コロナワクチン由来のスパイクタンパク質が脳内で見つかった日本初の症例報告の論文
COVID-19ワクチン接種後の多巣性髄膜脳炎
概要
意識障害と高熱のため当院に搬送され、4回目の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種から約 10週間後に死亡した 84歳男性患者の症例を報告する。
剖検では、神経症状に関連していると考えられる、視床、橋(きょう / 中脳と延髄に挟まれた脳幹の一部 )、小脳の微小出血と血管周囲T細胞浸潤を伴う急性虚血性変化が明らかになった。
右室拡張、胸水および腹水の貯留があり、右心不全を示唆した。患者は COVID-19 ポリメラーゼ連鎖反応検査で陰性であったが、死因を特定するために SARS-CoV-2 抗原(スパイクおよびヌクレオカプシドタンパク質)の免疫組織化学分析を実施した。
驚くべきことに、SARS-CoV-2 スパイクタンパク質は視床、橋、下垂体、副腎でのみ検出された。
SARS-CoV-2 スパイクタンパク質の存在は、SARS-CoV-2 ヌクレオカプシドタンパク質が検出されなかったため、ウイルス感染ではなくワクチン接種によるものであった可能性がある。
中枢神経系のスパイクタンパク質は急性虚血性変化に関連している可能性があり、下垂体と副腎のスパイクタンパク質は、おそらくレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(血圧を調整するための一連の反応)の機能不全を介して右心不全に関連していた可能性がある。
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