「人命より増税」日本にはびこる緊縮・清算主義 国民に流れるおカネを遮断 「財務省ムラ」モラルなき経済カルトの詐欺的やり口
財務省病「増税第一主義」その根底にあるのは自分たちの利権確保
経済がまだ十分に回復していないか、あるいは不況のど真ん中で、増税や歳出削減など政府から国民に流れるおカネを遮断する発想は、「緊縮政策」あるいは「清算主義」と呼ばれている。風邪が治らないうちから、寒空の中でハードな訓練をすれば潜在能力が増すと考えるようなものだ。個人ならばその人の自由だが、日本経済にそれを適用されたら、国民はたまったものではない。
ところがこの清算主義思想は、日本の決定的な転機に顔を出してくる。有名なところでは、1930年代初めの昭和恐慌だ。信じられないかもしれないが、毎日・朝日などの主要メディアはこぞって「景気を最悪なものにして経済の膿(うみ)を出せ」と大合唱していた。
世論も乗せられ、緊縮政策を進めた当時の浜口雄幸首相は「ライオン宰相」と言われ国民的人気だった。いまでも浜口を偶像(アイドル)としてみる人が多い。これは構造改革主義者でもあった城山三郎の小説『男子の本懐』(浜口が主人公)の影響もあるのかもしれない。
結局、昭和恐慌は経済政策を積極的な金融政策に転換することで脱却できた。財政政策ももちろん拡大した。いわゆるアベノミクスの先駆である高橋是清蔵相のリフレ政策だ。
しかしこの「清算主義」的な思想はいまも健在である。その代表が、ザイム真理教ともいわれる財務省ムラの住人たちである。財務省の官僚たちはもちろん、与野党の政治家、マスコミ、財界の中に広範囲な支持者を抱えている。日本がいまだコロナ禍の経済低迷や、ウクライナ戦争などを原因とする物価高騰の影響から抜け出ていないにもかかわらず、いま最も熱い政治の論点が、防衛増税問題なのも、この財務省ムラの清算主義思想のせいだ。
財務省ムラの住人たちは、モラルに欠けているのも特徴である。例えば、東日本大震災が起きたときも、被災地の救済よりも先に増税の話が出てきたこともある。人命が優先のタイミングでも財務省ムラの理屈が上なのだ。人の生命よりも増税である。
今回も同じだ。「復興特別所得税」の税率を下げて、その分で防衛費増税をする案が自民党税調で出てきた。だが、これはあまりにも被災地の人たちとそれを支える国民を小ばかにしている策だ。しかもこのやり口だと、期限がはっきりしている復興税が、やがてそっくりそのまま違う税目として未来永劫続くかもしれない。第二の消費増税を狙っているのだろう。まさにモラルなき経済カルトの詐欺的やり口である。 (上武大学教授)
マイコメント
新聞やマスコミ、ネットでは岸田首相がと騒ぐのだが、本当は違うだろうと思っています。
岸田首相がと核のではなく、「岸田首相を操っている財務省が」と書くべきなのです。
そうしないと、いつもいつも経済的困窮をもたらしている犯人が誰であるか国民に知られ
ないからです、
日本経済をここまで落とした本当の犯人は「財務省」なのです。
日本国の中で一番権力を握っているのがお金を支配している財務省なのです。
だから、彼らは日本経済がどうのこうのより、自分たちの権益が削がれるのがいちばん
嫌なことなのです。
権益を拡大する最大の手が増税です。
増税で得た金力で天下り先を増やし、傘下の国営企業に出す補助金の額を動かすことに
よって日本をコントロールしようとしているのです。
その温床となっているのが、財務省エリートと言われる人たちが研修と称してアメリカに
留学し、そこで洗脳されてくるからです。
いかに教育が国を亡ぼすかの良い例です。
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