マイナンバーカードの診察券化、開業医は反対多数
「高齢者多い外来では困難多過ぎ」、勤務医は賛否二分「重複処方の防止も」
マイナンバーカードを医療機関共通の診察券とする案について、医師会員に聞いたところ、開業医は反対が65.0%に上ったのに対し、勤務医は賛成が53.6%で、反対をわずかに上回った。
Q マイナンバーカードを地域の医療機関で共通の診察券とする案について、どう思いますか。
開業医は賛成が35.0%、反対が65.0%で、反対が大きく上回ったのに対し、勤務医は賛成が53.6%で、わずかながら反対を上回った。開業医と勤務医で異なる結果となった。
Q マイナンバーカードの診察券化について、考えられるメリットやデメリット、実現にむけた課題について、ご意見をお寄せください。
勤務医「ドクターショッピング抑制に」
保険診療のドクターショッピングの抑制につながるため、賛成。【勤務医】
処方内容・検査結果・画像データ等をクラウド上のシステムで閲覧できる。医療機関ごとの診察券が必要なくなる。【勤務医】
手続きの問題や、システム関連のトラブルに関しては改善の必要が大いにあるが、時代背景を考えると効率化なしの生産性向上はあり得ないことはもうわかっているのだし、失敗しても前に進める必要があるのは当然のこと。細かい問題でこういった政策を遅らせて良いはずはない。【勤務医】
個人情報の流出については少々懸念があるが、重複処方や成りすましができなくなることはいい事。【勤務医】
保険証の貸し借りによる不正な受診を防げる。【開業医】
開業医「診察券に電話番号、高齢者には重宝」
問題発生時の責任ある相談相手がいないのをはじめデメリットが多い。【勤務医】
紛失した際の不利益が多すぎる。【勤務医】
臨床dataの共有ができるなら百歩譲って賛同できるが、薬剤情報のみ等だと微妙。それよりも紛失時や悪用などのトラブルの方が問題も大きい気がするので、一本化でなくバックアップも兼ねて複数の選択肢を残しておくべき。【勤務医】
東京一極集中と同じで、なんでもマイナンバーカードに一元化するのは良くない。何か起きた時の影響が大きすぎる。【勤務医】
停電時、使用できない。まだ、細かいことはわかっていない患者さん、医師、職員が多い。【勤務医】
高齢者の多い外来では、個人情報の維持、パスワードの確認など、困難が多すぎる。【開業医】
診察券に電話番号や営業時間がのっており、これがお年寄りに喜ばれるから。【開業医】
カードリーダーの使用料、メンテナンス料がかかって負担になる。【開業医】
絶対全員持つなら良いでしょうが、現実には相変わらず希望されない人もいるし、既に指摘されている管理の困難さの点も解決されていないようですが、その辺りはどうする気なのでしょうか。【開業医】
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うちの診療所は自由診療なので保険証は関係ないのですが、保険診療の施設は大変なようです。
導入コスト、その後も使用料、メンテナンス料もかかってきます。
そして電子カルテとの連携や使用方法の確認などわずらわしいことだらけ。
お金はかかるわ、手間暇増えるわ、現場としては大混乱でしょう。
分業制の大病院はまだいいでしょう。
医師がそんなわずらわしい仕事をすることはないから。
専属の事務員さんがやる仕事なので、このシステムが導入されても勤務医の先生方には関係のないこと。
でも開業医はそうはいきません。
その業務が全部のしかかってきます。
カードリーダーなどの初期投資も自腹でしょう。
でも価格に上乗せもできません。
結局身入りは減るワケです。
確かに保険証の貸し借りは無くなるでしょうが、それも現行の保険証を写真付きにすればいいだけ。
わざわざマイナンバーカードと保険証を紐付けする必要はないと思うのです。
でも政府は紐付けしたい。
その魂胆が見え見えです↓
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経済対策に医療機関支援 マイナ負担減へ河野氏
2023年10月18日 (水)配信共同通信社
河野太郎デジタル相は17日、政府が月内に取りまとめる経済対策に、マイナ保険証を扱う医療機関や薬局への支援策を盛り込む意向を明らかにした。患者への利用案内などで一時的な負担が生じるとして「負担をしっかり乗り越えられるよう、さまざまな支援を考えていきたい」と述べた。
千葉市美浜区で開かれた最新ITの展示会「CEATEC(シーテック)」を視察後、記者団の取材に応じた。マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせたマイナ保険証を巡っては、別人情報のひも付け誤りなどトラブルが相次ぎ、利用に慎重な医療機関もある。
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おそらくマイナ保険証を取り扱う医療機関に補助金を出すとか、導入コストを肩代わりするとか、そんなことを考えているのでしょう。
そこまでしてマイナンバーカードを普及させたい。
保険証を手玉に取ってでも。
マイナンバーカードに二の足を踏んでいた人も、保険証とセットになると作らざるを得ない。
だって保険証がないと医療機関を受診できませんから。
なんだか保険証を人質に取ったような政策ですね。
このマイナ保険証はWHOが進めようとしているグローバルヘルス証明書と重なります。
いや、日本がその準備に入っているのかもしれません。
日本版CDCの設立、内閣感染症危機管理統括庁の発足も気になります。
先月、及川幸久さんのチャンネルに出演してWHOがやろうとしていることについてお話しましたので、知らない方は是非観て下さい。
とても恐ろしい内容です。
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