夏が来ないオーストラリア。日本でいう7月に入り、まだ雪が降っているという異常
太陽が出ないという異常さ!
太陽が出ない
南半球のオーストラリアは、暦では 12月から「夏」です。
ところが、真夏が近づいたというのに、オーストラリアでは「雪と寒波の報道」が各地から届けられています。
気温は大変に低く、最高気温が 20℃前後の地域が続出しています。
正直、「異常」な出来事が起きているといえます。
以下の翻訳記事で取りあげていますが、一応は、57年ぶりの寒さということになっていますが、今後の状況次第では、比較も変わるかもしれません。
(報道) 真夏を迎えたオーストラリアで「本格的な雪」。例外的な異常気象が続く (2022/11/25)
オーストラリアは、日本の小麦輸入の第三位の国なんですが、さすがにこう寒いと「農業は大丈夫なんだろうか」とも思います。
この夏の動向に関しては、オーストラリアの夏の期間が終わるまで結果はわからないですが、数年前までは、「最高気温が 50℃に達する」とかいうような熱波の夏が繰り返されてきた国と考えれば、劇的な変化とはいえます。
以下は、2016年の記事です。
[記事] 158年ぶりの熱波に見舞われているオーストラリアを襲う並外れた悪天候:クイーンズランド州では1週間で「100万回」以上の落雷が記録される
地球の記録 2016年12月14日
今年の夏は、高地などでは雪がちらつく地域が多くなっているようです。しかも、雨ばかり降っている地域が多く、天候不順もかなり長くなっています。
日本の食料供給の重要な位置を占めている国でもありますので、気になります。
オーストラリア ABC ニュースの報道をお伝えさせていただきます。
オーストラリアは数十年で最も寒い春を過ぎ、いくつかの地域では記録的に最も雨が多かった
Australia saw its coldest spring in decades and wettest on record for some regions
ABC NEWS 2022/11/30
この春はオーストラリアの一部では過去数十年で最も寒かった。
日中の気温は近年に比べて特に低く、メルボルン、アデレード、キャンベラでは過去 30年で最も寒かった。
この春はまた、オーストラリア南東部の大部分で記録上最も雨が多く、マレーダーリング盆地全体で洪水が続いた。
異常に寒い
今年の春は曇りの日が異常に多く、最高気温はここ数年に比べて、かなり低く抑えられていた。
メルボルン、アデレード、キャンベラはいずれも最高気温が平年より少なくとも 1℃低く、1992年以来の低水準だった。ブリスベンの春は、過去 12年間で最も寒く、パースでは過去 6年で最も寒かった。
シドニーの最高気温は、過去 4年間での最低だったが、最低気温を含む平均気温は 2003年以来最も寒く、30年ぶりに 30℃に達する日がなかった。
記録的に雨が多かった春
今年の春の降雨量は、降雨をもたらす気候要因の積み重なりを考慮しても、驚くほど多かった。
ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、マレー盆地を含むオーストラリア南東部で、観測史上最も雨の多い春だった。
キャンベラは春の降水量の記録を更新し、シドニーの春は、過去 27年間で最も多雨だった。
春の寒さのサプライズトリガー
過去 20年間のオーストラリアで、最高気温が通常よりも低かった春は 1つだけだった。それは 2010年のことだ。
驚くのは、南極大陸から多数の極地の空気が流出した後に起こった異常に寒い今年の 11月だった。
その結果、北はニューサウスウェールズ州セントラルウェストまで珍しい晩春の雪となり、フォーブスやアイバンホーなどの一部の町では 11月の記録上最も寒い日となり、最高気温は平均より 5℃以上低くなった。
11月の季節外れの雪予報
オーストラリア南東部の一部では、この時期に 2008年以来初めて雪が降ると予測されている。
夏に希望は来るか?
短い答えはイエスといえるだろうが、難しい部分もある。
インド洋はもはやオーストラリアの内陸部に湿気を送り込んでおらず、現在のラニーニャはすでに弱まる兆しを見せているが、この弱さが 12月まで続くのか、それともラニーニャの強さの定期的な変動の 1つにすぎないのかを判断するには時期尚早だ。
ラニーニャが今後数か月のうちのある段階で最終的に崩壊した場合でも、それは多雨の終わりを保証するものではない。
オーストラリア周辺の海面水温は平年よりも高く、どちらもオーストラリア東部で平均以上の雨を降らせている。
熱帯低気圧が適切な軌道が与えられれば、オーストラリアの熱帯と亜熱帯の両方に大雨と洪水をもたらす可能性がある。
コメント