この夏の世界的な「軽症のコロナ」の大流行のもとで多くの人々の免疫システムに起きていること。そして、今後も繰り返し起こること
感染しても症状が軽いのではなく、免疫寛容によって免疫反応が起こらないために炎症が出にくくなっているだけ。実際には感染が持続している身体になっている。
コロナは軽い風邪になったのではなく
世界的に、夏の新型コロナの流行が続いていますが、たとえば日本などでも、感染が増えた増えたと言われながらも、社会的にその実感がほぼないのは、「以前よりはるかに重症化が減って症状が軽くなったから」だと思われます。多くの人の場合、感染しても症状そのものが出ない場合が多いのではないでしょうか。
今回の話は、
「それは、コロナウイルスが弱体化した病原体になったからなのか?」
ということを少し書かせていただこうと思います。
最初に結論を書けば、「それは違う」ということになりますけれど、あまりややこしくなく書ければとは思います。
実際のところは、現在では症状もないのにコロナ検査を受けるような物好きな人がいるわけもなく、日本などにしても感染状況の実相は不明ですが、ある程度、環境中の流行状況を提示するもののひとつに、「排水中のコロナウイルスレベル」の測定があります。
これを全国的におこなっているのは、アメリカくらいしか知らないのですが、アメリカの感染レベルの状況は CDC のデータでは以下のようになっています。
32州で「最も高いレベル」で 11州で「高い」レベルです。
アメリカの排水中のコロナウイルスレベル
CDC
このように実際には、ものすごく多くの人々が「コロナに暴露している」(コロナというより「スパイクタンパク質への暴露」)環境となっている高い感染レベル状況ながら、社会や医療システムへの影響がほとんど表面化しないのは、それだけ重症化する人が少ないということだと思われます。
では、なぜ症状が軽いのか?
これは「複数回のワクチン接種者に関して」というのなら、おおまかに、ふたつの理由があります。
昨年の今頃、東京理科大学の村上康文名誉教授が、当時の XBB 対応ワクチンについての「問題点」を以下のように述べていました。
2023年夏に述べられた XBB対応ワクチンに関しての村上名誉教授の結論
・すでに行われた(複数回の)武漢型ワクチン接種により抗原原罪が成立している。
・すでに消滅した武漢型・オミクロン BA4/5型に対する中和抗体は誘導されるが XBB変異型に対する中和抗体は、まったく効果が期待できない。
・XBB対応型を接種すると既存抗体が中和できないため、その毒性を 100%発揮するスパイクタンパク質が全身にばらまかれる。
・さらに国民の多くの抗体は IgG4 化しているものと思われ、 スパイクタンパク質の毒素の血中からの除去はほとんど行われず、害は長続きするものと見られる。
これは、2023年8月24日の記事の後半にあります。
ここに、以下のふたつの言葉が出ます。
・抗原原罪
・IgG4
抗原原罪というのは、日系バイオテクの説明ですと、以下のようになります。
従来株に対する免疫が変異株に対する新たな免疫の誘導を邪魔する現象のこと。
コロナの場合でいいますと、「新しい変異種が出てきても、その変異種には免疫が働かない」のです。
免疫というのは、病気と戦うための症状としても現れるわけで、たとえば風邪を引けば、熱が出たり喉が痛くなったりする。
その免疫による戦いがないのですから、抗原原罪が成立している「複数回接種者」の場合、
症状が出るわけがない。あるいは症状が出ても極端に軽いと言えるのです。
現在流行しているコロナの症状が「軽くなったと言われる理由」のひとつがこれです。
IgG4 というものについては、前回の記事に、接種 1年後の子どもたちにそのレベルが増加していた研究について書かせていただいていますが、この IgG4 も同じように「免疫を抑制するメカニズム」を持つものです。
以下は、東京都医学総合研究所(TMiMS)のウェブサイトに 2023年10月に掲載された論文紹介からの抜粋です。
「IgG4関連疾患の危険因子としてのCOVID-19 mRNAワクチン」より
…また、前回(mRNAワクチンの反復接種はSARS-CoV-2の免疫回避を促進する〈2023/10/03掲載〉)述べましたように、頻回のワクチン接種により免疫グロブリンのIgG4が上昇し、免疫寛容状態が引き起こされる結果、SARS-CoV-2の免疫回避が増強したり、自己免疫疾患や癌が促進される可能性が論じられました。
ここには、以下の言葉が出てきます。
・免疫寛容
・免疫回避
免疫回避は文字通り免疫を回避してしまうことですが、「免疫寛容」というのは、東京都医学総合研究所の説明では、以下のようなものとなります。
免疫応答を起こす可能性のある特定の抗原に対して、免疫応答を起こさない状態を指す。
要するに、先ほど出ました「抗原原罪」と(仕組みは違うにしても)、まったく同じように、「免疫が効かなくなる」のです。
ワクチンの複数回接種者は、ここまで挙げました以下のすべての問題による「コロナに対して免疫応答を起こさない」状態にある可能性が強いのです。
・抗原原罪による免疫応答の無効化
・IgG4 による免疫応答の無効化
・免疫寛容による免疫応答の無効化
これだけ免疫が効かないメカニズムが複数重なっている以上、複数回接種者は、そうそう簡単に症状が出たり、あるいはコロナの重症化などは(他の基礎疾患がない限り)あり得ないわけです。この意味では、確かに複数回接種者にとっては、「コロナは軽い風邪」と表面上はうつるかもしれません。
では、「その代償は何か」。
先ほど挙げました東京理科大学の村上名誉教授の以下のふたつのことを思い出してください。ここにある「XBB対応型を接種すると」は、「複数回接種すると」に置き換えても同じです。
XBB対応型を接種すると既存抗体が中和できないため、その毒性を 100%発揮するスパイクタンパク質が全身にばらまかれる。
さらに国民の多くの抗体は IgG4 化しているものと思われ、 スパイクタンパク質の毒素の血中からの除去はほとんど行われず、害は長続きするものと見られる。
新型コロナウイルスがこの世に登場した、まったく最初の頃を思い出していただきたいのですが、コロナの最大の問題は、
「スパイクタンパク質自体の毒性」
でした。
もちろん、ワクチンの場合、DNA 混入だとか複雑な問題がありましたけれど、そういう複雑なことは置いておいて、単純化してしまえば、もう一度書きますが、コロナの最大の問題は、
「スパイクタンパク質自体の毒性」
です。
このスパイクタンパク質が、コロナの流行が起きるたびに、
「コロナに対して免疫の働かない複数回接種者の人々に容赦なくフリーで入り込む」
わけです。
そして、このスパイクタンパク質に対して免疫が働かないので、排除されずに、スパイクタンパク質は、「長くその人たちの血液の中で生き続けることができる」わけです。
理屈上では、このようなことが、「コロナの流行が起きるたびに起こる」のです。
さらに、3回目の接種から急激に増加することがわかっている IgG4 抗体は、先ほどの東京都医学総合研究所の説明にあります通り、
> 自己免疫疾患や癌が促進される可能性が論じられました。
ということがわかっている上に、スパイクタンパク質も身体の各部を攻撃し続けます。
その状態がコロナの流行のたびに繰り返されるのです。
このような状態の中で、普通の人たちがどれだけの年月、身体を保ち続けられるのかわかりません。5年経っても 10年経っても大丈夫な人たちもたくさんいるでしょう。
しかし、一方で、そこまでの年数でさえ「身体がもたない」という人もまた出てきます。やられてしまう。(というか、すでにたくさん出ているわけですが)。
今でも、比較的お若い有名人の病気や訃報記事は非常に多いですが、その病気についても「それまで、あまり聞いたことのない病気」というものも増えていくでしょうし、実際、現状で増えていると推測できます。
主なIgG4関連疾患
難病情報センター
前回の記事でも書きましたけれど、一度誘導されてしまった IgG4 抗体は消えることがありません。
そして、このような危うい身体の状態の中で、コロナの流行のたびに「スパイクタンパク質がオールフリーで体内に入り続ける」わけです。
スパイクタンパク質はスパイクタンパク質で、血管の通るあらゆる器官にダメージを与えますので(風邪系の症状とは意味が違います)、これはこれで、人によりペースは全然異なるだろうにしても、徐々に身体は衰えていきます。
あまり関係ないかもしれないですが、最近の日本では、あまりにも変な感染症の状況が多いです。「川で泳いで数十人が下痢や嘔吐」だとか、湧き水で大量の食中毒者が出るとか、そんなことは、基本的にはあまりないことだったはずで、水質調査云々の話ではなく、「人々の身体(主に免疫による防御)が徐々に変化している」と感じます。
人々の基本的な免疫防御が崩壊している兆候を感じるのです。
いかなる細菌やウイルスに対しても。
この状態がさらに進んでしまうと、社会は一体どうなってしまうのだろうとは思いますけれど、ともかく、今後数年、十数年、社会がどうなるのかはわからないにしても、今回書かせていただいたような状態がこれからも続くのは確かだと思われます。
ちなみに、現在、流行が急拡大しているコロナ変異株は FLiRT という名称だと報じられています。なぜか、真ん中の i だけを小文字にしていますが、これは英単語だと、「 flirt 」であり、意味は辞書からそのまま持ってきますと、以下のような意味です。
flirt
1 たわむれの恋をする, いちゃつく, 浮気をする
2 【危険・災害などを】軽々しく扱う; 【考えなどを】もてあそぶ; おもしろ半分に手を出す
今度の変異種は「たわむれの恋をする」という意味の言葉をつけられたようですが、今までもこんなのばっかりでしたよ。オミクロンとかコミナティとかも含めて。
まあ、名称はどうであれ、今回書かせていただいた状態が、世界一ワクチンを接種した日本の今後の社会で続いていく可能性がとても強いと思われます。
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