馳浩石川県知事に「もう、次はない」被災地の住民から不満と失望の声

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馳浩石川県知事に「もう、次はない」被災地の住民から不満と失望の声

「馳は何もやっていない!」前田日明も猛批判…馳浩石川県知事に被災地の住民が激怒「もう、次はない」

最大震度7を観測した能登半島地震のあと、なおも多くの人々が避難生活を続けている当地を記録的な豪雨が襲ったのは、9月21日から22日にかけてのことだった。

 

10月10日までに14人の死亡が確認され、浸水した建物の復旧作業はいまも継続している。遅々として進まない復興に、たび重なる災害…。現地を取材で訪れてみると、能登半島の人々の馳浩知事に対する不満の声と失望が止まらなかったーー。

知事が能登に家を構えてみては

「あの知事に対して、『頑張ってる』とか『よくしてくれてる』なんて言葉を周りで聞いたことはないです。それどころか『もう、次はない』と話す被災者が多い」

そう話すのは、石川県輪島市の住民。あの知事とは、馳浩石川県知事(63歳)のことだ。

「『知事が能登に家を構えてみては』と皮肉を込めて言う人もいます。それくらい知事は被災地のことがわかっていないんです」(前出の住民)

馳知事のプロレスラーの先輩でもある前田日明氏は、被災地の声を代弁するかのように、10月1日に公開した自身のYouTube動画内で馳知事を痛烈に批判した。

「馳は何やってるの、馳は! 何やってるか、動向が全然わからない!」

前田氏は、豪雨水害は人災であり、復興の遅れは国の無策と無関心だけではなく、馳知事にも責任があることを強調していた。

「復興が進んでいて、工事中で未完成だったところが洪水になった、というならまだわかるんです。何もやってないんです。誰が動かないといけないといったら、知事じゃないですか」(前田氏のユーチューブより)

レスラーの面汚しですよ!

さらに前田氏は、日本がウクライナの支援に巨額の復興費を当てていることにも触れ、その予算を「能登の復興に回すべき」との持論も展開していた。

「馳は岸田(首相=当時)のところに行って直談判して、机たたき割ってもいいですよ。人でなしですよ。ばかたれが! レスラーの面汚しですよ」(前田氏のユーチューブより)

前田氏の憤りはおよそ20分に及んだが、怒りをぶちまけるのは彼ばかりではない。馳知事に対する失望感は、被災地を中心に広がり続けている。

「知事は『被災者に寄り添っている』と言ってはいますけど、積極的に関わろうとしているようには見られない。非常に他人事なんですよね。

最近では被災者の医療費、介護保険の利用料の免除措置がいい例です。馳知事は『国が協議している』と言って、いつまでも回答を引っ張っていまいした」(石川県議の佐藤正幸氏)

被災地では災害救助法により、医療費の窓口負担、介護サービス利用料一部負担を免除する措置がとられている。だが、当初の期限は9月末までだったため、被災者から継続を求める声が相次いでいた。

10月以降も継続する方針だと厚労省の担当者が明らかにしたのが9月17日のこと。県への通知がきたのは26日、月末ギリギリだった。暮らしを再建中の被災者にとって、気が気ではない話のはずだ。その不安をくみ取ることができなかった、と佐藤県議は憤る。

石川県民も驚いた

被災者の気持ちを慮れない馳知事の姿勢は、失言となって何度も繰り返されていた。

「7月25日に東京都内で行われた、能登半島地震を対応した関係省庁の職員らを集めた会合の挨拶でのことでした。

馳知事は『自宅に戻れない、障害のある方など、所得の低い方が一時避難所で滞留している』と発言。さらに二次避難所にいる被災者についても『言いづらいがホテルにいたほうが楽。もう自宅に戻れますね、と言っても、なかなか戻るに戻れない人もいる』などと述べていました。やむを得ず避難生活を送る被災者を軽視するような物言いに批判が殺到しました」(防災ジャーナリスト)

さらにこのとき、「この方々(避難している被災者のこと)をいかに支えていくかも、私どもの使命」などと上からの物言いも反感を買っていた。後日、「配慮が足りなかった」と釈明していたが、足りなかったのは配慮だけではない。情報の把握もできていなかった。

それが露呈したのは、記録的大雨による被害が出た翌9月22日のことだ。

「この日、県の災害対策本部員会議が行われており、オンライン参加していた輪島市の坂口茂市長が物資の支援や避難先の確保などを要請したんです。すると、馳知事は『物資が届いていないことに私もびっくりした』などと発言しました。これには坂口市長だけではなく、石川県民もびっくり、というか呆れていましたね」(前出の防災ジャーナリスト)

情報の錯綜や現場の混乱はあったにせよ、各地の状況把握もできていないのは被災地の県知事として、あまりにも首長の資質=情報収集能力に欠けていないか。

その理由について、石川県の県政関係者は次のように推測する。

「豪雨災害のあとは奥能登の被災地に通っていたようです。ただ、この時もお付きの人がいて、視察してもすぐに帰った。そのため、本当に現地の声を聴いてきたのか、と疑問はありますけどね。危機感の乏しさ、被災した人々に寄り添う発言ができないのも、実際に多くの人と会っていないからだと思います」

それは馳知事の被災地訪問の回数からも、うかがい知れる。“単身赴任”先の石川から、自宅のある東京に赴く回数と、はたしてどちらが多いのか――。

つづく後編記事『「やっている感を出しているだけ」…いま能登で広がる、馳浩石川県知事への絶望「もう期待していない」』では、被災地の切実な思いと痛切な声を詳しくお届けします。

「やっている感を出しているだけ」…いま能登で広がる、馳浩石川県知事への絶望「もう期待していない」

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