ご飯を食べると健康でで太りにくい腸内細菌「プリボテラ菌」が増える
戦前や江戸時代には肥満の人は少なかった
竹元久了さん投稿より
?「ご飯」は健康長寿の敵か?味方か?-日本人の祖先が主食に選んだ「コメ」の力と腸内細菌の関係-
〈日本人に主食・ご飯がもたらした「食の喜びもたらした食革命」〉
およそ1万年前、私たちの祖先はついに自らの手で糖質たっぷりの食材を作り始めた。農耕によって、さまざまな穀物を育て始めたのだ。その中でも日本人の祖先が主食に選んだのが、「コメ」だ。
実はお米にはとても優れたパワーが秘められている。電子顕微鏡でお米の内部を観察してみる。まずお米の大半を占めるのは、でんぷんの結晶。私たちにとって“最も重要なエネルギー”となる糖質のかたまりだ。
続いて、でんぷんの隙間に見えてきた小さな粒が「タンパク質」。他の穀物とは異なり、お米のタンパク質には、健康に欠かせない必須アミノ酸もすべて含まれている。
ちょっと意外だが、お米には「食物繊維」も随所に含まれている。主食のご飯は食べる量も多くなるため、実は日本人は食物繊維をお米から一番多く摂っているのだ。ほかにもビタミンやミネラルなど、人間の体に必要な栄養素が詰まっている優れた栄養食である。しかも、長期間貯蔵ができるため、祖先は食べ物に困ることがなくなった。
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ご飯は私たちの腸内細菌も変化させる!
ご飯をたくさん食べることで、遺伝子まで変わった日本人だが、変わったのは遺伝子だけではない。
昭和初期から近代に入り、稲の品種改良や栽培技術の進歩のおかげでお米の収量は増加。日本人はさらに多くのご飯を食べる時代に突入した。当時、日本人は一人1日3合ほど、現在の3倍以上もご飯を食べていたのである。その体に、遺伝子だけではない「さらなる変化」が起きていた可能性が見えてきた。
調査が行われたのは、東南アジアのラオス。なぜラオスなのか?実はジャングルの奥地に、かつての日本人のように多くのご飯を食べている少数民族がいるのだ。彼らの食事は蒸した大量のもち米が中心で、1人1日1kg近くも食べると言う。
不思議なことに、これだけ多くのご飯を食べているのに、肥満や生活習慣病の人はほとんど見当たらない。彼らの体に何か秘密があるのか?
その謎を解明するため、東京大学を中心とする日本の研究チームが調査を行った。村人たちの便を集めて彼らの腸内細菌を分析した。その結果、「プリボテラ菌」という腸内細菌が非常に多く存在していることが分かった。欧米人などには、あまりみられない菌だが、ラオスの村人たちはプリボテラ菌が全腸内細菌の2割以上を占めていたのだ。
プリボテラ菌は健康に重要な役割を果たす腸内細菌として注目されている。その理由は、ご飯などの糖質を食べて、「短鎖(たんさ)脂肪酸」という物質を作り出すこと。短鎖脂肪酸は脂肪の燃焼を促して肥満を防いだり、免疫の働きを良くして動脈硬化や糖尿病を予防したりするなど、優れた健康効果があることが最新研究で明らかになっているのだ。
かつての日本人も、ラオスの少数民族と同じくらい多くのご飯を食べていた。その腸内にはプリボテラ菌が多くいた可能性があると、研究者たちは考えている。しかし、現代の私たちは、もうそんなに多くのご飯を食べていない。それでもプリボテラ菌はいるのだろうか?
そこで、日本人およそ50人の腸内細菌を調査した。その結果、プリボテラ菌は全腸内細菌の7.5%と減ってはいるものの、確かに受け継がれていることが分かった。
日本人は主食にご飯を選び、食べ続けたことで、「太りにくい遺伝子」を獲得。さらに、「健康を守る腸内細菌」まで授かった。ご飯は私たちの体を「ご飯に適した体」に改造するという、「食の大革命」を引き起こしていたのだ。
マイコメント
私は毎食ご飯です。
と言っても最近の昼はうどんかそばが多くなったのであまり大きなことは言えませんが
考えてみれば戦前や江戸時代には肥満の人は少なかったと思います。
これはご飯の効用かもしれません。
でも、今はご飯を大食いすると糖尿病になる確率が上がるのですが、戦前や江戸時代の
人も糖尿病が多かったのでしょうか?
あまりそういう話を聞かないので戦後のご飯と一緒に食べるおかずに問題があるのかも
しれませんね。
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