【ハム大手4社の加工肉】国際がん研究機関の発がん性分類「グループ2A」

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加工肉 食糧問題

【ハム大手4社の加工肉】国際がん研究機関の発がん性分類「グループ2A」

亜硝酸ナトリウムを含む123商品の実名リスト

 心筋梗塞リスク物質「トランス脂肪酸」を含む食パンを取り上げた「週刊ポスト」特集には大きな反響が寄せられたが、安心と安全をめぐり検証が必要な食品は他にもある。ハム、ソーセージなどの加工肉については近年、「発がん性」のリスクに関する指摘が相次いでいる。さまざまな料理に使われ、食生活に深く関わる食品だからこそ、リスクも正しく理解しておきたい。大手メーカーの商品を徹底検証した。【前後編の前編。後編を読む

800の論文から評価

 WHO(世界保健機関)傘下の国際がん研究機関(IARC)が発がん性について警鐘を鳴らしている食品が、ハムやソーセージなどの加工肉だ。

 IARCは人における発がん性のリスクを評価し、4段階に分類。加工肉はその分類のなかで、発がん性リスクについて〈十分な証拠がある〉とする「グループ1」に分類されている。食品の健康リスクに詳しいボストン在住の大西睦子医師(内科)が語る。

「IARCの判定は、世界10か国から22人の科学者が集まり、約800の研究論文から食品の発がん性を総合的に評価したものです。加工肉は2015年に発がん性リスク分類の最上位にあたるグループ1に指定され、『十分な証拠に基づいている』、『偶然や偏り、混同などで説明されることは考えにくい』と結論づけられました」

 IARCの報告では、「毎日50グラムの加工肉を食べると大腸がんのリスクが18%上昇する」としている。

 日本で市販されている加工肉は、ソーセージ2~3本、ハム3~4枚程度で50グラムに達する商品も多い。

「食卓や弁当などでハムやソーセージ、ベーコンが入っていれば、1日50グラムは十分摂取しうる量です。加工肉は高温調理する過程でヘテロサイクリックアミンなどの発がん性物質が形成される場合があり、発がん性のリスクにつながっていると考えられています」(大西医師)

 他にも加工肉の健康リスクに関する研究は進められており、IARC以外の研究結果も出ている。

 2021年に「ヨーロッパ疫学ジャーナル」に掲載された論文では、148件の研究を分析した結果、加工肉の摂取は肺がんリスク12%、結腸がんリスク21%、直腸がんリスク22%、乳がんリスク6%の増加と有意に関連したと報告された。

 フランス糖尿病学会が発行する学術専門誌「糖尿病と代謝」に2020年に掲載された研究では、加工肉を1日50グラム摂取するごとに2型糖尿病のリスクが46%増加したと報告。2021年にアメリカ臨床栄養学誌に掲載された研究でも、加工肉を週に約150グラム以上食べた人は、まったく食べなかった人よりも心臓発作や脳卒中のリスクが46%高かったと報告されている。

使用しなくても作れる

 それだけではない。IARCの発がん性分類で「グループ1」に次ぐ「グループ2A」に分類されている添加物に、亜硝酸塩がある。市販のハムやソーセージ、ベーコンなどには、亜硝酸塩の一種である「亜硝酸ナトリウム」が含まれている商品が多い。

 発がん性分類「グループ2A」は〈ヒトに対しておそらく発がん性がある〉と定義され、「ヒトにおいて発がん性の限定的な証拠がある」、「実験動物において発がん性の十分な証拠がある」場合に適用される。前出・大西医師が解説する。

「亜硝酸ナトリウムは、体内で胃酸などと反応して、発がん性リスク物質であるニトロソアミンという化合物に変化します」

 本誌・週刊ポストはハム大手4社(日本ハム、伊藤ハム米久ホールディングス、プリマハム、丸大食品)の商品から、亜硝酸ナトリウムを含むものを抽出し、123商品の実名リストを作成した(別掲の表を参照)。

日本ハムの亜硝酸ナトリウムを含む商品

日本ハムの亜硝酸ナトリウムを含む商品

マイコメント

こうした加工肉が健康に害があることは公然とした事実ですが、使いまわしの良さと
保存性の利点から多く利用されています。

おそらく現代の料理には欠かせないものでしょう。

本来なら、自分で作ることも可能ですが、いかんせんその手間暇が半端ではなくハム
などに至っては最短で2日、もっと手の込んだものだと塩漬けにして2週間ぐらいかけ
れば自製可能です。

問題は保存性が悪く、この点は加工ハムの方が良い。

こうした点から加工肉の方が実用性が高いので利用者が多いということです。

発がん性物質の問題点がありますが、量を控えめに摂れば大きな問題にはならない
だろうというのが筆者の考えです。

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