芳香剤や消毒剤など家庭用化学薬品の使用頻度が高いほど高齢者の認知機能が低下することを示した研究
中国の高齢者における家庭用化学物質の使用と認知機能との関連性
ハイライト
・高齢者による家庭用化学物質の使用は認知機能の低下につながる可能性がある。
・家庭用化学製品への複合的な曝露は、単一製品への曝露よりも重要だ。
・家庭用化学物質は、さまざまな側面で認知機能の低下に影響を及ぼす可能性がある。
概要
背景
中国の高齢者における家庭用化学物質の使用と認知機能低下との相関関係を裏付ける実証的証拠は不足している。
方法
この研究に利用されたデータは、中国長期健康長寿調査から取得された。回帰モデルを使用して、家庭用化学物質への曝露と認知機能低下の関係を調査し、さまざまな分野が認知機能に与える影響を評価した。
結果
家庭用化学薬品の使用は認知機能の低下と関連していた(虫歯予防剤、OR = 1.68、P = 0.040、芳香剤、OR = 2.48、P = 0.002、消毒剤、OR = 1.40、P = 0.033)。
家庭用化学薬品の使用頻度が高いほど、認知機能は低下した(モデル1:OR = 2.54、P = 0.024、モデル2:OR = 3.23、P = 0.006、モデル3:OR = 3.59、P = 0.003)。
結論
この研究では、中国の 65歳以上の人々の家庭用化学物質の使用と認知機能の低下との間に相関関係があることが明らかになった。
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