「政治家は裏金をもらっても非課税なのに…」岸田首相が国民に押し付ける大増税ラッシュ
インボイス、相続税、後期高齢者の医療保険料、防衛増税まで
「法令にのっとり適切に申告、納税を行なうようお願いしたい」──岸田文雄・首相の“特大ブーメラン発言”に国民の怒りは頂点に達している。だが、政権の横暴はこれだけに留まらない。国会議員たちは自分たちの甘い「非課税特権」は死守し、国民からはさらなる血税を巻き上げようと企んでいるのだ。
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【表】会社員もチェック 確定申告で「特定支出控除」の経費として認められる可能性があるもの
庶民にはインボイス増税
「適切に申告、納税をお願いしたい」 岸田首相は、平然とそう語って国民には大増税を押しつけた。
まずは消費税のインボイス増税だ。売り上げ1000万円未満の免税事業者の多くが課税事業者となる道を選ばされ、確定申告で昨年10月以降の売り上げに応じた消費税を払うことになった。 練馬西税務署から出てきた個人タクシーの運転手に話を聞いた。
「組合に言われて渋々課税登録しました。そうしないと駅待ちしても乗ってもらえない。コロナ以降はテレワークが定着して壊滅的なのに、消費税を払わされ、次はライドシェア解禁だという。もうやっていけない」
東京・吉祥寺の武蔵野税務署で確定申告をしたという女性にも聞いた。声優だという。
「仕事先に言われて半ば強制的に課税を選択させられました。毎年、払うのが遅れていた年金保険料や住民税を還付金で追納していたけど、今年は消費税があるから還付金がかなり減りそうで、払えるか不安です」
政治家に向ける視線は誰も一様に険しかった。政治資金は原則非課税だ。使途が不明な裏金であっても、“政治活動に使った”と適当な領収証を出せば、非課税となりうるのだ。 「政治家は裏金もらっても非課税なんですね。私たちは一生懸命働いて1円まで申告してるのに……」(フリーの音楽関係者)
この先も、国民には数々の増税や“ステルス増税”が待ち受けている。経済ジャーナリストの荻原博子氏が言う。
「政治家が裏金に税金をかけるかどうかでぬるい議論をしているうちに国民の負担はどんどん重くなっていく。インボイス増税に続いて今年1月には生前贈与の課税の持ち戻し期間が延長されて相続税が実質増税になった。社会保険料は、後期高齢者の医療保険料の上限が2025年度までに14万円(年額)も引き上げられるし、それとは別に少子化対策としてサラリーマンや自営業者、高齢者まで健康保険料が国民1人あたり年6000円ほど上がる。
岸田首相は『賃上げで実質負担は増えない』と言っているけど、実質賃金が2年連続で大きく下がっているのに、寝言はいい加減にしろと言いたい。その先は防衛増税で所得税引き上げが待っています」 この際、国会議員の非課税特権なんて全部取り上げるべきなのだ。
(了。前編を読む) ※週刊ポスト2024年3月8・15日号
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