これまで日本の商社が保持していた食糧調達力が一気に失われる / 鈴木宣弘教授「食糧危機クワトロ・ショックの只中にある日本」「今なお食糧生産力を減らそうとする異常な日本政府」
商社丸紅の食糧確保が失われる。来る自給率低下の日本の未来は深刻
これまで日本はお金もあるし貿易も強い国でした。大手商社「丸紅」の穀物部門は穀物メジャー第2位、全世界の10%およそ8億人分くらいの食糧を管理していました。日本に当てはめると7年分くらいに相当するので、いざという時は融通をつけてなんとかなるはずでした。ところが、2022年2月、この穀物部門の米ガビロン社を他社に売却することが明らかになっています。日本が持っていたはずの食糧調達能力がごっそり奪われたわけですが、ほとんど騒ぎになっていないことを危惧されています。国が自給率を上げる対策に本腰を入れるべき局面ですが、日本の現状はさらに悲愴です。
この事態を受けるように、参政党による鈴木宣弘教授へのタイムリーなインタビューがありました。20分間ノンストップのシビアなメッセージで、さらに儀式化し硬直する国会を打破するための提言などがあり重要です。内容を要約しました。
【食料危機】もうパンは届かない日本が失った8億人分の輸入ルート
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日本の農業を襲うクワトロ・ショック
そのような時に、食糧の「クワトロショック」が起きた。コロナショックが日本を襲い、異常気象、中国による食糧爆買いで対応を迫られている時にウクライナ紛争がとどめを刺した。今はもう食糧危機が迫っているのではなく、食糧危機の真っ只中にある。
もはや日本には化学肥料は入ってこない。今年はなんとかなるが来年は無い。普通の農業はできない。
野菜の種の9割は外国で種取りをしており、物流が止まれば実質自給率は8%だ。
物流が止まれば多くの日本人は飢える。食べるものを自給できなければ国の真の独立は無い。
戦後のアメリカの占領政策で、日本はアメリカの危険な余剰食糧を食べる国にさせられた。貿易自由化を迫り、自動車の利益の代わりに農業が犠牲にさせられて来た。
しかし、お金を出しても食糧が入ってこない今の状況で、お金を出して買う前提の「経済安全保障」は何の役にも立たない。今は国内の食糧生産力を高める必要があるが、日本は国会の場でも全く議論されていない異常な状況にある。
この食糧危機の中で、さらに農業生産を減らそうとする異常な日本政府
コロナショックで在庫が増えたのは、食べたくても食べられない人が増えたためで、本来は政府の責任でコメや乳製品を買い上げ、困っている人々に届けて在庫を処理し、困っている人を救って、消費者を救って、農家を救う、これが世界の常識だ。なのに日本は一切やらない。
農家は危機的だ。原料資材は高騰しているのに、買取価格は上がらない。大赤字でもはや放置できない状態。国は赤字補填をしたり、学校給食に良い食材を公共調達する予算を組めばうまく回るはずだ。
コメ農家への赤字補填を試算すると3500億円となるが、財務省は「お金がない」とはねつける。食糧こそ防衛だという意識がない。アメリカのポンコツ武器を買うのに6.6兆円使うならば食糧に使うべき、食糧を安全保障、国防予算にすべきだ。
ヨーロッパでは農業を守る、食糧生産を守るということは、国民の命と健康を守り、国土と国境を守ること。国が農業に責任を持つのが常識なのに、日本だけ非常識。
世界の廃棄物のような危険な食糧を輸入する日本
「安全でない危険なものは日本人に食わせとけ」という戦略で、アメリカが怖い日本政府はどんどん輸入規制を緩め、他では売れない危ないものを全て日本に持って来る。例えばエストロゲン注入牛肉、EUで禁止の農薬など。
さらに、ビッグファーマと合併したグローバル種子企業の、日本での新しいビジネスモデルがささやかれている。遺伝子組み換えや農薬で、今後ますます日本人は病気になることが予想される。
それに対応した薬品を日本に売り込むことで「二度美味しい」。
現在、ゲノム編集トマトを学校給食に使用する政策がある。
子供たちを犠牲にして、アメリカのグローバル種子農薬企業が利益を上げる。
止めなければならない。
我々はすでに解決の方法を持っている。
今、動かないと手遅れになる、早急にシステムを変える時だ。
【質問】肥料が入ってこないことで、自然農法に移行した場合、生産量が落ち、6000万人分くらいしか作れないのではと言われている。生産量、自給率上げることは可能か。
(鈴木氏)生産量が落ちない方法は実はある。みんなが習得し、力を発揮すれば光はある。
(神谷氏)実際に自然農法をやっている仲間がいる。休耕田は肥料が抜けているので、良いタネときちんとした農法を行えば一年目から生産量があることを実践している。
【質問】これまでの先生の警鐘がなぜ広がらないのか、政治が変わらないのはなぜか。
野党は、農業政策は一致しても他の政策でまとまれない。一緒になれないことで力を削いでいる。
行政の方は、スポンサーとなる外国企業のお金に縛られている。
ゲノム編集のタネを普及させるために、その研究であれば予算がつくが、自然な育種の研究はお金がつかないので研究者も流れていく。
国の政策を動かす戦い方を練ってほしい。
国会の論戦はシナリオがあって、パフォーマンスでしかない。
「付帯決議」が落とし所となるが現実には法的効力はない。付帯決議に労力を費やしても無意味だ。
結局、ダメなものはダメと言わなければいけない。机の下で手を握ってはダメ。
もう一点、霞が関に理解をしてほしい。
官僚はやりたくないことを泣く泣く無理やりさせられている。本気で進言した役人は首を切られている。
苦しい思いでやりたくないことをさせられていることを理解した上で、彼らと一緒にやれることを考えてほしい。罵倒するだけでは何にもならない。
政治家の中で連携し、まとまった力となる工夫を作ってほしい。
マイコメント
今回の記事の中で最も重要な部分が「官僚はやりたくないことを泣く泣くやらされている」
という部分です。
ここに今の日本の霞が関の現状が現れていますが、国民はそのことを一切知らないでしょう。
上にたてつけば即首と言う現実がそこにあり、怖くて何も言えないというところです。
なぜこうなっているのかと言うと日米地位協定やTPP、FTP、EPAなどの協定が日本の
食料事情を規制し不利な状況に追い込んでいるからです。官僚の上層部はこの協定には
有無を言わさず従わないといけないので下位の官僚の発言を封殺しているということです。
こうした協定はアメリカのポチと言われる日本は不利であっても命令されると従わないと
いけない状況にあり、もし反対すると311東日本大震災のような一発を食らうからです。
これまで大きな地震が何度かありましたがすべてアメリカや関連諸国による人工地震
あるいは人工気象操作によるものです。
さらに、言うことを聞かない官僚は暗殺され、首相であっても例外ではありません。
だから、結論から言うと日本国民自身が目覚めない限り無理だということです。
目覚めとはアシュタールが何度も語っているように波動を変えるということです。
波動を変え彼らの影響が及ばない次元を新たに作るということです。
おそらく来年の日本の食糧事情は凄惨なものになるでしょう。お金があっても食べ物が
手に入らないということになります。
特に国内の肥料の底がついたら農作物を作りたくとも作れなくなります。
ただ、これには日本古来の自然農法に回帰できれば解決します。肥料を使わない農作物
作りです。日本の食糧事情はこれにどれだけの人が精力を傾けられるかにかかっています。
また、自作農をすればという意見もあるかと思いますが、自作に必要な種が手に入らない
という事情があります。種子法が改正され自分で種を作り、それを来年の種付けにする
ことが禁止されたのです。したがって種はメーカーから買わないといけません。その種も
手に入らなくなるという状況に追い込まれる可能性もあります。
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