3/31に憲法審査会が開かれ自民党は緊急事態での人権制限を主張し立憲民主党は反対した
緊急事態条項は歴史的に国民を縛る目的で利用されてきた
3/31衆院憲法審査会が開かれました。全く緊急性のないこのような議論が行われること自体、国民不在で腹立たしいことですが、図々しい自民党は改正案の一つ「緊急事態条項」を議題に乗せました。どうあっても緊急事態時の人権制限を憲法に盛り込みたいらしい。
自民の新藤義孝議員は「人権制限の規定を設けるべきかどうかの検討が必要だ」と述べ、憲法擁護義務のある自分の立場をよく理解していないようです。自民党は「大災害やパンデミックに直面した場合は、人権を停止し、権力を一元化して国家として迅速に対応することが必要。それを想定した緊急事態条項を憲法に新設する」ことを悲願にしています。国民にすれば大迷惑ですが、憲法審査会をここまで引っ張ってしまいました。
今年1月に憲法学者の小林節氏のインタビュー記事がありました。このような自民党の暴走を予想しておられたのでしょう。大災害など国家が迅速な決断で国民の人権制限をする必要がある場合は、憲法12条、13条に基づく法律がすでにあり、改憲の必要はないこと。
また、緊急時に国家の権力を一元化する必要があるかを検討してみると、東日本大震災もコロナ・パンデミックも政府の政策判断が失敗だったことが問題で、憲法の問題ではなかったことが明らかでした。このような無能な政府に「かつてのナチス・ヒットラーの全権委任法」と同様の改憲をお任せするなどできません。
この審査会で赤嶺政賢議員はワイマール憲法の破壊や治安維持法の改正などを例に挙げ「緊急事態条項は常に濫用の危険と隣り合わせというのが歴史の教訓」と述べました。
自民の新藤義孝議員は「人権制限の規定を設けるべきかどうかの検討が必要だ」と述べ、憲法擁護義務のある自分の立場をよく理解していないようです。自民党は「大災害やパンデミックに直面した場合は、人権を停止し、権力を一元化して国家として迅速に対応することが必要。それを想定した緊急事態条項を憲法に新設する」ことを悲願にしています。国民にすれば大迷惑ですが、憲法審査会をここまで引っ張ってしまいました。
今年1月に憲法学者の小林節氏のインタビュー記事がありました。このような自民党の暴走を予想しておられたのでしょう。大災害など国家が迅速な決断で国民の人権制限をする必要がある場合は、憲法12条、13条に基づく法律がすでにあり、改憲の必要はないこと。
また、緊急時に国家の権力を一元化する必要があるかを検討してみると、東日本大震災もコロナ・パンデミックも政府の政策判断が失敗だったことが問題で、憲法の問題ではなかったことが明らかでした。このような無能な政府に「かつてのナチス・ヒットラーの全権委任法」と同様の改憲をお任せするなどできません。
この審査会で赤嶺政賢議員はワイマール憲法の破壊や治安維持法の改正などを例に挙げ「緊急事態条項は常に濫用の危険と隣り合わせというのが歴史の教訓」と述べました。
憲法改正案に人権制限規定で賛否
引用元)
西日本新聞me 22/3/31
衆院憲法審査会が31日開かれ、自民党が党憲法改正案4項目の一つに掲げる緊急事態条項を巡り与野党が議論した。自民の新藤義孝氏は、緊急事態時の人権制限に関する憲法規定が必要だと主張。立憲民主党の奥野総一郎氏は「憲法に人権を制約する規定を設けるべきではない」と述べ、賛否が鮮明に分かれた。
新藤氏は、緊急事態条項に関し「人権制限の規定と共に、緊急時でも制限してはならない人権の規定を設けるべきかどうかの検討が必要だ」と語った。
奥野氏は人権制限に関する規定は災害対策基本法などに既に盛り込まれていると指摘した。
新藤氏は、緊急事態条項に関し「人権制限の規定と共に、緊急時でも制限してはならない人権の規定を設けるべきかどうかの検討が必要だ」と語った。
奥野氏は人権制限に関する規定は災害対策基本法などに既に盛り込まれていると指摘した。
「緊急事態条項」が必要だという嘘と勘違い<法学者・小林節氏>
引用元)
msnニュース 22/1/26 日刊SPA!
(前略)
緊急事態条項が必要だという主張の根拠のもう一つは、緊急時に迅速な決定を下すために権力を一元化する必要がある……というものである。
しかし、その論者が根拠として挙げる東日本大震災とコロナ・パンデミックに対する政治の対応を振り返ってみれば、その主張が的外れであることが分かる。
(中略)
いずれも、緊急事態条項の不存在ではなく、政府による政策判断の失敗こそが問題であった。
(中略) この様に、自民党は、制度上は不必要で運用上は的外れな「緊急事態条項」を新設する改憲が必要であると広報し続けている。これは明らかに「嘘」で勘違いも甚だしい。
自民党は、明白な嘘で主権者国民を誤導して、800億円もの国費(税金)を費やして憲法を改正しようとしている。これではまるで「改憲を行うこと」それ自体が目的化している様で愚かである。
国会が各院の三分の二以上で改憲を提案してきても、それを承認or拒否するのは主権者国民の英知である。
緊急事態条項が必要だという主張の根拠のもう一つは、緊急時に迅速な決定を下すために権力を一元化する必要がある……というものである。
しかし、その論者が根拠として挙げる東日本大震災とコロナ・パンデミックに対する政治の対応を振り返ってみれば、その主張が的外れであることが分かる。
(中略)
いずれも、緊急事態条項の不存在ではなく、政府による政策判断の失敗こそが問題であった。
(中略) この様に、自民党は、制度上は不必要で運用上は的外れな「緊急事態条項」を新設する改憲が必要であると広報し続けている。これは明らかに「嘘」で勘違いも甚だしい。
自民党は、明白な嘘で主権者国民を誤導して、800億円もの国費(税金)を費やして憲法を改正しようとしている。これではまるで「改憲を行うこと」それ自体が目的化している様で愚かである。
国会が各院の三分の二以上で改憲を提案してきても、それを承認or拒否するのは主権者国民の英知である。
マイコメント
現段階での参議院選挙の日程は6月22日公示、7月10日投開票の予定のようです。
これに対して憲法改正の国民投票がいつ行われるかですが・・・。
先日の3月16日東北大地震があった翌日にどさくさに紛れて審査会を開いているのでかなり
急いでいる様子がわかります。
何とかして参議院選挙に間に合わせようとしている節が見えますが、これは参議院選挙と一緒に
行うことで国民の反対意見を封殺できるからです。
例えば、4月末に可決されたとすると60日から180日の間に投票を行うことができるので
参議院選挙まで2か月しかありません。そうなると、憲法改正の是非を国民が十分考える時間が
ないということになります。
当然、その間に自民党は「改正が必要」と強力に訴えるはずですから反対意見が消されてしまう
可能性があります。そして、さらに参議院選挙があれば国民の関心はそちらに向かうので憲法改
正に目を向けない可能性が出てきます。
そのためとても危険なスケジュールなのです。
おそらく自民党はこのやり方を狙っていることでしょう。
だから、今から国民が関心を持ち(自民党は一切投票がある可能性をPRしません)反対世論を
喚起しておかないといけないのです。
これについてはマスコミは完全にだんまりです。
これほど重要な案件なのにです。国民の明日を左右することなんですよ。
もっと関心を持って改正の中身を考えてみないといけません。
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