新型コロナワクチン定期接種…薄まる危機感「65歳以上の人が断ってくる『もういいわ』って」医療現場から漏れる不安の声

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新型コロナワクチン定期接種…薄まる危機感「65歳以上の人が断ってくる『もういいわ』って」医療現場から漏れる不安の声

ワクチンを打つと重症化リスクが高くなることに気付き始めている

みなさんは新型コロナのワクチン、最後に打ったのはいつでしょうか。

10月から定期接種が始まっています。

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医師

「これがコロナのワクチンになります」

10月から始まった新型コロナワクチンの定期接種。

65歳以上の高齢者と、60歳から64歳で呼吸器や腎臓などに基礎疾患がある人が対象です。

費用の一部は公費で賄われ、対象者の自己負担は最大7000円。

札幌市の場合は、市の助成により3200円で接種することができます。

しかし…。

とよひら公園内科クリニック 藤本晶子院長

「65歳以上の人が(ワクチン接種を)断ってくる。『もういいわ』という言い方をして。この冬、若い人はほとんど打たなくて、お年寄りがかかったときに、やっぱり医療崩壊をすごく今から心配している」

新型コロナの5類移行から1年5か月。

薄れる危機感に医療現場からは不安の声が。

定期接種が始まった新型コロナワクチンを「もうひとホリ」します。

定期接種の対象となる高齢者は、新型コロナワクチンの接種について、どう考えているのでしょうか。

80代

「これから申し込もうかなと思っている。新型コロナにかかりたくないから」

60代

「(ワクチン接種を)やめないで受けようかなとは思う。母が高齢なので、会うときにもちょっと心配だし」

70代

「(接種の案内が)きたら受けるけどこない」

80代

「インフルエンザ?その予約はしてきた。コロナなんてひと言も病院でも言わないし、いま初めて聞いたから」

みなさん、ワクチン接種をする気持ちはあるようですが、定期接種が始まったことすら、知らない人もいました。

新型コロナウイルスはいま、変異株の「KP.3(ケーピースリー)」が流行していて重症化はしにくいものの、感染力が強いのが特徴です。

10月3日時点の北海道内の感染者数は、5週連続で前の週を下回っていますが、医療現場では、新型コロナウイルスとの戦いが続いています。

とよひら公園内科クリニック 藤本晶子院長

「(陽性者が)バタバタっと減ったなと思うと、突然また陽性者が増えたりで、くすぶってる感じ」

こちらのクリニックでは、副反応など、受診者の状況に応じて3種類のワクチンを使い分けていて、開始から1週間で、30人ほどが定期接種に訪れました。

ワクチン接種した人

「重症化のリスクが心配なので、(ワクチンを)打とうかと思った」

ワクチン接種した人

「基礎疾患が夫にあるので、もしうつっても困ると思い、今回打つようにした」

札幌市は、広報誌やホームページなどで接種を呼びかけていますが、新型コロナに感染する危機感が薄れている人もいると話します。

とよひら公園内科クリニック 藤本晶子院長

「(患者の)友達が『もうコロナ終わったし、打たなくていいよ』と言っていたと私に言う。今まで普通に接種券が届いて、『じゃあ打とうね』と言って、『はいはい』って言っていた人たちが、『いやもういいわ』って断られると、こっちも思っていないというか…」

藤本院長は、半年ほどで抗体の量が減少しはじめるため、感染拡大で医療のひっ迫を招かないためにも、ワクチンを打ってほしいと呼びかけます。

とよひら公園内科クリニック 藤本晶子院長

「最初の1~2回で打たなくなった人で、今かかってる人がすごく多い。正確な情報を聞いた上で打つべきかどうかを判断してほしい」

定期接種の対象者は65歳以上、または60歳から64歳の基礎疾患のある方です。

全額自己負担の場合は1回1万5300円程度かかりますが、定期接種の対象者の方は国の助成で自己負担は最大で7000円。自治体の助成もあるので札幌市の場合は3200円で接種することが可能です。

期間はおおむね来年3月末までですが、札幌市はインフルエンザとの同時接種をすすめていますので、来年1月末までとなっています。

新型コロナについては、年齢が上がるごとに重症化のリスクが高まるというデータがあります。

30代の人と比べて、どのくらい重症化するリスクがあるのかとういうと、60代は「25倍」、70代は「47倍」、80代は「71倍」と年齢が上がるほど重症化率が高くなっています。

北海道放送(株)

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