なる早で実戦投入したいドジャース首脳陣の思惑
投手として5月に復帰する予定の選手にしては、あまりにも速いペースではないか。
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日本時間9日、自主トレ中の大谷翔平(30=ドジャース)が平地のグラウンドながら、捕手役を座らせて20球超のピッチングを行ったからだ。
その裏にあるのはルール改正だろう。二刀流ルールが変わったことによって、投手復帰の時期が早まる可能性が出てきたのだ。
これまでは現在のシーズンか前年に投打の実績がなければ、投手枠1増となる二刀流登録ができなかった。昨年DH専念だった大谷は、開幕から投手として登録。打者として出場しながら投手として20イニング投げてようやく二刀流登録が可能だった。
しかし、「現在のシーズンか前年」の二刀流実績が「現在のシーズンか2年前」に遡ることになったため、開幕からの二刀流登録が可能になった。
メジャーの投手登録は13人まで。その中に開幕からは投げない大谷がいることで、ドジャースの投手は実質12人スタートを強いられるところだった。が、ルール改正によって大谷が開幕から二刀流登録されれば、投手を13人、フルに使えるのだ。
投手を1人多く使えるようになっただけでもドジャースにとっては追い風だが、なおかつ二刀流枠を有効に使うには、大谷を出来るだけ早く投げさせることだ。つまり大谷を早い時期から投手としても起用すれば、ドジャースの投手陣は実質14人になる。
ドジャースのロバーツ監督は当初、大谷の投手復帰は5月くらいと示唆していた。だが、2日のファンフェスタでは復帰時期が「早まるかもしれない」とコメント。「キャンプに入ってから、投球プログラムの進み具合を見て考えることになる」と話した。
実質12だった投手陣の枠が1つどころか、大谷を早く投げさせれば一気に2つ増えるのだから、この差はデカい。首脳陣は復帰を早めたいのが本音だろう。
「大谷は2度目の右肘靱帯修復手術明けで、投球イニング数に制限が課される。今季の登板は120~130イニングになるのではないか。それでは10月のポストシーズンまでもたないから投手としての復帰を5月くらいに想定していたのでしょうが、何より大谷も含めて投手を14人使えるのは大きい。いずれにせよ今年は打者に軸足を置くわけだから、登板間隔を空けて使ったり、一定期間は打者に専念させたりすることによって、投手として10月までもたせることは可能です。大谷の投手としての調整がハイペースなのも、早期復帰を念頭に置いているからではないか」(現地特派員)
さすがに3月18、19日の日本開幕で投手として復帰するのは現実的ではないが、「5月から4月上旬に前倒しすることは十分、あり得る」と前出の特派員はみている。
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ところで、いまや本場米国でメジャーリーグの顔となった大谷だが、2028年ロス五輪に本人は乗り気でも「出場できない可能性」が濃厚だという。いったいなぜか。どうして大谷は大舞台に立てないのか。その「3つの理由」とは。
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