アメリカで「深刻な認知機能上の問題を持つ若年層の数が過去最高になっている」というニューヨークタイムズの報道
あくまでコロナの自然感染のせいとする記事ではありますが
アメリカのニューヨークタイムズが、
「何も考えられず、何も思い出せない」状態の若年層が劇的に増加している
という内容の記事を出していました。
パンデミック以来、高齢層より 18歳から 44歳の若年層にそれが著しく拡大しているという内容です。
これは、いわゆるブレインフォグ(脳の霧)という状態のこととして取り上げていて、新型コロナの自然感染によるものということをゴリ押ししていると共に、社会的な問題というものを重ねたような記事ですが、そこにあるグラフを見ると「契機はかなり明白」です。
上昇の時期がワクチン接種キャンペーン開始とほぼ同じなのです。
以下は、ニューヨークタイムズの記事のグラフから、18歳から 44歳の、認知機能に問題があると答えた数の推移です。
このグラフからは、ワクチン以外の問題を適用するのは無理があると思うのですが、ニューヨークタイムズは、ワクチンには一言もふれていません。
あるいは、アメリカ労働統計局のデータにある「米国の障害を持つ16歳以上の労働者の数の推移」のグラフもほぼ同じです。
米国の障害を持つ16歳以上の労働者の数の推移
BDW
パンデミックが始まった 2020年から上昇が始まったのではなく、障害を持つ労働者の急激な増加は 2021年から始まっています。しかも、その上昇幅は、かつてないほど急激なものとなっています。
そもそも、スパイクタンパク質は「血液脳関門を突破して脳を直撃する」ことが判明していますので、今後も時間の経過と共にこの問題は拡大すると思います。以下に、ドイツの研究者による脳の検死によりわかった「脳のスパイクタンパク質分布」の図などがあります。
(記事)ショッキングなドイツの研究論文:スパイクタンパク質は、骨髄から血管から本体まで「脳のあらゆる部位から検出され」それらは一様に脳組織を破壊していた
In Deep 2023年4月12日
この論文にある図では、スパイクタンパク質は脳全域に展開されており、そのスパイクタンパク質は、どれだけ微細な血管であっても、少しずつそれを「内部から」破壊していきます。
いわゆる一般的な認知症というのが「少しずつ進行する」というのと同じように、今後、若年層の認知障害も「少しずつ」拡大していくと見られます。
今回ご紹介するのは、あくまでアメリカのデータですが、日本も同じような状況が起きる(あるいは、すでに起きている)と考えられます。
これらは、実質的な「労働人口の喪失」ということになるのですが、今後、このようなことが拡大していくと、経済あるいは景気に直接影響してくることになります。
ニューヨークタイムズの記事をご紹介します。
考えられず、思い出せない:認知の霧の中にいると言うアメリカ人が増えている
Can’t Think, Can’t Remember: More Americans Say They’re in a Cognitive Fog
NY Times 2023/11/13
20代、30代、40代の大人がトレンドを牽引している。研究者らは、新型コロナウイルス感染症の長期化が主な原因だと指摘している。
アメリカ国勢調査局のデータによると、記憶力、集中力、意思決定などに深刻な認知機能上の問題があると回答するアメリカ人が、過去 15年間のどの時期よりも多くなっていることが示されている。
この増加はパンデミックによって始まった。「深刻な困難」思考を報告した労働年齢成人の数は、推定で 100万人増加した。
2000年代に同局が毎月質問を開始して以来、初めて、18歳から 64歳までの成人のうち、歩行や階段の利用が困難と報告するのとほぼ同じ数の成人が重度の認知機能上の問題を報告している。
そして、この傾向を牽引しているのは若年層だ。
研究者たちは、この急激な増加は、若年層の少数ではあるが、かなりの部分に対する長期にわたる新型コロナウイルスの影響を反映しており、これに精神的苦痛などパンデミックの他の影響が加わっている可能性が高いと述べている。
しかし、増加の背後にあるすべての理由を完全に分析することはまだ不可能であるとも彼らは言う。
ニューヨーク連銀のエコノミスト、リチャード・デイツ氏はデータを分析し、増加の多くは長引く新型コロナウイルス感染症によるものだと指摘した。
国勢調査は毎月行われる現況人口調査で、アメリカ人のサンプルに記憶力や集中力に重大な問題があるかどうかを尋ねている。
その質問に「はい」と答えるか、日常活動の制限に関する他の 5つの質問のうち 1つに答えた場合、その人は障害を持つと定義される。質問は障害者申請とは無関係であるため、回答者には何らかの形で回答する経済的インセンティブはない。
2020年初めの調査では、18歳から 64歳までの何らかの障害を持つアメリカ人は 1,500万人未満と推定されていた。しかし、 2023年9月までに約 1,650万人に増加した。
この増加のうち 3分の2近くは、新たに思考の限界を報告した人々で構成されていた。視覚障害や基本的な用事を行うのに重大な困難を抱えている成人の数についての国勢調査の推計値も増加した。
認知機能の問題の増加は、多くの新型コロナウイルス感染症の長期後遺症で悩ませられる共通の症状「ブレインフォグ」と一致している。
ベイエリアに住む30歳のソフトウェアエンジニア、エマニュエル・アギーレさんは、2020年末に新型コロナウイルスに感染した。1カ月以内に彼の人生は一変したと彼は語った。
「脳内が一気にフリーズしてしまった」と彼は述べる。
彼はデートをしたり、ビデオゲームをしたり、小説を読んだりすることをやめたが、リモートで働き、なんとか仕事を続けた。彼の身体的症状の一部は最終的には軽減したが、脳の霧は依然として残り、時には消えても、また数日後に彼を混乱させる。
セントルイス医療システムの研究開発責任者であり、セントルイスのワシントン大学の臨床疫学者であるジヤド・アル・アリー博士は、認知障害は「長引く新型コロナウイルスの特徴」であると述べた。
研究によると、新型コロナウイルスに感染した人の約 20~ 30%は、数か月後には軽度から衰弱性までの症状を持つ人を含め、何らかの認知障害を患っていると推定されている。
研究では、認知に関連するウイルスによる明らかな生物学的変化も示されており、これには一部の長期にわたる新型コロナウイルス患者のセロトニンレベルの低下が含まれる。
「これはただの霧ではなく、基本的には脳損傷です」
とテキサス大学サンアントニオ健康科学センターのリハビリテーション医学部長モニカ・ベルドゥスコ・グティエレス博士は言う。「神経血管の変化があります。炎症が起きているのです。MRI 検査において変化が見られます」
報告されている認知障害の変化がなぜ若い成人に多く見られるのかは明らかではない。
しかし、ヴァンダービルト医療センターの神経心理学者、ジェームズ・C・ジャクソン博士は、若い世代では認知の変化が「はるかに顕著」だと述べた。
そして、新型コロナウイルス感染症は若者と高齢者で異なる症状を示すことが多いとUTヘルス・サンアントニオ校の神経学教授ガブリエル・デ・エラウスキン博士は述べた。
彼の研究では、長期にわたる新型コロナウイルス関連の認知障害を抱えた高齢者は、記憶に関連する問題がより多くあることが判明した。しかし、若い成人は注意力や集中力が低下し、場合によっては思考に影響を与えるほどの疲労や痛みを経験する可能性が高くなる。
ヘザー・カーさん(31歳)はニューヨーク州シラキュースで農業機械の部品を販売していたが、2度のコロナウイルス感染によりほぼ寝たきりとなり、基本的な思考回路をまとめるのがやっとだった。彼女は運転中に起きていることが困難になり、最終的には仕事を辞めなければならなかった。
「今、考えようとすると泣いてしまいます」と彼女は語った。「脳がショートしてしまいました」
カーさんのように、障害を持つ労働年齢のアメリカ人の中で、失業しているか労働力から外れている人の数は、パンデミックの間、ほぼ横ばいとなっている。
しかし、国勢調査のデータによると、障害を持つ労働年齢のアメリカ人の雇用者数は推定 150万人増加している。
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