スマホを「レンチン」「充電端子に醤油」…やってはいけない取扱いを携帯4社がわざわざ検証した理由
濡れたスマホを乾かすのにレンチンしたら壊れる!
「濡れたスマホを乾かそうとレンジでチンする」「スマホの充電端子に醤油が入ったまま充電してしまう」
あなたはそんな危険な使い方をしていないだろうか?
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4社は14日、「やってはいけないスマホの取扱い」についての情報を公式サイトで公開。それぞれのサイトで、スマホを改造・分解する危険性などを訴えている。
充電ケーブルが溶けることも
スマホの充電端子に醤油を差して充電する実験は4社が合同で実施。温度変化を観察すると107℃まで上昇した。
KDDIのサイトによると、同様の方法で何度か実験すると、発熱が60℃で止まる場合や160℃まで上がる場合もあったという。160℃まで上がったときは、70℃ぐらいで一瞬、煙が出て、150℃ぐらいで充電ケーブルの一部が溶けたとのことだ。
温度上昇の原因は、充電端子に入り込んだ醤油が化学反応を起こして電流が流れるようになり、ショートを起こしてしまうことだという。
防水機種なら水洗いしてOK
もし充電端子に液体が付いてしまった場合、防水機種の場合は次のような手順で水洗いするよう解説している。
・洗う水が内部に侵入しないようキャップ類は必ず閉めてください。
・洗面器に真水を5cmほど張り、そのままの状態で本体を軽く2分程度揺すり洗いします。正面カバーも同様に揺すり洗いをしてください
電子レンジでスマホを乾かすのは大丈夫?
そして、濡れてしまったスマホはどのように乾かすのか? KDDIは、水没などでスマホの調子が悪くなっても電子レンジで乾かすのは絶対NGだとして、実際に“レンチン”した実験を公開している。
バッテリーを抜いたスマホをレンジに入れて数秒「チン」すると、スマホから火花が出て焦げた匂いがしたが、外観は問題ないように見えたそうだ。
さらに内部を調べてみると、マイクロ波に金属が反応して発熱し、樹脂が焼け焦げていた。この状態でバッテリーを入れても、もちろん電源は入らなかったという。
マヨネーズが充電端子に入ったら「修理」
とても危険なことは分かったが、では正しいスマホの乾かし方とはなんだろうか?醤油ではなく水が充電端子に入った場合も危険なのか? KDDIの担当者にいろいろ聞いてみた。
――“醤油実験”のように充電端子をショートさせてしまう事例は多いの?
具体的な件数の回答は差し控えさせていただきますが、充電端子をショートさせてしまう事例が複数確認されております。
――水でも危険がある?
取扱説明書にも記載しておりますが、水などの液体で濡れた状態では充電しないでください。火災、やけど、けが、感電などの原因となります。
――マヨネーズやバターなどで汚れたら洗剤は使えるの?
油性や粘着性のある固形物が付着した場合は、水道水で洗い流せない可能性がありますので、修理にお持ちいただくことをお勧めします。また洗剤液のご利用に関しましても、故障につながる可能性がありますので、取扱説明書をご確認ください。
ドライヤーやエアコンの温風も故障の原因
――では、スマホをレンチンするケースは多い?
多くはございませんが、誤って電子レンジにかけてしまうお客さまも実際にいらっしゃり、大変危険であるためテーマとしてご案内させて頂きました。
――レンチンすると、なぜ一瞬で壊れる?
マイクロ波の影響を受けやすいスマホ内部の部品が破損し、スマホが正常に利用できなくなりますので、スマホを電子レンジにかけることは絶対におやめください。
――バッテリーを付けたスマホをレンチンするとどうなる?
リチウムイオン電池の発熱・発火・破裂の可能性があり、大変危険ですのでリチウムイオン電池を含め、スマホを電子レンジにかけることは絶対におやめください。
――濡れたスマホを素早く乾かすにはどうしたらいい?
スマホの取扱説明書にも記載させて頂いておりますが、「5℃~35℃」が使用温度となり、ドライヤーやエアコンの温風を当てることで故障につながる可能性がありますので絶対におやめください。また正しい乾かし方については、取扱説明書を参考に水分の拭き取りや水抜きをしてください。
スマホの充電端子にわざわざ醤油を差すことはないだろうが、もし食べ物の上に落としてしまったら、充電する前に端子が汚れていないか確認したほうが良さそうだ。乾かし方にも十分気をつけてスマホを扱ってほしい。
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