米国サウスカロライナ州で「犬ほどの大きさのある大トカゲ」数百匹が地区に混乱をもたらしている
体長1.2mに達するものもある。寒さにはめっぽう強い!
アメリカのサウスカロライナ州で「大トカゲ」が地域を混乱させていることが、州の報道メディアで伝えられています。
特に多いのが、アルゼンチン白黒テグー(Argentine black and white tegu)と呼ばれる大トカゲだそうです。この「テグー」という言葉は、体長が 1メートルを超えるような大トカゲにつけられるものらしいです。
冒頭の写真のようなものですが、大きくなると、体長 1.2メートルなどになるらしいですから、そのようなものが、サウスカロライナ州で「数百匹」単位で目撃されているとなると、なかなか厄介な感じはいたします。
サウスカロライナ州の場所
Wikipedia
英語版の Wikipedia には以下のような記述があります。
テグーは非常に高い知能で知られており、家畜化も可能だ。他の爬虫類と同様に、テグーは気温が下がる秋に冬眠する。テグーは、部分的に内温性であることが知られている唯一の現存する非鳥類爬虫類である。
寒さなどの外部の気温にあまり左右されない爬虫類のようです。
報道では、ペットで飼われていたものが放たれ、それが野生化したのではないかという推測が立てられていて、また、「サウスカロライナ州で繁殖はしていないようだ」とありますが、原産地が、
> ブラジル南東部、ウルグアイ、パラグアイ東部、アルゼンチン
とあり、どの国も冬の寒さはそこそこ厳しい場所ですので、サウスカロライナ州で繁殖することは容易なのではないかとも思います。
Wikipedia には以下のような記述もあります。
以前の研究によると、自然の生息地からはるかに外れた異なる天候や気候パターンが、アルゼンチン白黒テグーの成体が米国中のさまざまな地域で生存することを妨げていないことがわかっており、その侵略的地位に対する懸念が高まっている。
野生では、テグーは森林と開けた平原の両方の環境に生息しているため、潜在的な侵入範囲が広がっている。アルゼンチン黒白テグーの繁殖個体群が南東フロリダに初めて現れたのは、メスのアルゼンチン黒白テグーが巣塚まで追跡されたときだった。
本年度産の卵 21個が見つかり、昨年産の孵化した卵殻 22個と孵化していない卵 13個が見つかった。定着した群れはフロリダ州ヒルズボロ郡とポーク郡で確認されている。テグーは、洪水に見舞われたサバンナ、運河、池、小川などの低木地帯や湿地帯でも発見されている。テグーには穴を掘る能力があり、生息地の種類をほとんど選ばないようだ。
また、テグーは雑食性で、果物、無脊椎動物、小型脊椎動物、卵、死肉などあらゆるものを食べるとありまして、相当強い生物のようです。
これだけ強いと、順当に繁殖して増えていく予感はあります。
州の報道メディアをご紹介します。
犬ほどの大きさのトカゲがサウスカロライナ州でさらに大混乱を引き起こしていると専門家が年次報告で報告。場所と状況はこうだ
Dog-sized lizards wreaking more havoc in SC, experts say in yearly update. Here’s where & how
The State 2024/11/04
かつてペット取引の人気者だったアルゼンチン白黒テグーは、現在サウスカロライナ州での飼育は禁止されている。
迷惑なアルゼンチン白黒テグーが、サウスカロライナ州固有の野生動物にとって依然として問題となっている。
しかし、良いニュースもある。ジョージア州やフロリダ州とは異なり、サウスカロライナ州でこのトカゲが繁殖している証拠はない、と州の爬虫類学者アンドリュー・グロス氏は 11月1日に語った。
かつてペット取引の寵児だったテグーは、現在、山間の小さなクリーブランドからチャールストン、ホリー郡まで、サウスカロライナ州全域で目撃されている。ミッドランド地方でもかなりの数が目撃されている。
グロス氏によると、州内で最初にテグーが確認されたのは 2020年で、それ以来、天然資源局は沿岸部から北部までの 17郡で 32匹のテグー(アカテグー3匹、アルゼンチン白黒テグー29匹)を確認したという。
グロス氏によると、天然資源局は同じ期間に 27郡でテグーに関する報告を 114件受けた。動物が明確に特定できる写真がある場合、または動物が捕獲されている場合、同局は記録を確認することができる。
問題は、すべての外来種と同様、彼らが自然の秩序を乱すということだ。
彼らはウズラや七面鳥などの地上に巣を作る鳥の卵、ワニやゴファーリクガメ、鶏卵、果物、野菜、植物、ペットフード、死肉、バッタ、そして、サウスカロライナ州では絶滅危惧種に指定されているゴファーリクガメの幼生に至るまでの小動物を食べる。
なぜ、このように各地で目撃されるようになったのか確かなことは誰にも分からないが、ペットとして飼われていたが大きくなりすぎたため(体長 1.2メートルにまで成長することもある)、野生に放されたのではないかと推測されている。
サウスカロライナ州では現在、このテグーの飼育は禁止されているが、法律が可決される前にペットとして飼っていた人は、タグを付けて州に登録すれば飼うことができる。
サウスカロライナ州天然資源局は、もしテグーを見かけたら電話か電子メールで写真を送るよう呼びかけている。
その場所が発砲することが合法である地域であるなら、テグーを銃で撃つことも許可されている。
それらの動物は解剖され、体調、食事、生殖状態、性別を調べる。
この時期になると、テグーは冬眠の準備が整う可能性が高く、体の動きが鈍くなり、数週間動かなくなることもある。テグーは、ほとんどのトカゲ種よりも寒さに強い。体温をその時の気温より 50度(華氏)上げる能力がある。
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