多くのネットユーザーは騙されてるし、騙されていることに気付かない
最近、複数のサブスタック(substack)のブログ記事をご紹介しておりますが、サブスタックの記事の内容は、大衆の目を引く派手なプロパガンダ用の記事やビデオとは違い、個人的には信ぴょう性が高く優れた記事が多いと感じています。
今朝、見つけた以下の記事はこれまでネット上で拡散されてきた夢物語がニューエイジ系の詐欺だったことを明かしています。そしてそのような嘘の情報がどういう経緯でネット上に拡散されたかについても説明してくれています。
私も当初、夢のあるお話(ネサラ、ゲサラ、QFSなど)としてこのブログでもご紹介してしまいましたが、途中から心理作戦(詐欺)だということに気が付きご紹介するのを止めました。最初は誰でも夢ある話に関心を持つものです。しかし洗脳され憑りつかれる前にそれらの話の矛盾点に気が付けば良いのですが、多くの人々はまだそれらを信じています。CIAの心理作戦と言われているニューエイジのお話は人々に夢を見させており、彼らは多くの人々が夢うつつでいるときに人類の奴隷化を加速させたいと思っています。ネット上に拡散されている情報には偽情報が多いので注意が必要です。
騙されないためにも、感覚的に(途中から、或いは徐々に)偽情報を見分けられるようになると良いと思います。そして偽情報の特徴が分かるようになり、偽情報に振り回される回数も減っていくと思います。
NESARA/QFS: A Long Running Internet Scam – by Jordan Sather (substack.com)
(概要)
2月24日付け
ネサラや量子金融システムは、長年続くインターネット詐欺です。
インターネットのインフルエンサーらがネサラ法やQFS量子金融システムという偽情報を流してきた背景、歴史について詳述します。
By Jordan Sather
ネサラの話は、数十年前からニューエイジや陰謀論者らの間で拡散されてきた詐欺商法であり、2017年~2018年頃からはQFS量子金融システムがこれに付け加えられました。
私自身も、覚醒し始めた2012年頃にインターネット上に流されていたこのような説に騙されました。当時、私はまだ若く、ナイーブで、自分が目にしたあらゆる種類の陰謀説に飛びつきました。
しかしその1~2年後に「今夜、それが起こる!」、「明日それが起こる!」、「来週それがここで起こる!」と伝えながら、何も起こらず、私はこの説の正当性に疑問を投げかけ始め、もう少し詳しく情報を精査し始めました。そしてそれが偽情報の最たるものだということに気づきました。
ソーシャルメディアの時代が到来すると同時に、特にこの数年間、陰謀説と真実の探求がかなりの人気を呼び、これらのクリックベイト(ネット上の虚偽・誇大宣伝)の詐欺が、露骨ではないにしろ、明らかに名声と報酬を求めている無責任なインフルエンサーらによって押し進められているのです。
ではなぜこれほど長きに渡り、ネット上で(今でも)ネサラやQFS詐欺商法が展開されているのでしょうか。
何人の人がこの話にすっかり騙され、本質的に何もしなくてもお金が与えられ、住宅ローンが返済免除となる「ネサラ法」が実施され「QFS」が始動すると信じているのかを考えれば、ネット上でウイルスのように伝染しているこのような偽情報を暴くことは重要です。しかしその結果それを信じ切っているナイーブな人々の心に心理的ダメージを与えることになります。
ネサラの起案者はハーヴェイ・フランシス・バーナード:
1980年代後半から1990年代前半に、エンジニアリング・コンサルタントのハーヴェイ・フランシス・バーナードが、ネサラ(National Economic Security and Recovery Act:国家経済安全保障改革法)と呼ばれる法案を作成しました。1996年に彼は「Draining the Swamp:Monetary and Fiscal Policy Reform=沼の泥水を排水:金融財政政策改革」と題する著書を書き、数千部を印刷し、全米に配布し連邦議員らに送付しました。
彼のネサラ理論とは・・・我々の負債ベースの不換紙幣システムは持続不可能であり、ネサラに関する彼の著書の中で求めた改革を通して、経済に対するストレスを緩めれば我が国は豊かになることができるというものでした。
負債ベースの経済システムが持続不可能であるという彼の考えは正しいのですが、彼は自身の提案を実現するための政治運動へと発展させることに失敗しました。
2000年、彼は自身の提案をインターネット上に公開し、2001年、ルイジアナ州にNPOの「ネサラ研究所」を創設し(2013年に解体)、2005年にこの著書の第2版を書きました。
バーナードが最初に出版した「ネサラ」に関する著書:
まず、ネサラ詐欺とインターネットのクリックベイトはバーナードが始めたものではないことに留意してください。彼はネサラを提案することで状況を変えたかったのですが、誰も彼の提案に耳を貸さなかったのです。ネサラ詐欺を始めたのはバーナードが著書を出版した後の2000年代前半でした。
「Dove of Oneness:ワンネスの鳩」がこの話に乗り支離滅裂に!
2000年にバーナードがネサラの提案をインターネットに公開した直後に、「Dove of Oneness」として知られるインターネット・ブロガー(本名シアニ・グッドウィン(女性)、ワシントン州のニューエイジ系のラムサの学校出身)がそれに引っ掛かり、大量の愚かな主張と共にネサラを推進しました。
グッドウィンのネサラの話はバーナードのネサラからかなり逸脱しており、フォーラムやウェブサイト上に「2000年11月にホワイトハウスのビル・クリントンに対しネイビーシールズ(海軍特殊部隊)の秘密のミッションが実行され、ビル・クリントンには強制的にネサラに署名させた。しかしかん口令によりクリントンはそのことを発表することができなかった。ネサラは2001年9月11日に実施されることになっていたが、ジョージ・ブッシュが9.11テロとイラク侵攻を画策してネサラから人々の目をそらしネサラの実施を遅らせた。」という持論を展開しました。
さらに彼女はIRS国税庁と所得税の廃止、クレジットカードによる全負債の免除、フリーエネルギーの開放、世界中の全ての人々に巨額のお金を与えるなどの考えを付け加えました。
ファンタジーの彼女のネサラ法に追加されたホピウム(幻想に基づく甘い希望)に人々があまりにも簡単に騙されてしまいました。そして人々はネサラが彼らを救い、ネサラは彼らが望む完璧な世界をもたらすかのように思えたのです。
仮定された「ネサラ法」に追加された偽の情報の視覚的コンテンツが現在もネサラの信奉者らによってネット上で拡散されています。
ワシントン州タコマのNewstribuneの調査ジャーナリストのショーン・ロビンソンは、2004年に「Dove of Oneness」によるネサラ詐欺に関するいくつかの記事を掲載しました。
ある時点でグッドウィンは、15000人の購読者を集め、彼女のオリンピアのDropboxには彼女の記事を読むための購読料が送金されていました。
2004年に掲載されたロビンソンの記事「サイバーカルトの女王に騙された。」から抜粋:
(秘密の法律)
4週間前、フィルムメーカーのマイケル・ムーアの「華氏9.11」が全米で上映された時、グッドウィンの信奉者らが映画館の入り口の傍に立って、謎の頭文字のネサラと書いたビラを配っていました。
オリンピアのカフェの外側の棚にも同じビラが束ねて積んでありました。
これ以外にもオランダの国際司法裁判所の外でも毎週、バナーが広げられていました。また、テキサス、シカゴ、南アメリカのデモ参加者らも同じバナーを掲げていました。オーストラリアのビーチでもワシントンDCの掲示板の両側にも同じようなバナーが広げられていました。
彼ら(Dove of Onenessの信奉者ら)は、(当時の)4年前に連邦議会が、所得税をなくし、住宅ローンの返済を免除し、クレジットカードの負債をゼロにし平和を宣言するとする秘密の法律(ネサラ)を可決させたと主張しました。
グッドウィンは、「メディアはそれについて報じることができない。」と言いました。そして「ネサラの真実を知っているのはDove of Onenessのメンバーだけでありこれは危険な情報であるため、自分のアイデンティティは公表しない。自分の名前を知っている人は殆どいない。私はノースウェストの密告者だ。」と彼女は真面目な顔をして説明しました。
ハーヴェイ・フランシス・バーナードは、2005年に死亡する前に、グッドウィンが彼が発案したネサラを捻じ曲げていることに気が付き、彼女が主張しているネサラは彼が発案したネサラの信用を落とすための偽情報キャンペーンであるとして非難しました。グッドウィンは2010年に死亡するまで、何度も会議を開催しネサラ詐欺を実行し続けました。
ソーシャルメディアの時代が火に油を注ぐ:
グッドウィンの死後、多くのニューエイジ関連ブログやアセンション関連ブログが彼女の偽のネサラをウェブサイト上に取り上げ、Galactic Connection、Mass Awakening、Into the Light、Alcuin Bramerton、他などのウェブサイトを介して拡散されました。
そして様々な人々がネット上で「銀河連邦」の地球外生命体や「アシュタール司令部」とチャネリングすると主張し、世界中でネサラが実行されるようエイリアンが我々を支援するなどと言い始めました。
また、「ホワイト・ドラゴン・ソサエティの東アジア・ファミリー」が「サンジェルマンの世界トラスト」を介して世界中に資金を提供し、地球上の経済奴隷制をなくすと主張しました。
2011年から2012年頃(私が丁度目覚め始めた頃でしたが)、私はこの種の情報を全て新鮮に感じ検索した情報にもナイーブだったため、ネサラに関するブログ記事を目にしたとき私もそれに夢中になりました。そしてブログ記事の内容をそのまま信じてしまいました。
しかしその1、2年後に「それが今夜発表される、いや明日発表される、いや、週末に発表される」と言い続けていたため私はネサラの正当性を疑うようになり、より詳しく精査することにしました。その結果、それが完全な偽情報だったことを知りました。当時私はインターネットのインフルエンサーではなかったため、このような滑稽な情報を真実と信じて視聴者らに宣伝するようなことはありませんでした。
米軍内のホワイトハッツがホワイトハウスのクリントン大統領にすぐにネサラに署名させるような権限があったなら、なぜその法案は制定されなかったのでしょうか。
それが秘密裡に署名されたなら、なぜその後も我々はブッシュの8年間、オバマの8年間と付き合わされたのですか。これらの無名ブロガーらは、どのようにして、ネサラに関する機密情報を手に入れたのでしょうか。
インターネットのインフルエンサーらが主張するネサラには多くの矛盾点があります。
2010年代半ばに陰謀論に関連する情報を得ようとするソーシャルメディアの利用者が増えたことで、ネサラに関する(偽)情報が拡散されました。2020年代に入ると、ネサラに関連する偽情報と共に「RV]説や「QFS」説がかつてないほど広く拡散されました。
ディナールやRVそして「QFS」詐欺が追加されました:
ネサラの複数の代替バージョンとそれに付随する話が何年間も拡散され続けました。
2010年代半ばに、莫大な金額の「世界担保口座」から「繁栄パッケージ」が引き出されるという情報が世界中に拡散され、繁栄パッケージと共に、イラクの通貨ディナールやジンバブエの通貨ジムなどの国際通貨が「再評価」(RV)され、価格が大幅に上昇することになるため、これらの通貨を保有している人々はお金持ちになるという情報がインターネットのブロガーらによって拡散されました。
ジュディ・バイントンという特定のブロガーは、ランブルやYouTubeのビデオそして「Dinar Chronicles」などのウェブサイトを介してディナール関連の偽情報を拡散してきました。
彼女は「グローバル通貨リセットのアップデート」を通じて世界に「情報」を提供していると主張しています。
ディナールやRVの話がいつ、どこで始められたのかはわかりませんが、2012年に、DinarDaily.netというインターネットのフォーラムに初めて出現していたことがわかりました。しかし2012年初期の主要メディアの記事では、これらの明らかな偽情報については注意するよう投資家らに警告していました。
DinarDaily.netのフォーラムでは、ネサラとディナールとRVに関する話が一緒に拡散されています。 そして2015年からディナールの話と連携して巨額の詐欺スキームが実行されており、オハイオ州のグループは、RVによって金持ちになりたいと思った投資家らから24万ドルをだまし取りました。
オハイオ州の検察官らによると、イラクの通貨を使ったスキームの背後にいる男たちは、潜在的投資家らを誘惑するために戦争のヒーロー物語を使った宣伝文句を考え出しました。
彼らは偽の物語を作り上げて人々から何百万ドルものお金をだまし取っています。
このような詐欺は、殆ど価値のないイラク通貨のディナールから利益を得る方法として売り込まれました。詐欺師らは、投資家らに対し、現在の価格でディナールを購入し、ディナールの為替レートが上昇した後にディナールを米ドルと交換すれば利益はほぼ保証されると約束しました。
ディナールを使った詐欺商法はネサラの下で行われた唯一の詐欺商法ではなく、2018年或いは2019年に「QFS」がそれに加わりました。
私が「QFS」関する記事を最初に見たのは以下のサイトからです。
2018年後半に掲載されていたSteemitの記事「量子金融システムとは何か」から:
・・・QFSは量子金融システムの略であり、Galactic Connectionのサイトによると、現行の金融システムとは対照的に不正操作ができない別世界の通貨システムである。カバールが何度も試みているが、このシステムは彼らの危険にさらされることがない。そしてカバールの腐敗した中央銀行は崩壊するだろう。カバールはこのシステムにアクセスできない。
このシステムは、世界的通貨リセット後に新しい資産担保通貨の送金を可能にし、米国が管理する不正操作の高利貸しのSwiftシステムのと置き換えることになる。
このシステムの特徴は、銀河系の善良な地球外生命体が従来のコンピュータではなく、サテライトに搭載された量子コンピュータを介してアライアンスに提供することである。そしてこのシステムは秘密宇宙プログラムによって保護されているためハッキングができなくなっている。
当時、ネサラを吹聴していたブロガーが何人いたのか。そしてソーシャルネットワークのブロガーらは集団覚醒や銀河コネクションそしてQFSやRVの偽情報を取り上げ、何度も繰り返し吹聴し偽情報のノードネットワークを拡大していきました。
QFSの粘り強い情報操作では、quantum.govウェブサイトにて量子金融システムの存在が証拠として示されていると伝えていますが、quantum.govには、「QFS」または「量子金融システム」については全く言及されていません。
また、2018年に国家量子イニシアチブ法にトランプ大統領が署名すると同時にQFSの話がすぐ作り出され、陰謀論の界隈に拡散されました。
一部のネサラやQFSやRV関連のビデオは、数十万回の再生回数を記録しており、数十人のインフルエンサーが同じ話を繰り返し吹聴しメッセージを強調させるエコー室として活動し多くの人々を錯覚させていることを考えると、YouTubeやRumbleなどのビデオ共有サイトの影響を過小評価してはなりません。
現在のネサラ詐欺師たち:
2020年代になってから、特に2020年の夏から、様々なインフルエンサーが突然ぞろぞろと現れ、ネサラやQFSやRVの偽情報を視聴者や読者に積極的に流し始めました。これらのインフルエンサーの多くが同じネットワーク上で情報を発信しており、仲間同士でインタビューしながら上記のようなエコー室に燃料を供給しています。
これらのインフルエンサーの多くがQ現象やドナルド・トランプの人気を利用しながら、多くの視聴者を獲得したのです。彼らはQやトランプを関連づけて偽情報を流していますが、トランプとQは、ネサラやQFSとは何の関係もなく、どちらもそれらについては一度も言及していません。
チャーリー・ウォード博士(実際は博士ではない。)は、「QFSチームのスポークスマン」であると主張する既知の偽情報の達人であり、オンラインビデオを介して彼の視聴者らに向けてQFSがいつ始動されるかについての「情報」を発信ています。
最近、チャーリー・ウォードと彼のQFS偽情報がGeorge Magazineに掲載されました。
チャーリー・ウォードと共に多くのビデオを介して情報を発信してきたニコラス・ヴェニアミンもネサラやQFSの偽情報を拡散していました。
両者は、イラクの通貨ディナールとジンバブエの通貨ジムを市場価格よりも何倍も高い価格で販売するウェブサイト(Nesara.shop)を共有しています。
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