「世界で最も安全な資産」ということになっている米国債が、実は新たな「有害な証券」となっていた!

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暴落 政治・経済

「世界で最も安全な資産」ということになっている米国債が、実は新たな「有害な証券」となっていた!

シリコンバレー銀行が破たんしたのは、米国債を大量に保有していたため

竹下雅敏氏からの情報です。
 「世界で最も安全な資産」ということになっている米国債が、実は新たな「有害な証券」となっているという話です。「金利が上昇すると債券の価値は下がる」ということが分かっていれば、現在の多くの銀行が米国債という「スーパー爆弾」を抱えていることが分かるはずです。
 “米国の国債は、世界で最も安全で「リスクのない」資産であると考えられている。しかし…それはまったく真実ではない”と記事に書かれていますが、シリコンバレー銀行が破たんしたのは、米国債を大量に保有していたためです。
 本当に安全な資産というなら、ゴールドを持っておいた方が良いのは当たり前の話なので、ロシアなどのまともな国は、早くから米国債を売り払ってゴールドに換えています。
 記事に書かれているように、2008年9月に金融大手のリーマンブラザーズが破綻したことで、「大恐慌以来最悪の経済的および財政的荒廃」が起こりました。その後、景気を刺激するために低金利が続きました。この間、金融機関は低金利でお金を借りて、国債を買って利ザヤを稼ぐという「驚くほど保守的」な方法で利益を出すことに慣れてしまったように見えます。
 パンデミックが起こり、多くの国がヘリコプターマネーでお金をばら撒いたのでインフレになりました。「ところが、去年から始まったFRBのクレイジーな利上げによって現在3年物アメリカ国債の利率は4.71%。これによって、利率が悪い国債は誰も買いたくない…国債の価値が一気に落ちた。」ことで、現在の危機が生まれたわけです。
 記事では「この悲しいサーカスの首謀者である連邦準備制度も、何も理解していないようだ。実際、FRB の指導部は先週ずっと、利上げを続けると主張していた。」と書かれていますが、これは違うと思います。
 FRB の指導部は、こうした初歩的なことは当然分かっています。彼らは金融の破壊を意図的に引き起こすために、ワザと株価と実体経済の乖離が拡がるように誘導してきたはずです。
 今後、連邦準備制度理事会(FRB)が金融システムを救うためにインフレ政策をとれば、人々はハイパーインフレに苦しむことになり、インフレを抑え込むために金利を上げれば銀行は潰れていくことになります。
 “小さい地方銀行への信用をなくして破綻させ、連邦準備制度理事会(FRB)を保有しているグローバリストの6大銀行に集約して、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を導入し、キャッシュを殺す計画”だと思われることから、エドワード・ダウド氏は「時間が経てば経つほど、これは悪化の一途をたどるでしょう。私は、リスク資産が再下落し、茹で蛙になるシナリオを支持します。」と予測しているわけです。
(竹下雅敏)

「崩壊は一瞬で起こり得る」:迫るメルトダウンのメカニズムがようやく理解できました。そこには驚くべき事実が存在します

転載元)In Deep 23/3/14

米国債というスーパー爆弾

金融関係の記事が続きますが、知りたいと思っていることは、純粋に以下の点だけなんですが、今ひとつ納得できていない部分があります。

・同じような破綻が起きるメカニズムは明確に存在するのか
・何かが起きるとすると、どの程度の規模とスピードで起きるのか
(中略)  
今朝あるグラフを見て、「結局、これなのか…」ということに気づきました。
 
アメリ/カの投資家のバーラージーさんという人が、以下のような投稿をツイッターにしていたのです。こちらに訳しています。

バーラージーさんの投稿
銀行は米国債を購入したために破綻している。完全な停止だ。「世界で最も安全な資産」は、世界で最も危険な資産になっている。
Baraji

そして、添付されていたグラフが以下です。
 
投資有価証券の含み益(含み損)

nofia.net
 
■ 満期証券保有
■ 売却可能有価証券

ソースは、FDIC (連邦預金保険公社)で、過去14年と比較して、2022年から、
「/保有する国債に莫大な損失が出ている」ことがわかります。
(中略)


シリコンバレー銀行が破綻したのなら、他も同じだ
If SVB is insolvent, so is everyone else
Simon Black 2023/03/13
 
2008年9月14日の日曜日の午後、金融大手のリーマンブラザーズの数百人の従業員が、ニューヨーク市の 7番街 745番地にある銀行の本社に足を踏み入れ、オフィスとデスクを片付けた。
 
リーマンが破綻を宣言するまであと数時間のときだった。そして、その翌日からの崩壊は、大恐慌以来最悪の経済的および財政的荒廃を引き起こした。

S&P500は約50%下落した。
 
失業者が急増した。そして、その後の1か月で100以上の銀行が倒産した。完全な災害だった。
 
これらの銀行は、預金者のお金を使って特別なモーゲージ債を購入していたことが判明している。しかし、これらの債券は非常にリスクが高かったために、最終的に「有害な証券」または「有害な資産」として知られるようになった。
 
これらの有害な資産は、サブプライムの「忍者」、つまり、収入も仕事も資産もなく、過去に請求に対して支払わなかったような歴史を持つ借り手に与えられていた、リスクの高いマネーダウンのない住宅ローンの束だった。
 
経済が好調だった 2006年と 2007年には、銀行はこの有害な資産から記録的な利益を上げた。
 
しかし、2008年に経済状況が悪化し始めたとき、これらの有害な資産の価値は急落し、数十の銀行が一掃された。
(中略)
米国で2つの大手銀行、シグネチャー銀行とシリコンバレー銀行(SVB)が崩壊するのを目の当たりにした。
 
現在でも、銀行は時々破綻する。しかし、これらの状況は不気味なほど 2008年と似ているが、現実はもっと悪いのだ。説明しよう。

(続きはこちらから)

1) 米国債は新たな「有害な証券」
 
シリコンバレー銀行はリーマン・ブラザーズとは違った。リーマンがバランスシートのほぼすべてをリスクの高い住宅ローン債に賭けたのに対し、シリコンバレー銀行は、実際には驚くほど保守的なバランスシートを持っていた。
(中略)
シリコンバレー銀行は、預金者の資金の大部分 (1,199億ドル / 約 16兆円) を米国政府債に保管していたため、失敗したのだ
 
ここがこのドラマの本当の根幹だ。
 
米国の国債は、世界で最も安全で「リスクのない」資産であると考えられている。しかし、国債でさえ価値を失う可能性があるため、それはまったく真実ではない。そして、それがまさに起こった
(中略)
2020年3月には金利が非常に低かったため、米国財務省は10年物国債を0.08%という低い利回りで売却した。
 
しかし、それ以来、金利は大幅に上昇している。先週の10年国債利回りは4%を超えていた。そして、これは大きな違いなのだ。
 
債券市場にあまり詳しくないのなら、理解しておくべき最も重要なことの1つは、金利が上昇すると債券は価値を失うということだ。
(中略)
シリコンバレー銀行が2~3年前に1.78%で購入した同じ債券の利回りは現在 3.5%~5%だ。つまり、シリコンバレー銀行は大幅な損失を被っていることになる
 
彼らはこの事実を隠さなかった。
 
今年の 1月19日に発行された 2022年の年次報告書は、シリコンバレー銀行の国債の「未実現損失」が約 150 億ドル (約 2兆円)であることを示している。
比較すると、シリコンバレー銀行の総資本は約160億ドル (約2兆1000億円)しかなかった
 
繰り返しになるが、これらの損失は、クレイジーなリスクのあるローンの山から生じたものではないのだ。シリコンバレー銀行が失敗したのは、米国の国債から数十億ドルを失ったからだ。米国債は新たな有害な証券となっている

2) シリコンバレー銀行が破綻したのなら、FRB を含む他のすべての企業も同様だ
 
しかし、お楽しみはここからだ。国債のポートフォリオの損失が原因でシリコンバレー銀行が破綻したのなら、他のほぼすべての機関も危険にさらされるからだ
(中略)
米国の長期国債を購入した人たちは皆、現在、莫大な損失を被っている
 
FDIC(連邦預金保険公社、すなわち米国の主要な銀行規制機関)は、米国の銀行の未実現損失を約 6,500億ドル(約87兆円)と見積もっている
 
6,500億ドルの未実現損失は、2008年の米国におけるサブプライム損失の総額と同規模だ。金利が上昇し続ければ、損失は増加し続ける。
 
これについて本当に皮肉な(そしてややコミカルな)ことは、FDIC が銀行預金を保証することになっているということだ。
(中略)
しかし、現在の DIF の残高は約 1,280億ドル (約 17兆円)に過ぎない(中略)… DIF はその 1,280億ドルをどこに投資しているのだろうか。米国債だ!
 
そのため、FDIC でさえ、未実現損失から破綻した銀行を救済することになっている保険基金での未実現損失を被っているのだ。ばかげている!
 
ここで、特に強調したい銀行が1つある。その銀行は、債券ポートフォリオで大きな損失にさらされている。
 
実際、この銀行は昨年、わずか 420億ドル (約 5兆6000億円)の資本に対して 3,300億ドル(約44兆円)以上の「未実現損失」を報告しており、この銀行を完全かつ完全に破産させた。
 
その銀行とは、連邦準備制度だ…世界で最も重要な中央銀行だ。それは実際には、どうしようもなく破​​綻しており、それはシリコンバレー銀行よりも破綻している
 
何が起きる可能性があると思われるだろうか?
(中略)
昨年末、私は、FRB がいかに急速に金利を引き上げて金融崩壊を引き起こしたかを説明した。
 
始まるのは金融の大惨事だが、まだ始まったばかりだ2008年のリーマンブラザーズのように、シリコンバレー銀行は氷山の一角にすぎない。銀行だけでなく、マネーマーケットファンド、保険会社、さらには数々の企業からさえ、多くの犠牲者が出ることになる。
(中略)
外国人たちはすでに米国とドルに対する大きな信頼を失っている…そして彼らの債券保有による経済的損失はその傾向を加速させる可能性がある。
 
この問題は、中国が国際的な力を発揮している現在、特に心に留めておく必要がある。最近では、中東でイランとサウジアラビアの間で和平が成立している。そして中国は、ドルの代替として自国の通貨を積極的に売り込み始めている。
(中略)
この悲しいサーカスの首謀者である連邦準備制度も、何も理解していないようだ。実際、FRB の指導部は先週ずっと、利上げを続けると主張していた。
 
つまり、このドラマはまだ終わっていない。いや……始まってもいない。



ここまでです。なんか「詰んだ感」がとても強いですね。
(中略)
そして、日本は、この米国債の「保有ナンバー1国」なんです

  > 国別保有残高では、1位の日本が前月比420億ドル減の1兆782億ドルで、4カ月連続で減少した。2021年11月のピーク時1兆3,286億ドルから約2,500億ドル減少している。(Jetro
(中略)
そして、日本には「日本国債」の問題も大きくあります。昨年のこちらの記事では、米ゼロヘッジの、日銀と日本国債の関係のあまりのリスクを報じていましたけれど、以下のように書かれていました。

  「完全な全体崩壊を引き起こすことはないのだろうか。…それはすぐにわかるだろう」 zerohedge.com

どのくらい時間が残されていますかねえ……。
(以下略)

マイコメント

日本は、この米国債の保有ナンバー1国なんです。と結んでいるが、日本は確かに米国債購入
ナンバー1国かもしれないが、日本はその国債を思うように売れないのです。

だから、実質的には役に立たない国債をこれまでもずっと保持して来たし、これからもそう
だろうと思うので、米国再暴落の影響は軽微だろうと思います。

しかし、日本も米国と同じように国債金利を上げれば(日銀の公定歩合を上げる)同じことが
起きます。

それは日本国内の物価上昇率がのっぴきならない状況になったときです。

すでに国内の消費者物価指数は4.5%を超えていると言われます。
これが10%に近付けば日銀の公定歩合が引き上げられインフレを抑制しようとするでしょう。
しかし、これは自国の保有国債の暴落につながるので公定歩合の引き上げは慎重にならざる
を得ないので、しばらくはないかもしれません。

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