読売新聞「保険証廃止の見直し」主張に「河野太郎に読ませたい」「正論です」SNSで賛同相次ぐ
保険証の廃止 見直しは今からでも遅くない
6月7日、読売新聞は「保険証の廃止 見直しは今からでも遅くない」と題した社説を掲載した。
2024年秋に保険証を廃止し、マイナカードに一本化する政府の方針について、社説の冒頭でこう主張している。
《身近な健康保険証を廃止し、トラブルが続出しているマイナンバーカードに一本化するのは無理があろう。廃止方針をいったん凍結し、国民の不安を払拭するのが筋だ》
さらに、2022年6月の段階では、現行の保険証とマイナ保険証の「選択制」を打ち出していたが、河野太郎デジタル相が同年10月、唐突に2024年秋の保険証廃止を表明したことを指摘したうえで、こう厳しく批判。
《現在、何ら不都合なく使えている保険証を廃止し、事実上、カードの取得を強制するかのような手法が、政府の目指す「人に優しいデジタル化」なのか》
1980年、納税者番号の一種「グリーンカード制度」を導入する法律を成立させたが、政財界から批判が噴出したため、5年後に廃止した事例をあげたうえで、社説をこう結んでいる。
《マイナ保険証の見直しは、今からでも遅くはない。トラブルの原因を解明し、再発防止に努めるのが先決だ。当初の予定通り、選択制に戻すのも一案だろう》
読売新聞は、5月18日にも「国民の不安への配慮が足りぬ」と題した社説で、保険証を《あえて廃止する意味があるのか。トラブルが続出している以上、政府は一度立ち止まって考えることも必要ではないか》と主張していたが、その後もトラブルは絶えない。
6月5日には、厚生労働省が参院特別委員会で、マイナカードを交付する際、本人の意思を確認せずに、保険証の機能を持たせた事例が5件あったことを明らかにした。
また、「全国保険医団体連合会」の調査では、マイナ保険証のみ持参で資格無効とされたため、窓口で「いったん10割負担」になったケースが545件あったことが判明している。厚労省は医療機関向けのマニュアルを、自己負担分で済むように改定しているが、付け焼刃の対応という感は否めない。
政権寄りとされる読売新聞が「保険証廃止の見直し」を主張したことに、SNSでは賛同する声があがった。
ジャーナリストの江川紹子氏は、自身のTwitterに《まったくだー!!》と投稿。紀藤正樹弁護士も同様に《この言葉に尽きていると思います》と書き込んだ。共産党の宮本徹衆院議員も同じく《今日の読売新聞のこの社説は当然の指摘》と投稿した。
SNSでは驚きの声もあがっている。
《読売新聞の社説に共感するなんて!》
《河野太郎に読ませたい読売新聞の社説…》
《読売さん何か変わった? 正論です》
マイナンバー法など改正関連法は6月2日にすでに成立しているが、政府が「保険証廃止の見直し」を表明することはあるだろうか。
マイコメント
政権寄りと言われている読売新聞がこうした主張を社説でするのはとても珍しく今までには
考えられないことです。
政府と読売新聞の間に何があったのだろうか?と思わせられます。
あるいは読売新聞の姿勢が変わったのだろうか?
いずれにせよ正論です。
ただ、保険証廃止を留まるのではなくマイナンバーカードそのものを廃止にするべきと
主張して欲しかったところです。
諸悪の根源はマイナンバーカードにあるので、保険証の廃止の他に運転免許証との一体化も
出ていて、これも健康保険証と同じように従来の運転免許証廃止ということになれば一層の
混乱を招く可能性があります。
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