクライナ情勢や対ロシア制裁の影響は一部しか織り込んでお…

　ローソンは８日、小麦など原材料価格の高騰や物流費の上昇を受け、サンドイッチやおにぎりなど約５０品目を値上げしたと公表した。セブン―イレブンやファミリーマートも一部商品の価格を既に引き上げており、幅広い客層を持つコンビニエンスストアにも値上げの波が広がりつつある。

　湖池屋は４日、スナック菓子の一部製品について、価格を据え置いた上で内容量を減らすと発表した。原材料費や物流費の高騰に伴う実質値上げで、６月６日発売分から実施する。

　日本マクドナルドは４日、ハンバーガーなど約２割の品目を値上げすると発表した。小麦や牛肉といった原材料価格の高騰や物流費の上昇を受け、１４日に店頭販売価格を１０～２０円引き上げる。値上げは２０１９年１０月の消費税増税時以来約２年半ぶり。

　花王は４日、子ども用紙おむつ「メリーズ」を４月１日出荷分から約１０％値上げすると発表した。石油やパルプなど原材料価格が高騰しているため。対象は「メリーズ　さらさらエアスルー」「メリーズパンツ　さらさらエアスルー」の計８製品で、現在の店頭参考価格は１パック１２００円前後。プレミアムタイプは値上げしない。（2022/03…

　政府は４日午前、原油高対策を検討する関係閣僚会合を首相官邸で開催し、追加対策を決定した。ガソリンなどの価格抑制のために石油元売り会社に支給する補助金の上限額を、１リットル当たり５円から２５円に引き上げるのが柱。燃料コストが膨らむ漁業や農業、タクシー事業者などへの追加支援も行う。ロシアのウクライナ侵攻の影響で原油価格が…

　国土交通省は３日、東京２３区と三鷹市、武蔵野市を営業区域とするタクシー事業者の運賃値上げを検討する見通しになったと明らかにした。原油高や新型コロナウイルスの感染拡大などで、経営を取り巻く環境の厳しさが増したタクシー事業者からの申請が相次いだため。政府内の審査を経て、早ければ１０月にも実施する可能性があるという。

　岩谷産業は３日、カセットガス５製品の価格を６月１日出荷分から約１５％値上げすると発表した。ガスや金属などの原材料価格や物流費が高騰しており、主力商品の一つ「イワタニカセットガス（オレンジ）３Ｐ」の希望小売価格は１１５５円から１３２０円になる。（2022/03/03-18:04）

　雪印メグミルクは３日、「雪印コーヒー」について、商品のリニューアルに伴い値上げすると発表した。原材料高などが理由で、１５日から税別の希望小売価格を５円引き上げる。

　自民党の経済成長戦略本部は２日、原材料価格の高騰を受け、企業が円滑な価格転嫁と積極的な賃上げに取り組めるよう政府に求める提言案をまとめた。企業間で取引するモノの価格である企業物価や輸入価格が急上昇する中、大企業による下請け企業に対する「買いたたき」を防ぐとともに、賃上げの実現で食料品など相次ぐ値上げによる家計への悪影…

　雪印メグミルクは２日、「Ｄｏｌｅ」シリーズのジュースのうち１３品について、リニューアルに伴い８日から値上げすると発表した。原材料価格の高騰などが理由だ。

　味の素は１日、うま味調味料「味の素」やパスタ入り即席スープなど家庭用製品の計２５品を値上げすると発表した。原料の価格高騰が理由で、６月１日納品分から出荷価格を約２～１３％引き上げる。

　銀座コージーコーナーは１日、生菓子と焼き菓子の計１８品を値上げすると発表した。原料の価格高騰などが理由で、４月１日販売分から実施する。

　ダスキンは１日、モップやマットなど清掃用品６８品目の標準レンタル料金を約３～６％値上げすると発表した。原材料価格や製造・物流コストの上昇のためで、７月１日より実施する。レンタル料金の一斉値上げは、１９９０年４月以来約３２年ぶりという。（2022/03/01-12:23）

　テーブルマークとハウス食品は２８日、即席麺を値上げするとそれぞれ発表した。原材料価格の高騰などが理由で、いずれも６月１日納品分から実施する。エースコックは２８日、同様の理由で即席麺などを６月１日出荷分から値上げすると公表した。

　電力大手１０社は２５日、今年４月分の電気料金を発表した。家庭向けでは３月分までに料金が制度の上限に達した北陸電力と関西電力、中国電力を除く７社が料金を引き上げる。火力発電所の燃料となる液化天然ガス（ＬＮＧ）や石炭の価格高騰が響き、新たに四国電力と沖縄電力も上限に到達。ロシアによるウクライナ侵攻で、料金の高止まりが懸念…

　明星食品（東京）は２５日、即席の袋麺とカップ麺など計約９０品目を６月１日出荷分から値上げすると発表した。小麦などの原材料価格や物流費が高騰しているため。既に日清食品、東洋水産、サンヨー食品も、６月からの値上げを発表している。

　Ｊ―オイルミルズは２４日、４月１日納品分からサラダ油などの食用油を再値上げすると発表した。２月に値上げした菜種油製品を除き、家庭用、業務用、加工用のいずれも１キログラム当たり４０円以上、引き上げる。大豆など原材料価格の高騰が要因。昨年４月以降、食用油は値上げが続いている。（2022/02/24-18:22）

　サンヨー食品（東京）は２２日、「サッポロ一番　みそラーメン」などの即席麺を値上げすると発表した。原材料価格や包装資材などの費用が上昇しており、税別の希望小売価格を約１０～１２％上げる。６月１日出荷分から実施する。

　岸田文雄首相は２１日の衆院予算委員会で、ウクライナ情勢の緊迫化などを受けて高騰が続く原油価格への対策として、ガソリン税を一時的に下げる「トリガー条項」の凍結解除も検討対象とする考えを示した。「トリガー条項も含めてあらゆる選択肢を排除せず、さらなる対策を早急に検討したい」と強調。「法改正が必要かどうかは（今後の）議論の…

　ＪＲ西日本とＪＲ東海は１８日、会員制の新幹線割引サービス「エクスプレス（ＥＸ）予約」で今春から割引率を縮小、一部区間で値上げすると発表した。コロナ禍による利用者低迷を受け、値上げによる収益確保を図る。（2022/02/18-18:37）

　ロイヤルホールディングスは１８日、全国のファミリーレストラン「ロイヤルホスト」の黒毛和牛ステーキ商品を２１日に値上げすると発表した。仕入れ価格の高騰を受けた措置で、引き上げ幅は２１６～４４０円（８～１８％前後）。フライドポテトは同日、単品販売を一時休止する。（2022/02/18-17:19）

　日清オイリオグループは１７日、「日清キャノーラ油」などの家庭用と業務用、加工用の食用油の出荷価格を引き上げると発表した。４月１日納入分から、１キロ当たり４０円以上値上げする。原料である大豆や菜種の価格高騰が原因で、昨年以来５回目の値上げとなる。（2022/02/17-17:59）

　首都圏に展開するスーパーのオーケー（横浜市）は１６日、同社店舗で取り扱っていた花王製品約５００品目のうち、３割に当たる１４５品目の販売を１月末に中止したことを明らかにした。オーケーは「条件交渉も含めた商品見直しの一環」としており、花王が値上げを申し入れたことへの対応とみられる。（2022/02/16-15:19）

　東洋水産は１５日、即席カップ麺の「赤いきつねうどん」など計２２０品を値上げすると発表した。原材料費の上昇などによるもので、税抜きの希望小売価格を９～１２％上げる。６月１日出荷分から実施する。

　岸田文雄首相は９日、食料品やガソリンの値上がりが進んでいる現状に対し、「さまざまな要因が背景にある。しっかり注視しながら、政府としての対策を考えていかなければならない」と表明した。「モノの値上がりに対し、賃金の引き上げが行われなければならない。取り組みを着実に進めたい」とも語った。首相官邸で記者団の質問に答えた。（2…

　雪印メグミルクは９日、「６Ｐチーズ」など家庭用チーズ３５品を４月１日出荷分から４．３～１０．０％値上げすると発表した。コロナ禍からの回復による世界的な外食需要の高まりや、中国の経済成長に伴う乳製品消費の拡大で、輸入原料チーズの価格が高騰しているため。チーズの値上げは２０１８年５月以来、３年１１カ月ぶり。

　日本水産（ニッスイ）は８日、サバ缶などの家庭用商品計３９品を値上げすると発表した。原材料価格の高騰、原油高に伴う燃料や包装資材の価格上昇が理由で、３月１日納品分から実施する。

　コカ・コーラボトラーズジャパン（東京）は８日、１．５リットルと２リットル入りの大型ペットボトル計１６製品の出荷価格を５～８％程度引き上げると発表した。５月１日から実施する。砂糖など原材料価格の高騰や物流費の上昇でコスト負担が増加しており、自助努力で吸収できなくなったという。

　岸田文雄首相は８日の閣僚懇談会で、ウクライナ情勢の緊迫化などに伴う原油価格上昇を踏まえ、石油元売り会社への補助金支給など現行の対策の効果を検証した上で、さらなる対応策を検討するよう指示した。松野博一官房長官をトップとする関係閣僚会議を近く開き、議論を開始する。（2022/02/08-11:22）

　永谷園は４日、お茶漬けのもとなど家庭用商品計１９品について、税別の希望小売価格を約５～９％値上げすると発表した。原料や包装資材の高騰が理由で、６月１日納品分から実施する。

　花王の長谷部佳宏社長は３日にオンライン形式で行った決算発表記者会見で、衣料用洗剤や紙おむつを値上げする方針を明らかにした。原材料価格の高騰が要因で、時期や値上げ幅などの詳細は今後詰める。

　日清食品（東京）は３日、主力の「カップヌードル」を６月１日出荷分から値上げすると発表した。主な原材料の小麦や包装資材の価格、物流費などが上昇しているためで、値上げは２０１９年６月以来、３年ぶり。

　パナソニックは２日、足元の原材料価格高騰を受け、４月から国内向け家電製品を順次値上げする方針を明らかにした。対象製品や値上げのタイミング・幅などを今後検討する。梅田博和グループ最高財務責任者（ＣＦＯ）が同日開いたオンライン形式の決算記者会見で説明した。（2022/02/02-22:46）

　経済産業省が２日発表したレギュラーガソリン１リットル当たりの給油所店頭価格（１月３１日時点）は、全国平均で前週比７０銭高の１７０円９０銭だった。政府は１月２７日から価格高騰抑制策を導入したが値上がりし、約１３年ぶりの高値水準となった。

　マルハニチロは３１日、サバ缶など家庭用の缶詰や瓶詰、すり身商品の計８０品を値上げすると発表した。原材料の調達価格上昇などによるもので、３月１日納品分から実施する。

　大塚食品（大阪市）は３１日、飲料水の「クリスタルガイザー」を４月納品分から値上げすると発表した。ともに１０８円だった５００ミリリットル入りと７００ミリリットル入りペットボトルの価格を、それぞれ１１９円と１３０円に引き上げる。原材料価格や物流費が高騰しているため。（2022/01/31-14:53）

　電力大手１０社は２８日、今年３月分の電気料金を発表した。火力発電所の燃料となる液化天然ガス（ＬＮＧ）や石炭の高騰が響き、北陸電力を除く９社が家庭向け料金を引き上げる。各社が定める値上げの上限に２月に達した北陸電力を含め、料金が上限に到達したのは３月の関西電力、中国電力と合わせて３社となる。

　ＴＯＴＯは２８日、住宅設備機器商品の希望小売価格を１０月１日受注分から引き上げると発表した。原材料価格などの上昇が続き、企業努力だけでは対応が困難なことから値上げに踏み切る。（2022/01/28-15:42）

　キッコーマンは２７日、トマトケチャップなど計７３品を最大約１０％値上げすると発表した。原材料価格や物流費が上昇しており、５月１日納品分から実施する。

　政府が２５日、ガソリン価格の高騰抑制策発動を決めた。３月末までの時限措置ながら、消費者の負担緩和を図るため、石油元売りなどに補助金を支給する異例の内容。ただ、実際の店頭価格にどこまで反映されるかは不透明で、給油所からは利用者の混乱や誤解を懸念する声も出ている。

　インターネット動画配信「ＤＡＺＮ」は２５日、月額視聴料を従来の１９２５円から３０００円に改定すると発表した。価格改定は来月２２日から。年間の一括払いは１万９２５０円から２万７０００円に値上げする（いずれも税込み）。

　萩生田光一経済産業相は２５日の閣議後記者会見で、政府がガソリン価格の高騰抑制のために設けた補助金制度を初めて発動すると発表した。２６日公表予定のレギュラーガソリン１リットル当たりの給油所店頭価格（全国平均）が１７０円２０銭と、約１３年４カ月ぶりに１７０円以上となり、発動条件を満たすことが確実となったためで、国民生活へ…

　カゴメは２４日、トマトケチャップなど一部調味料を値上げすると発表した。４月１日納品分から出荷価格を約３～９％引き上げる。

　やおきん（東京）が、スナック菓子「うまい棒」の希望小売価格を１本１０円（税抜き）から１２円に値上げすることが２４日、関係者への取材で分かった。４月出荷分からの予定で、値上げは１９７９年の発売以来、初めて。（2022/01/24-16:15）

　大塚食品（大阪市）は２１日、レトルトカレー「ボンカレー」シリーズの一部商品の希望小売価格を１１円引き上げると発表した。原材料価格や物流コストが上昇しているためで、４月１日納品分から実施する。

　宝ホールディングスは２０日、傘下の宝酒造（京都市）が製造している焼酎などを１～８％程度値上げすると発表した。原材料費や燃料費などが高騰しており、６月１日出荷分から実施する。（2022/01/20-18:34）

　日本製紙グループの日本製紙クレシア（東京）は２０日、「スコッティ」や「クリネックス」といったブランドで展開するトイレットペーパーなどの家庭紙製品について、４月１日出荷分から１０％以上値上げすると発表した。世界的に原燃料価格が高騰しているため。値上げは３年ぶりとなる。

　西日本鉄道は２０日、路線・高速バスの一部路線で３月以降値上げを実施すると発表した。新型コロナウイルスの影響による利用者減少や運転士不足などで経営状況が急速に悪化しており、路線網を維持しながら収支改善に取り組む。（2022/01/20-17:32）

　経済産業省が１９日発表したレギュラーガソリンの１７日時点の店頭小売価格は、４７都道府県全てで値上がりし、全国平均では１リットル当たり１６８円４０銭と、前週１１日時点に比べ１円９０銭上昇した。調査を担当する日本エネルギー経済研究所石油情報センターは来週も値上がりを予想しており、２００８年９月以来の１７０円台が再び視野に…

　日本郵便は１８日、国際小包など国際郵便物の一部料金を６月１日に値上げすると発表した。船便扱いの小包は平均２８％引き上げる。米国など海外で配達コストが上昇し、日本郵便が支払う手数料がかさんで採算が悪化しているため。

　ピエトロは１７日、ドレッシングなど一般流通商品計１６点について、４月１日出荷分から値上げすると発表した。世界的なバイオ燃料需要増大の影響などで食用油の仕入れ価格が高止まりしているほか、原油価格の高騰で資材関連のコスト増も引き続き見込まれるためとしている。（2022/01/17-15:10）

　日清オイリオグループは１４日、家庭用のドレッシング類を約３～１３％値上げすると発表した。主原料の食用油が高騰しているためで、４月１日納品分から実施する。

　ブリヂストンは１４日、国内市販タイヤの出荷価格を７～１０％引き上げると発表した。天然ゴムなど原材料価格高騰のためで、４月１日から実施する。値上げは２０１９年８月以来、２年８カ月ぶり。

　経済産業省が１３日発表したレギュラーガソリンの店頭小売価格は、１１日時点の全国平均で１リットル当たり１６６円５０銭と、前週の４日時点に比べ１円８０銭上昇し、８週ぶりに値上がりした。灯油の給油所店頭価格は、全国平均で１８リットル当たり１９３４円と２３円値上がりし、５週ぶりに上昇した。

　マルサンアイは１２日、豆乳製品の一部を値上げすると発表した。原材料の大豆や物流費が高騰しているため、４月１日出荷分から希望小売価格を約４～８％、平均５．６％引き上げる。（2022/01/12-18:11）

　日銀が１１日発表した２０２１年１２月の「生活意識に関するアンケート調査」によると、１年前と比べ現在の物価が「上がった」と回答した人の割合が７７．４％に増え、１５年１２月調査の７８．８％以来、６年ぶりの高水準となった。前回の２１年９月調査では６１．５％だった。原油高に伴うガソリン価格の上昇や食料品の値上げなどが影響した…

　東急電鉄は７日、初乗り運賃を１０円程度値上げすると発表した。政府の認可を受け、２０２３年３月から実施する。新型コロナウイルス感染拡大で在宅勤務が普及し、定期利用者が大きく減少。需要がコロナ前に戻る可能性は低く、鉄道の安定的な運営・維持には値上げが不可欠と判断した。

　電力大手１０社は２４日、２０２２年２月の電気料金を発表した。火力発電所の燃料となる液化天然ガス（ＬＮＧ）や石炭の高騰が響き、全社が値上げする。全社そろっての値上げは今年９月から６カ月連続となる。

　ダスキンは２３日、運営する「ミスタードーナツ」で一部商品を来年３月から値上げすると発表した。値上げ幅は税抜きで１個１０円程度。小麦粉や食用油などの原材料価格や調達コストなどが上昇しているため。

　小麦粉製品や食用油など、家庭向けの食品の値上げが年明けから相次ぐ。コロナ禍で落ち込んだ経済活動の回復に伴う世界的な需要の増加で、原材料が高騰。物流費も上昇し、多くの食品メーカーが自助努力は限界として価格に転嫁する。既に値上げされた商品もあり、家計の負担はさらに増えそうだ。

　イオンは２１日、自主企画のプライベートブランド（ＰＢ）「トップバリュ」の食品について、年内としていた価格据え置きの期間を来年３月末まで延長すると発表した。ＰＢの日用品も据え置き対象に追加し、計約５０００品目とする。原材料価格や物流費の高騰でメーカー商品の値上げが広がる中、消費者の支持を得たい考えだ。

　大手牛丼チェーンが相次いで値上げに踏み切っている。中国の需要増を背景とした米国産牛肉価格の高止まりに加え、原油高による物流費上昇などが追い打ちをかけた。２０日には最大手のすき家も値上げを発表。安価で素早く食べられるのが特徴だった「庶民の味方」としての値頃感が、足元で急速に薄れつつある。

　ヤマサ醤油（千葉県銚子市）は１６日、しょうゆの全商品としょうゆ加工品の一部を値上げすると発表した。大豆などの原材料費や物流費が高騰しているため、来年３月１日納入分から税別の希望小売価格を約４～１０％引き上げる。

　ＪＲ九州は１３日、特急料金回数券などの各種割引切符について、２０２２年４月以降順次値上げを実施すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で運輸収入の低迷が続く中、路線網維持のため一層の経営合理化を図る。（2021/12/13-16:08）

　伊藤ハムは１０日、家庭用ハム・ソーセージ、調理加工食品と業務用商品の計２３０品目を値上げすると発表した。来年３月１日納品分から実施。原材料の肉や小麦粉が高騰しており、ソーセージなどで最大１２％、麺類で最大１４％引き上げる。

　日銀が１０日発表した１１月の国内企業物価指数（速報値、２０１５年平均＝１００）は１０８．７と、１９８５年１２月以来、３５年１１カ月ぶりの高水準となった。前年同月比の上昇率は９．０％と９カ月連続でプラスとなり、比較可能な１９８１年１月以降で最大。原油高や原材料価格の上昇が影響した。

　東洋水産は７日、焼きそばなどの生麺と具材、冷凍食品の合計約２５０品を値上げすると発表した。家庭用は最大１３％、業務用は最大１４％引き上げる。来年４月１日納品分から実施する。

　政府は７日、原油価格や原材料費が高騰した分の価格転嫁を促すため、新たな対策を月内にまとめる方針を決めた。岸田文雄首相が同日の閣議後、山際大志郎経済再生担当相や萩生田光一経済産業相ら関係閣僚に策定を指示した。原材料費の高騰を製品やサービスの価格に転嫁しやすい環境を整え、賃上げにつなげたい考え。

　味の素は６日、マヨネーズ製品を値上げすると発表した。上げ幅は、業務用が最大で約１２％、家庭用が最大約９％。原材料の食用油が高騰しているため、価格に転嫁する。来年３月１日納品分から実施する。キユーピーも先にマヨネーズの価格改定を発表しており、両社とも今年７月に続く値上げとなる。

　食品各社は１日、来年２月以降の製品値上げを相次いで発表した。原材料価格が高騰しているためで、マヨネーズや食用油、ソーセージなどの価格を引き上げる。食品の値上げラッシュが続いており、家計への負担は一段と増すことになりそうだ。

　経済産業省が１日発表したレギュラーガソリンの店頭小売価格（１１月２９日時点）は、全国平均で１リットル当たり１６８円６０銭と、前週比１０銭低下した。３週連続の値下がり。なお高値圏ではあるが、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の流行次第では値下がりが続く可能性も出てきた。一方、暖房に使われる灯油価格は２週ぶりに値…

　味の素冷凍食品（東京）は３０日、から揚げなど家庭用鶏肉加工品５品を来年２月１日納品分から値上げすると発表した。値上げ率は約６～１０％。タイで製造する鶏肉加工品の原材料費や物流費が上昇しているためで、業務用４０品も来年３月１日納品分から約６～８％値上げする。（2021/11/30-17:03）

　マルハニチロは２９日、来年２月１日の納品分から家庭用冷凍食品の一部を値上げすると発表した。原材料価格の上昇に加え、原油高でパッケージなどのコストも上がっているため。

　サントリースピリッツは２９日、国産ウイスキーを値上げすると発表した。需要の増大に合わせて生産設備を増強するためで、来年４月１日出荷分から実施する。対象は「山崎」「響」など４ブランドの計１８商品で、値上げ率は５～２８％。値上げは２０１６年４月以来、６年ぶり。

　総務省が２６日発表した１１月の東京都区部消費者物価指数（ＣＰＩ、２０２０年＝１００）は、総合指数の項目別でエネルギーが前年同月比１３．９％上昇した。原油高騰が価格を押し上げた。上昇幅は石油危機の影響があった１９８１年３月（２６．６％上昇）以降で最も高い水準。このうちガソリンは２８．２％の大幅プラス、灯油、電気代も軒並…

　紀文食品は２４日、ちくわなどの魚肉練り製品と総菜製品を平均約８％値上げすると発表した。中国や欧米での需要増に伴う原材料価格の高止まりに加え、原油高による物流費高騰が続いているため。来年２月２８日納品分から実施する。

　文具・事務用品メーカーのキングジムは２２日、書類をとじる代表商品「キングファイル」全６６品目を含むパイプ式ファイル７５品目の希望小売価格（税抜き）を、１２月２１日から一律５０円引き上げると発表した。キングファイルの値上げは２０１５年７月以来、６年５カ月ぶり。原材料費の高騰に加え、物流費の上昇や海外工場での人件費上昇が…

　損害保険各社は２０２２年１０月から、家屋や家財の損害を補償する火災保険について、１０年契約を廃止し、最長５年ごとの更新とする。大規模な自然災害が多発しており、リスクを保険料に反映しやすくするのが狙いだ。一方、保険料は契約期間が長いほど割安で、実質的な値上げになる。家計への負担が増しそうだ。

　国土交通省は１９日、エレベーターやホームドアの設置など鉄道駅でのバリアフリー化を進めるため、整備費用を運賃に上乗せする制度を創設すると発表した。東京、大阪、名古屋の３大都市圏を対象に、１回の乗車で１０円程度の上乗せを想定。１２月末に関連省令を改正し、２０２３年春ごろから運用が始まる見通し。

　日本水産（ニッスイ）は１９日、ちくわなどの家庭用すり身製品、家庭用と業務用の冷凍食品の出荷価格について、最大で約１３％値上げすると発表した。対象は計２９２品で、来年２月１日納品分から実施する。

　経済産業省が１７日発表したレギュラーガソリンの１５日時点の店頭価格は、全国平均で１リットル当たり１６８円９０銭と前週比１０銭低下した。１１週ぶりに値下がりしたが、原油価格の高止まりにより高値水準で推移しており、消費者には重い負担となっている。